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写真で見るマクラーレン「MP4-12C スパイダー」

 F1でおなじみである「マクラーレン」のロードカーのオープンモデルが「MP4-12C スパイダー」。すでに日本ではデリバリーが行われており、クーペボディーの「MP4-12C」、上位限定モデルの「P1」とともにラインアップされている。

 リトラクタブルハードトップを備え、“スパイダー”と名が付いているもののクローズ時にはクーペボディーに近いスタイリングとなる。開閉に要する時間は17秒未満で、走行中でも30km/hまでなら開閉できる。

 シャシーは基本的にMP4-12Cと同一で、「モノ・セル」と呼ばれるカーボンファイバーモノコックの前後にアルミのサブフレームを加えたものを採用した。オープンボディーとした場合でも特別な補強なく強度や剛性を実現できるとし、クーペとまったく同じ剛性とパフォーマンスを得ることができるという。MP4-12C スパイダーのボディーサイズは4509×1908×1203mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2670mm。重量は1376kg。

 エンジンはV型8気筒3.8リッターツインターボ「M838T」でリアに縦置きされる。最高出力は460kW(625PS)/7500rpm、最大トルクは600Nm/3000-7000rpm。トランスミッションは7速デュアルクラッチトランスミッションで、最高速度は329km/hとなっている。

 ドアはクーペ同様の前方に持ち上がる「ディへドラルドア」を採用。クーペではドアの開閉はドアの指定された場所を指でスワイプする方式だったが、スパイダーでは押しボタンスイッチに変更され、より確実なドアの開閉が可能になった。ドアを開けると幅、高さのあるカーボンファイバーのフレームが出現する。

 低い着座姿勢と決して広いとはいえない車内だが、液晶ディスプレイやタッチパネル、電子スイッチなどが備わり、すっきりとしたデザインに仕上がっている。ルーフを開いてオープンとした際には一転して開放感を味わうことも可能だ。

マクラーレン MP4-12C スパイダー。ルーフはオープン状態。ボディーサイズは4509×1908×1203mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2670mm
左右に配置されたフロントの大型エアインテーク
エキゾーストパイプはライセンスプレートより高い位置にある
ブレーキはフロント370mm、リア350mmのディスク。どちらもドリルドだ
リアにマウントされるエンジンに向かうエアインテーク
V8エンジンは後方に搭載、ガラスハッチからエンジンの様子を伺うことができる。ハッチが後方のパネルと噛み合ってないのは段差から排熱を行うため
エンジンにはカーボンのカバーがかけられており、ハッチを開けても全貌を見ることはできない。エンジンはV型8気筒3.8リッターツインターボ「M838T」で、最高出力460kW(625PS)/7500rpm、最大トルク600Nm/3000-7000rpmを発生
コクピットに収まるにはディへドラルドアを開き、高いサイドシルを乗り越える必要がある
随所にカーボンパネルが使われる
エアインテークとドアキャッチ
フロントにあるトランクスペースの空間は大きめ
リアスポイラーは可動式でダウンフォース量を可変できるほか、最大69°まで上がり「エア・ブレーキ」としても作動する
フロントシート
コクピットの操作はほとんどが電子スイッチとなっており、大きな操作レバーはない
中央にタコメーターを配置し、その内部にデジタル数値で速度を示す。その他の情報はカラーディスプレイで表示する
ナビゲーションやオーディオだけでなく各種情報を表示する液晶パネル
エンジンスタートボタンと、トランスミッションの動作モードなどの切り替えスイッチ
パーキングブレーキとシフトポジションボタンなど。すべて電子スイッチで操作する
モニター画面はタッチ操作が可能
ドアノブにエアコン操作ボタンがあり、小さなカラーパネルに温度や動作状態の表示が可能
ルーフの開閉動作。開閉用のスイッチはセンターコンソール下部に配置される。写真はルーフをクローズにした状態で、ルーフの収納スペースは閉じた際にトランク(容量52L)としても利用できる
まずリアのカバーが持ち上がり、収納の準備をする
2分割のルーフが折り畳まれ、トノカバー下に向かう
ルーフを収納
カバーが降りてきてルーフの収納が完了
オープン状態。乗員の後方にあるバットレスが転倒時などに乗員の頭部スペースを確保する

(正田拓也/Photo:高橋 学)