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写真で見るメルセデス・ベンツ「Aクラス」

 メルセデス・ベンツ ブランドのエントリーカーがAクラス。初代、2代目は独特な“2階建てフロア”構造のボディ-
を持ったトールコンパクトワゴンだったが、今回紹介する3代目は一般的なボディー構造のコンパクトな2BOXカーへと大変革を遂げた。

 ベースグレードとなる「A 180 BlueEFFICIENCY」のサイズは4290×1780×1435mm(全長×全幅×全高)となり、従来より405mm長くなり160mm低くなった。ワイド&ローのコンパクトカーとなったAクラスは、運転席に乗り込んでも従来のようにフロアが高いという印象はなく、足元の感覚も全く自然なものになっている。

 スタイリングの面でも、今回のAクラスのAは「アグレッシブのA」とメルセデス・ベンツ自身が言うように、今までのおとなしい顔つきだったAクラスとは完全に決別。フロントマスクだけ見てもエントリークラスらしさは感じられず、獰猛でアグレッシブな顔つきとなっている。

 新型AクラスのエクステリアデザインはSLS AMGを手がけたマーク・フェザーストーン氏によるもので、「獰猛で艶かしい野生動物を思い起こさせる」というデザインだとしている。

 また、ワイド&ローのスタイルとなったこともあり、スポーツ性能を強調したグレードが用意される。1.6リッターエンジンを搭載するA 180シリーズには「A 180 BlueEFFICIENCY Sports」、2リッターエンジンを搭載するグレードは「A 250 SPORT」を登場させた。A 180 BlueEFFICIENCY Sportsは“スポーツ”と発音するが、「A 250 SPORT」は“シュポルト”と発音し、区別する。合計3タイプのうち、ベースグレード以外の2つに“sport”の文字がついていることも、新型Aクラスのキャラクターを表しているとも言えよう。

 なお、パワートレーンはいずれのエンジンも直列4気筒DOHC直噴ターボとなり、7速のデュアルクラッチトランスミッションを搭載、前輪を駆動する。エンジンはいずれもアイドリングストップ機構を搭載し、BlueDIRECTテクノロジーの搭載により環境性能を向上、A 180のJC08モード燃費は15.9km/Lとなっている。

A 180 BlueEFFICIENCY

新しいAクラス、グレードはベースグレードとなる「A 180 BlueEFFICIENCY」。ボディーカラーはマウンテングレー
フロントまわりはアグレッシブな印象に変化した
グリルは左右に幅広い大型タイプ
ヘッドライトはオプションのバイキセノンヘッドライトを装着。さらにオプションの白色LEDのスモールランプ、LEDのターンシグナルランプで新しさが感じられる
大型のスリーポインテッドスターをフロントグリルに配置。内部にセンサーなどが入っている
サイドミラー
サイドミラーはターンシグナル内蔵
フロントウインドー
ウインドー上部にはセンサーなどが設置されている
ドアハンドルはボディからの出っ張りが少ない
フューエルリッドは左後方になる
ドアにはキャラクターラインが深く刻まれる
ウインドー下のラインは他のメルセデス・ベンツ車と共通するものがある
リアウインドー。ワイパー、リアスポイラー、ハイマウントストップランプを装備する
マフラーは左右に向けて装備
バッヂは「A180」のみ
ライセンスプレートの上にはリアビューカメラがある
テールライト消灯時
スモールライトのみ点灯
ブレーキ、バックなどをすべて点灯させたところ
エンジンはフロントに横置きされる
アルミ製のボンネットフード。裏側の形状は独特だ
標準装備の17インチ5ツインスポークアルミホイール。タイヤサイズは前後とも225/45R17
インテリアはクリスタルグレー。シートはオプションのレザー
ステアリングホイールにはオーディオやハンズフリー通話のスイッチが並ぶ
ステアリングホイール裏側にシフトパドルがある
上はワイパーを兼ねたターンシグナルレバー、下はクルーズコントロール
スピードメーターとタコメーター。水温計は独立して装備
メーター中心部はカーボン風の市松模様があり、警告灯が浮かび上がる
最近のメルセデス・ベンツの標準操作系、シフトレバーはステアリングの右側のレバーとなる
エアアウトレットの下にはヘッドライトスイッチ。リアフォグは独立したボタンスイッチとなる
カーナビなどを操作するCOMANDシステムのコントローラーはセンターコンソールにある
ペダルは2ペダル。サイドシルとフロアの高さ関係は一般的な乗用車だ
ジェット機のエンジンをモチーフとしたエアアウトレット
オーディオの操作パネル。操作内容は上部のディスプレイにも表示される
空調の操作パネル
本革シートを選ぶとドアトリムはインテリアカラーと同じレザー調クリスタルグレーとなる
パワーウインドースイッチがあり、パワーシートの操作スイッチはドア側にある
メルセデス・ベンツのドアシルプレート
センターコンソールは収納が豊富だ
オーバーヘッドコンソールには光が直接目に入らないマップランプがあり、室内ライトのスイッチがある
オプションのレザーシート、カラーはクリスタルグレー
リアゲートを開いたところ。ドアトリムに十分な厚みがある
リアトレイを装備
リアシートを倒して最大スペースとしたところ
リアシートは分割可倒式
リアトレイを外したところ
アームレストを倒してハッチを開くと長尺物を収納できる
トランク内の備え付けツールは非常停止版と牽引フック
包帯などのエマージェンシーキットも装備
中央のマルチディスプレイはさまざまな情報を表示。速度を数値で表示することや、オドメーターや走行可能距離の標示などができる。
ECO表示機能もある
スタートしてからの走行時間や平均速度などを表示できる
メーターは任意でリセットも可能
クルマの方角を示すことができる
ハンズフリー通話も装備
各種設定もこの画面から行う
タイヤの空気圧などの警告もある
ライトの動作の設定が変更できる
クルーズコントロールの車間距離設定
横滑り防止装置の設定もできる
制限速度の設定が可能
警告時は表示が赤になることもある
液晶ディスプレイは標準装備だが、カーナビゲーション機能はディーラーオプションで装備される
オーディオ操作は画面上にアナログ風の表示が出るなどメルセデス・ベンツ流の操作
エンジン始動時などはロゴが浮かび上がる

A 180 BlueEFFICIENCY Sports

 A 180 BlueEFFICIENCYの前後バンパーなどを変更し、内外装で走りを強調したモデル。アクティブパーキングアシストの標準装備化のほか、メカニズムに大きな変更はないが、スポーツサスペンションとロゴ入りブレーキキャリパー、ドリルドブレーキローターを装備する。

A 180 BlueEFFICIENCY Sports、ボディーカラーはジュピターレッド。ナイトパッケージを装着しているため、リアはプライバシーガラスとなる
左右のエアインテークが大型化されたフロントバンパー
Sportには「ナイトパッケージ」が標準装着。グリルもミラーもブラックで仕上げられる
リアバンパーもベースグレードと異なる
18インチAMG5ツインスポークアルミホイールを装着、タイヤサイズは前後とも225/40 R18。フロントはドリルドローターとなる
インテリアカラーはブラック。随所にレッドのステッチが入る。ペダルはアルミ
メーター類はベースグレードと同一
ステアリングホイールはレッドステッチ入りのAMGスポーツステアリング
インストゥルメントパネルの表面はカーボン風
エアーアウトレットとオーディオ類の操作スイッチ
レザーDINAMICAシートを標準装備する

A 250 SPORT

 A180よりひと回り大きなエンジンを積むだけでなく、当初からAMGが開発に関与したという特別なスポーツグレード。A 250 SPORTには専用グリルと赤いアクセントが与えられ、他のAクラスとの違いが強調される。

1本フィンのシルバーダイヤモンドグリルと、バンパー下部の赤いラインが目印
グリルのメッシュ部分も独特の形状をしている
赤いラインは、近づかないと気づかないほどさりげなく入っている
フェンダーにある「SPORT」のバッヂ
エンブレムは「A 250」とあるのみ
リアバンパーにも赤いラインが入っている
フロントブレーキはドリルドローターでキャリパーは前後とも赤。18インチAMG5スポークアルミホイールタイヤにタイヤは235/40 R18
エンジンは2リッターターボ
インテリアはAMGエクスクルーシブパッケージの本革シート
随所に赤いアクセントが入る
シートベルトも赤となる

(正田拓也/Photo:米屋こうじ)