「デミオ」から生まれ変わった「MAZDA2」を写真で紹介 マツダのコンパクト5ドアハッチバック「デミオ」が「MAZDA2」に車名を変更したのは既報のとおり。変わったのは車名だけでなく、エクステリアやインテリアのデザインに変更があったほか、足まわりやシート、車両制御などにも変更が加えられ、走りの質でも向上を図っている。走りや乗り心地については、まるも亜希子氏のインプレッションを参照いただければと思うが、ここでは写真を中心に、新しくなったMAZDA2の詳細を紹介していきたい。
水平基調、低重心のキャラクターを強調したエクステリア
撮影車両は、1.5リッターディーゼルエンジンを積む「XD PROACTIVE S-Package(2WD)」。ボディカラーはソウルレッドクリスタルメタリックで、シートはクロスのネイビーブルー/ブルーブラックとなる。
エクステリアでの変更点は、前後バンパーとフロントグリル、ヘッドライト、リアコンビライト、ホイール、そしてリアのバッヂ類となる。特にバンパーはシンプルにしつつも低い位置に水平基調のラインを入れることで、低重心でワイドさを強調。さらにワイドになったグリルやシグネチャーウイングがエレガントさを演出している。
また、写真では分からないが、タイヤやサスペンションも変更し、さらに高速走行時の挙動を安定させる「GVC プラス(G-ベクタリング コントロール プラス)」も採用している。
比較用として1.5リッターガソリンエンジンを積む「15S PROACTIVE S-Package(4WD)」と車名変更前のデミオ「15S Touring L Package」も用意してもらった。見比べてもらうとMAZDA2の目指したエレガントさがよく分かってもらえると思う。
ソウルレッドクリスタルメタリックのXD PROACTIVE S-Package(2WD) フロントバンパー、グリル、ヘッドライトが変更された シンプルな造形ながら、低い位置に水平基調のラインを置くことでワイド&低重心感を強調。グリルは最近のマツダ車らしくスタッズ(飾り鋲)パターンを採用 オプションで用意されるALH(アダプティブ・LED・ヘッドライト)は、ハイビームの分割数が11から20になり、カーブでの可変配光制御も2段階から6段階と細かくなった 高輝度塗装を施した新デザインの16インチアルミホイールを採用 タイヤも構造を変更し、前後ダンパーやリアダンパーのトップマウントの材質変更なども行なうことで乗り心地の質感向上を図る ウインカー内蔵式のドアミラー。360度ビューモニターのカメラが付く リアまわりはバンパーとテールランプ、バッジ類を変更した リアバンパーもフロント同様低い位置に水平基調のラインを入れて低重心を強調 リアコンビランプも内部のデザインを変更し赤い部分が増えた ディーゼルモデルの給油口。これならばガソリンスタンドで間違えられることもないだろう エンジンルーム。ディーゼルエンジンのSKYACTIV-D 1.5 こちらはガソリンエンジンのSKYACTIV-G 1.5。新たにガソリンモデルでもi-ELOOP(減速エネルギー回収システム)を設定した リアダンパーのロッド取り付け部。デミオ(右)ではゴムを介していたのに対してMAZDA2(左)では高減衰ウレタンを介した形に変更 MAZDA2(左)ではデミオ(右)に比べバンプストップラバーも長くなっている デミオ(左)とMAZDA2(右)の比較。グリルとシグネチャーウイングが大きくワイドになっているのが分かる リアまわりのデミオ(左)とMAZDA2(右)の比較。バンパーのデザインで水平基調で低くワイドなデザインを目指しているのが分かる ヘッドライトの比較。左がデミオ、右がMAZDA2となるが見比べるとシグネチャーウイングがライト下部に回り込み、その分ライトがシャープになっている リアコンビランプの比較。左がデミオ、右がMAZDA2でクリアの部分が減って引き締まった印象 見た目だけでなく機能面でも上質になったインテリア
新型MAZDA2では4種類のインテリアカラーが用意されるが、XD PROACTIVE S Packageの撮影車にはネイビーブルー/ブルーブラックのクロス内装が与えられていた。
フロントシートは「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」の考えを取り入れ、理想的な着座姿勢が取れるシートに改良。内部構造を新設計して、トーションバネやサポートを追加して体のロールを抑え、座面には高減衰ウレタンを採用することで、骨盤がしっかりと立ち、その状態を維持しやすくしている。
さらに運転席にはシートメモリー付き6Wayパワーシートを採用。前後スライド、リクライニング、シート高の6方向の調整を可能とした。さらに2つのメモリーにはシートポジションのほか、アクティブ・ドライビング・ディスプレイ(ヘッドアップディスプレイ)の位置も記憶可能で、さらにアドバンストキーとも連携可能。自分のキーを使うことで自動でメモリーされたポジションにすることができ、例えば夫婦で、あるいは親子でキーを使い分ければ好みのポジションをそれぞれキーにひも付けることができる。
そのほか、自動防眩ミラーやステアリングヒーターの採用、ルーフに吸音性の高い素材を採用したり、随所に制振材を追加したりすることで静粛性を向上。マツダコネクトをApple「CarPlay」やGoogle「AndroidAuto」に対応させるなど利便性を向上した。
深いネイビーブルーにウォームシルバーのアクセントを加え、凜とした空気感を表現したというインテリア ステアリングにはシートヒーターを装備(PROACTIVE S Packageにはオプション) ステアリングの左側はオーディオリモートコントロールスイッチ ステアリングの右側はMRCC(マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール。PROACTIVE S Packageにはオプション)の操作スイッチ。MRCCはAT車のみ全車速追従になった マツダ コネクトの7インチWVGAセンターディスプレイ。また360度ビュー・モニターの表示もできる マツダコネクトはApple「CarPlay」やGoogle「AndroidAuto」に対応 シフトやセンターコンソールまわり。シルバーの加飾が加えられる 運転席から操作しやすい位置にコマンダーコントロール インパネ助手席側にはネイビーブルーの合皮にウォームシルバーのステッチをあしらったデコレーションパネル センターコンソール前方にはオートエアコンやシートヒーター表示、DVDプレーヤーなどが配置される USBコネクターが2つとAUX入力、ナビ用SDカードスロット、12V電源ソケットなどが用意される ドライバーを中心にしたペダル配置。アクセルペダルはオルガン式を採用する 運転席にはシートメモリー付き6Wayパワーシート(PROACTIVE S Packageにはオプション)を装備。メモリーをリモコンキーとひも付けることもできる シートのメモリーはアクティブ・ドライビング・ディスプレイの角度も記憶される 運転席のドアトリムはブルーブラックのクロスとアームレストにはブラックの合皮。ステッチはどちらもウォームシルバー 左後席のドアトリムにはブルーブラックのクロスがあしらわれる ルーフ部。内側に吸音性能の高い素材を使うことで車内の会話がしやすくなるという ラゲッジルーム。リアシートは6:4分割可倒式で荷物のサイズによってアレンジ可能 新たにLAS(レーンキープ・アシスト・システム)も設定