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ケンウッド、新型“彩速ナビ”4モデル。フローティング機構の9V型HDパネル採用で約230車種に対応
9V型、7V型のインダッシュタイプも
2020年5月12日 11:00
- 2020年5月下旬から順次発売
- オープンプライス
JVCケンウッドは、ケンウッドブランドのAVナビゲーションシステム“彩速ナビゲーション”シリーズの新製品として、フローティング機構を採用した9V型HDモデル「MDV-M907HDF」、インダッシュタイプの9V型「MDV-M907HDL」、7V型「MDV-M807HDW」(200mmワイド対応)、「MDV-M807HD」(180mm対応)の4モデルを5月下旬から順次発売する。
価格はオープンプライスで、店頭予想価格はMDV-M907HDFが税別13万5000円前後、MDV-M907HDLが税別12万5000円前後、MDV-M807HDWが税別8万5000円前後、MDV-M807HDが税別8万5000円前後。発売時期はMDV-M907HDL、MDV-M807HDW、MDV-M807HDが5月下旬、MDV-M907HDFが7月上旬となる。
今回発売する4モデルは、高画質HDとハイレゾ音源再生に対応する“彩速ナビ”の上位シリーズ「TYPE M」の新ラインアップ。9V型と7V型インダッシュタイプ3モデルに加え、新たに大画面フローティングタイプの1モデルを設定してユーザーの選択肢を広げるとともに、より多くの車種に対応した。
今回、“彩速ナビ”として初めてフローティング機構を採用し、大画面9V型のHDパネル(1280×720)を搭載したMDV-M907HDFは、従来の7インチ開口への取り付けが可能で、新車や既販車において約230車種に対応。独自の機構技術により、走行時の振動によるディスプレイの不快なブレを大幅に低減し、フローティングモデルに求められる機構品質を実現した。
モニターパネルの前面右側には、操作しやすい大型でフラットな静電容量式タッチキーを採用して、フルフラットでスマートなフローティングスタイルを実現。ドライバーがナビゲーションを操作する際に使用する地図やAVソースの切り替え、ボリューム調整といった操作を分かりやすく直感的に可能とした。
また、さまざまなソースのHD動画を手軽に楽しめるHDMI入力に対応。スマートフォンやデジタルカメラ、ビデオカメラなどとHDMIケーブル(別売:KNA-20HC)を使って接続することで、ナビ画面で高画質なハイビジョン映像再生を楽しめるようになった。
さらに、従来型“彩速ナビ”のハイエンドシリーズ「TYPE Z」となる「MDV-Z905W/Z905」と比較して、約1.3倍の高輝度カスタムLEDバックライトを搭載することで、豊かな色彩とリアルな精細感がある明るく鮮やかな映像を実現。高精細HDパネルとグレア処理した静電容量式タッチパネルとの組み合わせにより、見やすく、快適な操作も可能とした。
そのほかにもインダッシュタイプとして、9インチ開口のあるトヨタ自動車「RAV4」「ヴォクシー」「ノア」「プリウス」「C-HR」「ハリアー」といったモデルにフラットに装着できる9V型MDV-M907HDLを設定。7V型はMDV-M807HDW(200mmワイド対応)とMDV-M807HD(180mm対応)の2モデルをラインアップする。
4モデル共通の主な特徴
高精細HDパネル(1280×720)を搭載し、従来モデルで採用しているWVGAパネルに比べて、約2.4倍となる高解像度化を実現。表示画像に大きなジャギー(段差)がなくなるとともに、発色も増して画像の色合いがハッキリするため、くっきりとしたシャープな映像表現と、緻密で立体的な映像を可能とした。合わせて地図描画を見直し、HDクオリティにチューニングしたHD描画マップを採用。高精細HDパネルの実力を最大限に生かし、にじみのない高精細で見やすい地図描画とした。
また、広視野角HDパネルの採用により、従来モデルと比較して約1.3倍広い、上下左右170度のワイドな視野角を実現。色やコントラストの変化が少ないため、運転席・助手席のどちらから見ても色反転がなく、鮮明で美しい映像を楽しめるようになった。
機能面では、高速レスポンスを実現する彩速テクノロジーとして、デュアルコアCPUや独自の高速描画技術「ジェットレスポンスエンジンIII」、データ圧縮技術「S3フォーマット」を搭載。ナビゲーションと動画再生の同時処理や、膨大なナビデータのスムーズな活用などを可能とした。さらに、必要な情報を分かりやすくグラフィカルに表示するユーザーインターフェース「オーガニックGUI」を採用した。
ナビゲーションに関しては、3軸のジャイロと3軸の加速度センサーで、傾いた路面でも高精度で測位し、正しい自車位置を維持する「6軸慣性センサー」や、業界トップクラスの自車位置精度を実現するという「高精度測位環境補正プログラム」、独自のアルゴリズムでGPS情報の信頼度を判定して、信頼度が高い情報のみを使用する「GPS信頼度判定処理」、クルマの傾きと全国の傾斜データとをマッチングする「高測3Dジャイロ」といった機能を搭載。準天頂衛星「みちびき」と衛星測位システム「GLONASS(グロナス)」にも対応するとともに、詳細な「渋滞情報」「動的経路探索」「気象・災害情報」「緊急情報」なども受信できるFM多重放送「VICS WIDE」にも対応した。
そのほかにも、高速道路を走行中に逆走状態をナビが検知した場合、画面表示と音声で案内し、危険運転の注意を喚起する「逆走警告案内」、経路検索時に有料優先、道幅優先、渋滞回避といった条件について優先度を設定できる「マイルートアジャスター」、案内ポイントまでの距離をカウントダウン表示する「ここです案内」、自車周辺の詳細地図をすばやく確認できる「ワンタッチルーペ」、ランドマークを3Dグラフィックで表示する「3Dポリゴンランドマーク表示」といった機能を搭載。
さらに、ライトのつけ忘れをInfoウィンドウ内への警告表示と音声案内で知らせる「日没ライト案内/警告」、検索した施設が営業時間外の場合に「!」を表示する「営業時間外表示」、ルート案内時に目的地や自宅に近づくと音楽再生などのボリュームを自動的に下げる「ゴールオートボリューム」、成田国際や東京国際(羽田)、中部国際、関西国際の4空港の空港構内表示といった便利な機能も搭載されている。
スマホ連携としては、スマホアプリの「MapFanアシスト」や、地図サイト「MapFan」と連携するカーナビ向けのサービスに対応。サーバーを介して“彩速ナビ”とデータのやり取りを行なうことで、スマホで事前に目的地やドライブ計画、経由地を設定して“彩速ナビ”に転送したり、クルマの位置をスマートフォンの地図上で表示したり、スマホとナビをシームレスにつなげることができる。なお、「KENWOOD MapFan Club」の会費が1年間無料となる優待券が同梱され、期間中は無料で地図更新が可能となる。
オーディオ面では、「DSDTM」をはじめ「FLAC」「WAV(192kHz/24bit)」といった、さまざまなハイレゾ音源フォーマットに対応。ハイレゾ音源をBluetooth接続で転送する高音質コーデック「LDACTM」に対応し、ワイヤレスでもハイレゾ音源相当の高音質サウンドを車内で楽しめる。
最適なリスニング環境や好みのサウンドを手軽に楽しめるよう、リスニングポジション調整やフロントフォーカス調整など、さまざまなサウンド調整機能も可能。視聴位置やスピーカー位置などのポイントに合わせて周波数レベルや周波数帯域を細かく調整し、車室内のリスニング環境における高音質再生のベースとなる最適な特性に整えられる「プロモードEQ」も搭載している。
映像に関してはHDMI出力に対応し、ナビで再生しているソースの映像を高精細HDパネルを搭載した10.1V型リアモニター「LZ-1000HD」(別売)でもHD画質で視聴できるほか、リアモニターをHDMIケーブル「KNA-19HC」(別売)で接続することで、スマホの動画や地上デジタル放送などさまざまなメディアのハイビジョン映像が視聴可能。リアモニターとHDMI接続することで、ナビに映し出されているHD描画の地図画面を後部座席でも見られるモニターミラーリング機能も搭載。ナビ連携型ドライブレコーダー「DRV-MN940」(別売)をHD-TVI接続することで、録画映像やライブ映像を後部座席でも鮮明に確認することができる。
モデル名 | MDV-M907HDF | MDV-M907HDL | MDV-M807HDW | MDV-M807HD |
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価格 | オープンプライス | |||
店頭予想価格 | 税別135,000円前後 | 税別125,000円前後 | 税別85,000円前後 | 税別85,000円前後 |
発売時期 | 7月上旬 | 5月下旬 | ||
本体部 | ||||
外形寸法(幅)×(奥行き)×(高さ) | 178mm×158mm×100mm | 234mm×190mm×134mm | 206mm×175mm×104mm | 180mm×185mm×100mm |
埋込寸法(幅)×(奥行き)×(高さ) | 178mm×155mm×100mm | 178mm×160mm×100mm | ||
重さ | 2.3kg | 2.8kg | 2.4kg | |
電源電圧 | 14.4V(10.5V~16V) | |||
最大消費電流 | 15A | |||
使用温度範囲 | -10~+60℃ | |||
モニター部 | ||||
画面サイズ | 9.0V型HDパネル(1280×720) | 6.8V型 HDパネル(1280×720) | ||
表示方式 | 透過型広視野角液晶 | |||
駆動方式 | TFTアクティブマトリクス | |||
画素数 | 2,764,800個/1280H×RGB×720V | |||
画素配列 | RGBストライプ配列 | |||
タッチパネル方式 | 静電容量式タッチパネル(表面:グレア処理) | |||
バックライト光源 | LED光源 | |||
パネル機構 | フローティング機構 | チルト | ||
オーディオ部 | ||||
最大出力 | 50W×4 | |||
定格出力 | 29W×4(4Ω,1kHz,10%THD) | |||
スピーカーインピーダンス | 4~8Ω | |||
ナビ部 | ||||
受信衛星 | GPS、GLONASS、QZSS(準天頂衛星)、SBAS | |||
VICS FM多重 | ○(内蔵、VICS WIDE対応) | |||
VICS 光ビーコン | ○(高度化光/別売の光ビーコン対応ETC2.0車載器が必要) | |||
ETC2.0 | ○(別売のETC2.0車載器が必要) | |||
信号情報活用運転支援システム(TSPS) | ○(高度化光/別売の光ビーコン対応ETC2.0車載器が必要) | |||
傾斜マッチング | ○ (高測3Dジャイロ) | |||
内蔵センサー | 6軸慣性センサー(ジャイロ3軸+加速度3軸) |