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岡本幸一郎の三菱自動車「アウトランダーPHEV」(2019年モデル)、その魅力を“絶景”の四国で味わう【後編】

しまなみ海道、四国カルストなどで感じたアウトランダーPHEVの魅力とは?

四国で三菱自動車「アウトランダーPHEV」(2019年モデル)の魅力を探る今回の企画。前編はこちら

1500W電源の恩恵

 東京~香川県で燃費性能をチェックした翌日は、いよいよしまなみ海道へ。この日は天候にも恵まれ、最高のコンディションとなった。多々羅しまなみ公園の駐車場からの、海と山と橋がおりなす眺めは、“絶景”という言葉がピッタリ。まさしくそこをこれからe-bikeで走ると思うと、胸躍る思い。ぜひここを自転車で走ってみたいとかねてから思っていたのだが、ついにその夢がかなう! しかも、最大出力1500Wを誇る100V AC電源を備えたアウトランダーPHEVなら、このように大容量バッテリーを搭載したe-bikeだろうと簡単に出先で充電できるのもありがたい。

翌日はしまなみ海道を走って多々羅しまなみ公園に訪れた

 今回乗ったe-bike「ヴェクトロンS10」は、5段階にモード切替が可能で、アシストがとてもリニアで乗りやすい。電源をOFFにすると、こんなにきついところだったのかと思うくらいの上り勾配でもラクラク上っていける。すれ違う一団の皆さんが親しみを込めて筆者に声をかけてくれるのもたまらない。素晴らしい経験をすることができた。

アウトランダーPHEVはラゲッジスペースとフロアコンソール背面の2か所に最大1500Wまでの家電などを動かせるコンセントを用意。今回乗ったe-bike「ヴェクトロンS10」の充電にも活用!
折り畳み式の「ヴェクトロンS10」は、SHIMANO「TIAGRA」(10段ギヤ)を備えるとともにボッシュのユニットを搭載し、「TURBO」「SPORT」「TOUR」「ECO」の4モードからアシストの力を選択できる
まさに絶景! しまなみ海道をe-bikeで走る筆者
多々羅しまなみ公園では各種お土産やソフトクリームの販売も。「でこたんソフト」「伯方の塩ソフト」「高原ソフト」「島レモンソフト」それぞれ350円(レギュラーサイズ)で販売
愛媛ということで果汁100%のみかんジュースの種類も充実! 「温州みかん」「不知火(デコポン)」「きよみ」「ニューサマーオレンジ」「甘夏みかん」「河内晩柑」と6種類もラインアップ

 次に目指したのは「四国カルスト」だ。いくつかルートがある中から選んだ道は、目的地までの距離こそ短いのはよしとして、いざ行ってみたら交通量こそ少ないものの、道幅が狭くて対向車とすれ違うのもやっとという状況。しかも落石だらけで、かなり走りにくい。普通の車高のクルマだったら無事にたどりつけなかったかもしれない。あらためて最低地上高の十分に確保されたアウトランダーPHEVで来て本当によかったとつくづく思った。

 四国カルストもまた風光明媚この上なし。「日本のスイス」というのが大げさではなく、本当に日本とは思えない雄大な景色が広がる。こんなところが四国にあったとは知らなかった。素晴らしい!

四国カルストへ向かう道はいくつかあるが、選択した道には落石跡などがあり、想像以上に険しかった。それでもSUVのアウトランダーPHEVなら安心して走れた
四国カルストは愛媛県と高知県にまたがる尾根沿いの道路。「日本のスイス」とも呼ばれる景色を楽しめる

 四国カルストからは来た道と別のルートを通って山を下り、大州という町に出て、そこから海岸線を目指す。松山方面に向かう「夕焼け小焼けライン」は、延々と海沿いを走ることのできる、これまた素晴らしい道。夕凪の瀬戸内海の奥にかすんで見える島々の姿が、幻想的な雰囲気を醸し出していた。

「沈む夕日が立ち止まる町」として知られる道の駅 ふたみの駐車場で、訪れていた他の観光客や地元の人たちと一緒に日没を待つことにした。夕凪の海に金の道が続く景色にたたずむアウトランダーPHEVが実に絵になる。

海岸線を走りながら道の駅 ふたみへ向かう
道の駅 ふたみから望む夕焼けは一見の価値あり。「日本の夕陽百選」にも選ばれていて、幸せの鐘もあることからカップルにも人気のスポット
島々に沈んでいく夕日を眺めながら帰路についたのでした

SUVであるメリットと走りのよさを再確認

 そして、瀬戸内海を渡ってたどり着いたのは広島の尾道だ。尾道駅はリニューアルされて、前回来たときとはすっかり様変わりしていた。朝のラッシュがひと段落した頃に、渡船に乗って向島に渡って、以前も行ったことのある「後藤鉱泉所」で名物のサイダーを飲もうということに。5~6分に1回のペースで往来していて、安価で乗船できるのがうれしい。船を乗り降りする際には、けっこう大きめの段差があるのだが、アウトランダーPHEVなら大丈夫。後続車を待たせることなくスムーズに乗り降りできる。

 向島名物のサイダーをありがたく頂戴して、再び渡船で尾道に戻り、せっかくなのでワインディングも走ってみた。スポーツモードを選ぶと、もともとリニアなアクセルレスポンスがさらに俊敏になるとともに、後輪への駆動力の伝達が素早くなるおかげで、より意のままに操れるようになって気持ちよーく曲がれる。こうしたフットワークのよさもアウトランダーPHEVの大きな魅力に違いない。

3月10日に開業を迎えた尾道駅の新駅舎。外観は初代駅舎の黒い瓦屋根と、シンボル的特徴だった深い「軒」をイメージしたもの
福本渡船で尾道から向島へ
向島の後藤飲料水工業所でご当地サイダー「マルゴサイダー」(150円)をゲット。暑い日は最高です!

 そして、尾道道~山陽道を通りながら東へと向かった。快晴となったこの日の気温は、5月中旬にもかかわらずなんと27℃。それでも、最新のアウトランダーPHEVなら充電しながら空調を使うことができるようになったおかげで、充電時でも車中で快適に待つことができるのもありがたい。実は、広島と岡山の県境あたりを走っていた頃に連絡があり、早急に対応しなければならない案件ができたのだが、すぐに立ち寄ったSA(サービスエリア)に都合のよいスペースもなかったので、やむなく車内ですることに。そんなときでも電源をパッと使えて、快適に作業することができて非常に重宝した。

 また、帰路の新東名の120km/h区間では往路は雨による速度規制で試せなかった、120km/hという高い車速でも余裕を持ってEV走行できることも確認した。

新東名の120km/h区間もEV走行できた

 このように前編でもお伝えしたとおり、ごく普通に休憩をはさむタイミングで充電しつつ走ればワンタンクで800kmをゆうに超える長距離の走行が可能で、舗装路では極めて快適な移動空間を提供してくれるのはもちろんのこと、段差やデコボコ道でもものともしない頼もしさに、移動電源としても使える利便性とエコ性能を持ち合わせたアウトランダーPHEVは、本当に画期的なモビリティであることをあらためて思い知らされた。

 ひいては駆動用バッテリーの容量の増大と出力向上、モーターやジェネレーターの出力向上、エンジンによる発電効率の向上などPHEVシステムの進化をはじめ、各部に手が加えられた2019年モデルであればなおのこと、より大きな恩恵を享受することができるのは言うまでもない。こうして3日間をともにして、つくづくそう感じた次第である。