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【インタビュー】9V型高解像度HDパネルや高速インターフェース採用の“彩速ナビ”「MDV-M906HDL」と、新ジャンル商品でケンウッドが目指すものは?

“ミスター彩速ナビ”渋谷氏と、マーケティング担当南氏に聞く

アルミホイール、ウェアラブルスピーカーなどカーアクセサリー分野のマーケティングを担当する株式会社JVCケンウッド オートモーティブ分野 アフターマーケット事業部 国内営業統括部 営業企画G 課長 南拓司氏(左)と、ケンウッド“彩速ナビ”の企画・開発を担当する株式会社JVCケンウッド オートモーティブ分野 アフターマーケット事業部 商品企画部 プロダクトエキスパート 渋谷英治氏(右)に話をうかがった

 JVCケンウッドは1月10日、同社としては初の9V型HDパネル搭載の大画面AVナビ「MDV-M906HDL」を発表し、東京を皮切りに全国主要都市で発表会を実施した。「彩速ナビ」は快適な操作性とスピード、そして1歩先を行くメディア対応力で市販AVナビの人気モデルとなっているが、待望の9V型大画面を採用した新フラグシップモデルに注目が集まっている。

 一方、ケンウッドは2019年に入り、「アルミホイール」あるいは耳をふさがずに音楽を楽しめる注目アイテムの「ウェアラブルスピーカー」など、カーAVの枠に収まらないユニークな商品を次々リリースし、発表会場でも大きな注目を集めた。

 注目の新型ナビ「MDV-M906HDL」の実力はどのようなものか、そしてケンウッドは新しいチャレンジの商品を通じてどのような方向に進もうとしているのか。今回は初代彩速ナビから商品企画を担当されている“ミスター彩速ナビ”ことJVCケンウッド オートモーティブ分野 アフターマーケット事業部 商品企画部 プロダクトエキスパートの渋谷英治氏と、新しいチャレンジの企画、マーケティングを担っているJVCケンウッド オートモーティブ分野 アフターマーケット事業部 国内営業統括部 営業企画G 課長の南拓司氏に話をうかがった。

株式会社JVCケンウッド オートモーティブ分野 アフターマーケット事業部 国内営業統括部 営業企画G 課長 南拓司氏(左)同社 オートモーティブ分野 アフターマーケット事業部 商品企画部 プロダクトエキスパート 渋谷英治氏(右)

高精細・大画面化が進むAVナビ

 現在のAVナビは7型2DINサイズ(高さ100mm、幅180~200mm)が主流だ。しかし、例えばトヨタ車を例に取るとT-Connectナビ対応の新型車では9型~11型までの大画面ナビの装着が可能で、対象車種がどんどん増えている。このような流れの中、カーナビ各社の上位モデルは8V型以上の大画面モデルにシフトしている。

 7V型を中心とする従来のナビの液晶解像度は、長い間800×480ドットの「ワイドVGA」であった。最新のスマートフォンなどと比較すると控えめな数値ではあるが、視認性やコストのバランスで最も無理がないスペックと考えられてきた。一方、8型以上の多くの大画面ではより高精細な1280×720ドット以上のワイドXGAやHDパネルが多く採用されている。大画面になってもワイドVGA用の地図をそのまま拡大しているナビもあるが、地図データをHD化して液晶の画素と1:1で対応させる「ドット・バイ・ドット」表示をさせると、ドットが増えた分だけ地図を描くキャンバスサイズが広がったことになり、情報量の多い大きい地図を少ないスクロールで快適に見渡せるようになる。これが大画面ナビの魅力だ。その半面、グラフィック処理の負荷は増大するため、画面操作の快適性に影響が出るおそれがある。まず最初にこの部分の事情を渋谷氏にうかがった。

株式会社JVCケンウッド オートモーティブ分野 アフターマーケット事業部 商品企画部 プロダクトエキスパート 渋谷英治氏に、「MDV-M906HDL」を中心に2019年モデルの彩速ナビについて話をうかがった

9V型HDパネル搭載の彩速ナビ

ケンウッド初の9V型HDディスプレイを採用した彩速ナビ「MDV-M906HDL」

──今回初めてHD解像度の9V型液晶を搭載しました。

渋谷英治氏:大画面、高精細になるのはどういうことか、というのは正直やってみて色々分かったところがあります。地図を高精細にすることで文字や、そのドロップシャドウなどが非常に細かく表現できるようになり、地図の視認性が非常に高まりました。

──大画面ナビでありながら、高精細のドット・バイ・ドット表示を実現し、処理するデータが増えましたが、スピードが全く落ちていませんね。

渋谷氏:確かに描画データはとても重く(情報量が多く)なりましたが、実はハードウェア的には特に今までと変更はありません。今までのプラットフォームの上にチューニングを尽くしてスピードを維持しています。彩速ナビのために開発した地図圧縮・収録方式のS3フォーマットの対応力が優れていた点が大きいですが、一番重たい100m詳細スケールでなおかつ3D表示にして、さらに今回採用した建物のポリゴン表示もしながら描画領域も広がる、ということで最初は本当に動かないんじゃないかと思いました。でも、そこはチューニングを重ねて乗り越えました。

9V型の「MDV-M906HDL」(左)と7V型の「MDV-Z905」(右)を同一スケールで表示させるとMDV-M906HDLの方が地図表示エリアが広いことが分かる

──ソフトのチューニングレベルでスピードを維持しているというのはすごいですね。

渋谷氏:さすがにいっぱいいっぱいですけれどね(笑)。

──単に画面が大きくなっただけなく、表示される情報量が増えるということを伝えたいですね。

渋谷氏:画面が高精細になったことでいろいろな部分を見直ししました。例えば運転中に一瞬でドライバーに必要な情報を伝えることができないか、と考えたのが今回採用した「オーガニックGUI」と呼ばれるHOME画面です。これはHD化で描画領域が増えたことで実現できた機能です。

独自の新ユーザーインターフェース「オーガニックGUI」

【ポイント】今までの彩速ナビは中央の目立つところに「HOME」ボタンを配置し、これを押すとスマホのホーム画面のように、そこからさまざまな機能にアクセスできるようになっていたが、今回のMDV-M906HDLではその「HOME」画面が一新され、地図画面の上にインフォメーション画面とAV画面がオーバーレイ表示されている。今までのHOME画面では薄く背景に透けるだけで、実際に地図を見ることはできなかった。オーバーレイで表示される情報画面は3段階にサイズが変更可能で、状況に応じてさまざまなインフォメーションやメッセージが表示される。彩速ナビの新しい「顔」となるこの「オーガニックGUI」についてお聞きした。

左上のインフォメーション、左下のAVウィンドウが美しい透過処理で地図の上にオーバーレイ表示される「オーガニックGUI」

──「オーガニックGUI」のネーミングの由来を知りたいです。

渋谷氏:クルマを運転する上で、ドライバーにはいろいろな情報が必要です。道案内は当然ですが、クルマが発する情報もあれば、快適性のための情報、あるいは演奏している音楽の情報など、こういったさまざまな情報を有機的に絡めてユーザーに伝えたい、という意味で名付けました。3段階にサイズが切り替えでき、ドライビングに応じて表示が出ます。注意喚起がある時には、内容に応じてサイズが自動的に変わります。

──高精細・大画面ならではのアイデアということなのですね。

渋谷氏:今までのモデルでも「INFOウィンドウ」という表示がありましたが、表示させるとどうしても地図が狭くなってしまう。今回は透過処理をして違和感なく地図が見られるようになりました。当然この描画表示の処理も重く、ただでさえ重い高精細地図にさらに乗っけて絵を描くので設計的には非常に厳しかったです。今回の「オーガニックGUI」では、情報表示だけでなくAV表示も中画面・大画面時にはしっかりとスペクトラムアナライザが表示されます。これがまた重たいのですが(笑)、地図画面上でスペアナがリアルタイムで動くところをぜひご覧いただきたいと思います。

左下のオーディオウィンドウにはリアルタイムで動くスペクトラムアナライザを表示することも可能。上のインフォウィンドウとの境界をドラッグすると、サイズを大中小の3段階に変えることができる

──今までの「IFNOウィンドウ」画面と違ってユーザーの必要な情報が常にすべて表示されるようになりましたね。地図データベースをもとに「一時停止」の直前に案内が出る点に注目しました。

渋谷氏:一時停止の前では大きいメッセージに表示に変わり、音声も同時に出ます。その後は元のサイズに戻る。画面そのものが大きくなったり小さくなったり有機的な動きをします。この機能をテストしていて、運転の仕方が変わってしまいました。メッセージがはっきり出るのでついきっちりと、カックンというまでブレーキを踏むようになってしまいました(笑)。一時停止以外でも、合流注意表示やオービスデータがあれば速度注意表示も出ます。「休憩案内」も前モデルの2時間ごとから、今回からは「ウルトラディアン・リズム」の考え方を取り入れて90分に変更して表示されます。

一時停止といった標識の案内表示に加え、オービスデータがあれば速度注意表示も行なう

──オーガニックGUIは非常に秀逸な機能で改めて見直しました。

渋谷氏:「速度表示」も非常に評判がよいです。すべての道路ではないですが、収録地図データベース上に情報がある場合は、その道路の規制速度と現在速度が常時表示されます。高速道路など部分的に規制速度が変わる場合があるので、とても安心で便利です。以前もこの機能はありましたが、今回はオーガニックGUI上に常時表示するようにしました。

──最近はADASのカメラで道路標識を認識して表示するクルマもありますが、意外に見落とされることも多く、地図データベースに基づくこの方式は確実で実用性が高いと思います。

【ワンポイント】このモデルでは“HOME画面=オーガニックGUI”となり、従来モデルのHOME画面に備わっていた機能選択のボタンはオーガニックGUI表示の右下の「メニュー」を押すことで表示される。1ステップ手間が増えることになるが、「HOME」ボタンを長押しするとダイレクトにメニュー画面に切り替わるので、ショートカットとして覚えておくと便利だ。

 目的地までのルート設定をすると、FM波によるVICS WIDE情報で高速道路では20km(一般道は5km)先までの渋滞の様子が棒グラフで自動的に表示される。インターネットに接続すると「気象情報」などの表示も可能となる。彩速ナビの現行モデルは「Bluetoothテザリング」に対応しているので、スマホのBluetoothテザリングをONにして彩速ナビとペアリングさせると、簡単にインターネットにつながる。あらかじめスマホに「KENWOOD DRIVE INFO」アプリをインストールしておくことで、気象情報を含めさまざまな情報が取得できる。さらに「KENWOOD MUSIC INFO」をインストールすると新しいCDの楽曲情報が簡単に取得できるので、音楽をよく聞く人には必須だ。iPhoneの場合は、USB接続で充電しながらのUSBテザリングもできる。

テザリングしたスマートフォンを彩速ナビとペアリングすることで、インターネットに接続可能となり、「KENWOOD DRIVE INFO」アプリを使うと気象情報やガソリンスタンドの価格情報などを取得できる

安全に役立つ高画質「HDリアビューカメラ」

 彩速ナビはサウンドを含め全方位的に「HD化」を進めているが、今回市販初となるHDリアビューカメラ「CMOS-C740HD」を発表した。このカメラはセキュリティ分野で広く利用されるHD-TVI規格によるアナログハイビジョン伝送を採用。情報量が圧倒的に増えたHD映像の明瞭度は一目瞭然で、安全快適なクルマの運転に大きく寄与する。なお、CMOS-C740HDは新しい接続方式のためMDV-M906HDLにだけ対応しており、他の彩速ナビや他社製品には接続できないので注意が必要だ。

──彩速ナビは全方位的にHD化を進めていますが、今回発売のHDリアビューカメラの画質は素晴らしいらしいです!

渋谷氏:リアカメラがHDになって一番いいのは、もちろん「くっきりはっきり見える」ということですが、今回はさらにHDRを搭載しています。今までのカメラでは、昼間の明るい場所でも木陰から子供さんが飛び出してくるといった状況はよく見えません。当然、夜の画面も綺麗です。一般的なアナログのバックカメラはNTSCコンポジット信号で縦横比は4:3ですから、スクイーズで縦長に記録して表示の時にワイドに拡大しますが、HD-TVI規格は最初からワイドなので変形やひずみが小さい鮮明な映像が伝送できます。

HDリアビューカメラ「CMOS-C740HD」

──せっかくのHDカメラですが、ドライブレコーダー代わりに録画をすることはできないのですね。

渋谷氏:そうですね。リアビューカメラというのは近くを見るもので、カメラ自体が下の方を向いていて、なおかつ画角を広げてフィッシュアイレンズに近いような映り方をします。ドライブレコーダーの画角は水平120度前後と狭く、その代わりに距離感が出ます。リアビューカメラは遠近感が極端に強調されるので、たとえば煽り運転をされたような場合でも、ものすごく遠くにいるように映ってしまいます。このようにカメラとしての目的が違いますので、記録のためにはリア用のドライブレコーダーを用意していただくことになります。もちろん、リア用ドライブレコーダーのHD化も構想中です。

注目のオーディオフォーマット「MQA」にいち早く対応

 ハイレゾミュージックが広がりを見せる中、データ容量を大幅に抑えながらスタジオマスター品質が再現できる「MQA」フォーマットが注目を集めている。すでに国内の音楽配信サイトではMQA方式によるダウンロード販売がスタートし、将来的にはストリーミングによるハイレゾ音楽配信への応用が期待されている(海外ではTIDALやDEEZERなどで実用化)。さらに、従来の音楽CDフォーマットと互換性を保ちながらハイレゾ音楽を収録できる「MQA-CD」も登場し、国内でもすでに100タイトルを超えるアルバムが発売されている。

 MQAの技術的な説明については「『ハイレゾ音質でもサイズは劇的に小さく』“MQA”とは何か?」、MQA-CDについては「日本生まれのMQA-CD。千円から買えるお得な『ハイレゾCD』を見逃すな!」「『ハイレゾCD』登場」を参照していただきたい。

 彩速ナビの先進的なメディア対応力は自他ともに認めるものだが、今回もいち早く最新フォーマットであるMQAのファイル再生とMQA-CDに対応を果たした。

──今回もいち早くMQAに対応してメディア対応力の強さを見せました。

渋谷氏:彩速ナビが以前からハイレゾなど新しいコーデックやフォーマットにいち早く対応してきたこともあり、期待されている方も非常に多いと感じています。新フォーマットの取り込みは一種の「縛り」のようになっている面もあります。MQAという言葉はネットなどでもチラチラと出るようになってきました。さらに、ダウンロードフォーマットとしてだけでなく、ディスクとしての再生もできます。せっかく頑張ってここまで音質を上げてきたので、時期的には少し早めか?と思いましたが、対応を果たしました。

MQA-CDは普通のCDプレーヤーで再生するとCDとして再生されるが、「MDV-M906HDL」で再生するとハイレゾ級の再生が可能となる
「MDV-M906HDL」がMQA-CDを認識すると、画面に「MQA」の表示とファイルスペックが表示される

──今までは新メディアに対応するトップエンドモデルは「TYPE Z」と見られていましたが、メディア対応力でTYPE Zを超えてしまいました。

渋谷氏:2017年に「TYPE M」を導入し、その機能、性能が上がってきて2018年あたりから「TYPE ZとTYPE Mは何が違うのか?」ということはずいぶん言われるようになりました。今回はTYPE Zはいったんお休み、ということですが、全部入っているんだからTYPE Zで出せばいいじゃないか、という考えもありました。しかし、TYPE Zの位置を守りつつ、今回はこれから先を見据えた「マスターモデル」である、という位置付けを明確にする意味で、あえてTYPE Mとしました。

 TYPE Zというのは誰にでも紹介できるモデルというよりも、こだわりのユーザーに積極的に使っていただきたいという位置付けです。しかし、ここに大画面が出てきたことで、このモデルではもう少し広いユーザーに選んでいただけることを意識しています。

【ポイント】実際に、MDV-Z906HDLとスピーカー「KFC-XS1703」の組み合わせでMQA-CDを聞くと、CDからここまでいい音が出るのか、と驚く。CDにもかかわらず、ハイレゾらしい情報量と奥行き感の深いサウンドがカンタンに再生できるのがMQA-CDのメリットだ。すでに発売されているタイトルには歴史的名盤のリマスター版も多く、改めて往年の名曲を高音質で楽しんだり、聞く機会のなかった有名アルバムに触れたりといった楽しみもある。

 なお、Z906HDLには従来モデル同様にCDを内蔵メモリー/SDに録音する機能があるが、MQA-CDは通常のCDとして録音され、MQAのハイレゾ級の再生には対応していない。

「アルミホイール」を発売! こだわりのブランド展開で目指す世界

 2018年6月、ケンウッドはカーアクセサリー分野に参入。第1弾としてデザイン性の高い高機能FMトランスミッターとシガーソケットチャージャーを発売し、好評を博しているという(関連記事:JVCケンウッド、カーアクセサリー市場に参入。「Bluetooth搭載FMトランスミッター」などカーアクセサリー全12モデル)。

 そして、2019年に入りアルミホイールの国内トップメーカー エンケイとのコラボレーションを発表。新ジャンル商品としてケンウッドブランドのアルミホイールの発表を行なった。アルミホイール国内トップメーカーとタッグを組み、ベストセラーモデル エンケイ「PF07」をベースに、ケンウッドオリジナルカラー、専用センターキャップ、ステッカーを設定して全国のカー用品店で発売することになった(関連記事:ケンウッド、エンケイとコラボしたアルミホイール「KWPF07」)。

新ジャンル製品については、株式会社JVCケンウッド オートモーティブ分野 アフターマーケット事業部 国内営業統括部 営業企画G 課長 南拓司氏に話をお聞きした

──エンケイとの提携のニュースはその意外性に驚きました

南拓司氏:私たちはずっと「クルマの中で可能性のあるものはいろいろやっていこう」という発想を持っていました。例えばドライブレコーダーはまったく新規の商品でしたが、ここまで広がってきたという流れもあります。今回のアルミホイールについては実利的なものよりもブランディングを重視し、数を売るというより“トータルケンウッド”としての価値を高めていきたいと考えています。この商品は現在ケンウッドと取引のある販売店さま、量販店さまで購入することができます。

エンケイとのコラボレーションホイール「KWPF07」

──新しい取り組みには期待が大きいです。今後どんな展開があるのか興味があります。

南氏:ブランド・コラボレーションについては今後も進めていきたいと考えています。最近はドライブレコーダーでケンウッドを知ったというお客さまも増えています。お客さまとの接点、タッチポイントを広げてケンウッドブランドのファンの方を増やし、さまざまなケンウッド製品を提供していきたいと考えています。

──新しいアルミホイールを装着したデモカーを数多く用意していますね。

南氏:全国の主要拠点にデモカーを配置しました。販売店さまのイベントやフェアには積極的に出展します。ぜひお近くのお店の告知に注目いただくか、当社のイベントページで「彩速フェア」をチェックしてください。アルミホールや大画面ナビに実際に見て触れていただくことができます(JVCケンウッド イベントインフォメーション)。

9V型HDディスプレイを採用した彩速ナビ「MDV-M906HDL」とホイールを装着したデモカーを全国に配置。イベントやフェアに積極展開の予定

クルマの中でも活躍する「ウェアラブルスピーカー」

 アルミホールに次いで1月中旬にケンウッドブランドのウェアラブルワイヤレススピーカー「CAX-NS1BT」が発表され、全国の新商品発表会場で実機のデモンストレーションが行なわれた。ウェアラブルスピーカーは新しいタイプのスピーカーとして2018年からメディアで紹介される機会が増え、ブレイクが予想される商品だ(関連記事:ケンウッド、車の中でも耳を塞がない首かけワイヤレススピーカー)。

ウェアラブルワイヤレススピーカー「CAX-NS1BT」

「CAX-NS1BT」は他社の先行モデルに対して重量88gと軽量で、20時間の連続再生が可能。オープンプライスで、店頭予想価格は1万3000円前後と魅力的なスペックと価格だ。小型ながらメインスピーカーと別にパッシブラジエーターを搭載して、低域側にもレンジの広いナチュラルな音質を誇る。スマホとBluetoothで接続し、ハンズフリー通話やAIアシスタント「Siri」の音声認識機能の起動にも対応するなど、守備範囲も広い。

──新しいウェアラブルスピーカーが大好評のようですね。

南氏:発表会での反応はたいへんよかったです。従来のカー用品の枠にとらわれず、新しい提案を広げるという点ではアルミホイールと発想は同じで、流通の皆さまにも受け入れられたのかな、と思います。このウェアラブルスピーカーはぜひ実売を上げていきたいと考えています。

──価格も手ごろで、なによりも音質が想像以上によいです。

南氏:ある程度限定されますが、国内の大型量販店に展示台を設置していますので、ぜひお店に行って音のよさを実際に体験していただきたいと思います。このスピーカーはいろいろな使い方が考えられますが、やはり当社らしい提案としては、クルマの中で使っていただきたいです。音楽再生はもちろん、仕事にも使えます。耳をふさがないメリットで、まわりの音を聞きながらのハンズフリー通話は安心・安全にも貢献しますし、もちろん仕事の合間に音楽も楽しめます(笑)。

──オープンカーやオーディオのないヒストリックカーなどにもいいですね。

南氏:いろいろな使い方の可能性があると思います。使い方の提案は発信していきたいです。

ウェアラブルスピーカーを車内で使うメリットについて語った南氏

──ぜひスマホを持ってBluetoothでつないで体験していただきたいですね。

南氏:販売店さまからはケンウッドブランドの商品をもっとたくさん扱いたいという声をいただいています。“クルマまるごとケンウッド”とまではいかなくても、いろいろなところでケンウッドのロゴを見ていただく、というブランディングを進めていきたいと考えています。まだまだできることはたくさんあるのかな、と思っています。