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ケンウッド、1280×720ピクセルのHD液晶パネルを搭載した「MDV-M906HDL」など“彩速ナビ”新ラインアップ発表会
KONDO RACING 近藤真彦監督「スマホのように動きが速くてレスポンスがいい。時代がここまで来たんだなと」
2019年1月10日 18:49
- 2019年1月10日 開催
JVCケンウッドは1月10日、横浜市内の本社においてケンウッドのAVナビ「彩速ナビ」の2019年新ラインアップの発表会を開催した。
発表されたのは、1280×720ピクセルのHD液晶パネルを搭載した「TYPE M」シリーズに位置付けられる「MDV-M906HDL」、ハイレゾ音源の再生や前後のナビ連動型ドライブレコーダーに対応する新シリーズ「TYPE S」の「MDV-S706L」「MDV-S706W」「MDV-S706」、エントリーモデルである「TYPE L」シリーズの「MDV-L406W」「MDV-L406」、特定販路向けとなる「TYPE D」シリーズの「MDV-D706BTW」など全15モデル。
最上位モデルとなるMDV-M906HDLは、高解像度の液晶パネルを搭載したほか、新たなユーザーインターフェイスである「オーガニックGUI」を備える。彩速ナビシリーズの特徴である高速レスポンスを維持しつつ、直感的で流れるような操作感を可能にするとした。また、別売オプションとして1280×720ピクセルのHD画質で後方を確認できる、HDリアビューカメラ「CMOS-C740HD」を同時に発売する。
詳しいスペックなどについては関連記事「ケンウッド、“彩速ナビ”『TYPE M』の新モデル『MDV-M906HDL』。大画面の9V型HDパネル初搭載」「ケンウッド、“彩速ナビ”の新シリーズ『MDV-S706L』『MDV-S706W』『MDV-S706』」「ケンウッド、スマホのようなフリック操作で文字入力できる新型“彩速ナビ”『MDV-L406W』『MDV-L406』」を参照していただきたい。
発表会では、まずJVCケンウッド オートモーティブ分野 アフターマーケット事業部 理事 国内営業統括部長の関谷直樹氏が登壇し、国内のカーエレクトロニクスの市況と事業戦略を説明した。
同社におけるアフターマーケット国内事業の売上推移について、関谷氏は「2015年以降3年連続で2桁成長し、2018年度も前年を超える見込み」とした。その要因として、2015年度にリリースした彩速ナビ「MDV-Z702」の発売とTYPE Dシリーズの投入、2016年度のドライブレコーダー市場への新規参入、そして2017年度にはあおり運転が大きな問題となり、それに伴ってドライブレコーダーの特需が発生したことが挙げられた。
さらに、ドライブレコーダーが新たな柱に育っているとした上で「ケンウッドブランドの強みと高画質が高く評価され、瞬く間に業界トップクラスのシェアを獲得することができた」と話す。
また、「VISION2020」と名付けられた中期戦略にも触れ、「今後も成長戦略を継続させるために、2020年までの中期ビジョンとして、市場の縮小が懸念される既存ビジネスはシェアの拡大を、一方では商品と販路の両面から新規ビジネスを創造し、事業規模を拡大していく」と述べた。
この中期戦略を実現するための商品戦略の1つとして掲げるのがスマート連携の進化だ。ケンウッドではナビゲーションと連携するドライブレコーダーやハイレゾスピーカー、リアモニター、バックカメラ、ETCなど周辺機器の拡充を図っていると関谷氏は説明し「次の進化はこれらをすべてHD化した、HDスマート連携を実現したい」と語った。
このHDスマート連携のフラグシップとなるカーナビがMDV-M906HDLであり、これと連携するHD画質のリアカメラとしてCMOS-C740HDを同時発売するほか、同様にHD画質を実現したドライブレコーダーやリアモニターを現在開発中であるとした。
その後、JVCケンウッド オートモーティブ分野 アフターマーケット事業部 商品企画部 プロダクトエキスパートの渋谷英治氏が新商品について説明した。渋谷氏は彩速ナビが2019年で8年目を迎えたことに触れつつ、「今年の彩速ナビも大幅な刷新を図った」と話す。そして「今年はケンウッドの新しい2つの顔とも言えるシリーズを投入する。1つ目の顔となるのが、TYPE ZをTYPE Mに統合させた新しいマスターモデルとなるMDV-M906HDL。彩速ナビ史上、最強の当社のフラグシップモデルである。2つ目の顔はクラス最強と言えるステップアップモデル、TYPE Sシリーズだ。大画面8V型を含め、MDV-S706シリーズとして3モデルのラインアップで展開する」と説明した。
渋谷氏は彩速ナビのコンセプトについて「新たなるドライビング空間の創出」であるとした上で、「AVとナビゲーションに、ドライブに必要なリアルタイム情報、そしてドライバーが置かれている運転状況の2つを加え、これらが重なりあう領域が重要だとわれわれは捉えている」と語る。そして「2019年の彩速ナビが目指したのは、単なる道案内役のナビではなく、ドライバーをアシストして安全で快適なドライブ空間を楽しんでいただくこと」だと説明した。
新製品のポイントについても紹介された。MDV-M906HDLについてはHDパネルを搭載したことに加え、オーガニックGUIを採用したこともポイントであるとした。渋谷氏は「これまでのナビはルート案内を中心とした地図画面がメインだったが、TYPE Mではドライバーが必要とする情報をすべて1画面で得ることができる」と、オーガニックGUIの特徴を話す。
最後に「市場が頭打ち傾向になり、商品にも差がなくなりつつある今こそ、JVCケンウッドは逆に大きなチャンスと捉えている。本年は彩速ナビ史上最強とも言えるモデルで刷新を図り、大きく飛躍する年と考えている」と語った。
2019年のプロモーション展開について説明した、JVCケンウッド オートモーティブ分野 アフターマーケット事業部 国内営業統括部 営業企画G 課長の南拓司氏は、近藤真彦氏がチームディレクターを務めるKONDO RACINGのグローバルチャレンジへの協賛について説明した。
KONDO RACINGでは、2019年からニュルブルクリンク24時間レースへの参戦を目指している。南氏は「当社はグローバルに事業を展開する企業として、KONDO RACINGの大きな挑戦であるグローバルチャレンジに賛同し、このたび協賛することになった」と述べる。なお、プロジェクトは2019年から2021年までの3か年計画で行なわれ、参戦車両は「NISSAN GT-R NISMO GT3 2018年モデル」となる。また、KONDO RACINGとコラボレーションを行ない、彩速ナビおよびドライブレコーダーのプロモーション映像に近藤監督が登場することも併せて発表された。
発表会の最後には近藤監督が登場し、モータージャーナリストの飯田裕子氏と対談を行なった。KONDO RACINGのこれまでの活動などについて語った後、近藤監督はニュルブルクリンク24時間レースへの挑戦について「3年後には絶対に優勝して、皆さん見てくれましたかと言いたいですね」と話した。
また、彩速ナビにも言及し「スマホのように動きが速くてレスポンスがいいと思った。映像がクリアで、時代がここまで来たんだなと。あと音もいい」と感想を述べた。