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三菱自動車、「アウトランダーPHEV」大幅改良。PHEVシステムの進化でEV航続距離が65.0kmに
車体剛性や静粛性が向上。2種類のドライビングモード追加も
2018年8月23日 14:51
- 2018年8月23日 発売
- 393万9840円~509万40円
三菱自動車工業は8月23日、プラグインハイブリッドEV「アウトランダーPHEV」を大幅改良して発売した。価格は393万9840円~509万40円。
今回の大幅改良では、新設計した駆動用バッテリーとエンジンを搭載するとともに、モーターやジェネレーターの出力を向上させるなど、PHEVシステムの主要構成部品のうち約9割のコンポーネントを改良。
また、衝突被害軽減ブレーキシステム「FCM」と誤発進抑制機能(前進および後退時)を標準装備し、全車「サポカーSワイド」に該当した。
モデル | エンジン | 駆動方式 | 価格 | エコカー減税(取得税) | エコカー減税(重量税) | クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金(参考) |
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G Limited Edition | 直列4気筒DOHC 2.4リッター+電気モーター | 4WD | 3,939,840円 | 免税(100%減税) | 免税(100%減税) | 200,000円 |
G | 4,182,840円 | |||||
G Plus Package | 4,479,840円 | |||||
G Premium Package | 4,793,040円 | |||||
S Edition | 5,090,040円 |
まずPHEVシステムでは、駆動用バッテリーの容量を12.0kWhから13.8kWhに引き上げるとともに、最高出力を10%向上。さらにリアモーターの出力を約12%、ジェネレーターの出力を約10%高めることで、EV走行の航続距離が従来の60.8km(S Edition、G Premium Packageは60.2km)から65.0kmに伸長した。
また、エンジンの排気量を従来の2.0リッターから2.4リッターに拡大し、カムプロフィールの変更とバルブタイミング制御により高膨張比サイクル(アトキンソンサイクル)化することで、低回転域で効率のよい発電を可能とした。また、エンジン発電時のエンジン回転数の低減や発電量を適正化し、さらにエアクリーナーやメインマフラーを改良するなど、エンジンから発生する音を大幅に低減したという。
車両運動統合制御システム「S-AWC」では、これまでの2つの4WDドライブモード「NORMAL」「LOCK」モードに加え、「SNOW」「SPORT」を新たに追加。「SNOW」モードでは滑りやすい路面での安定性とコントロール性を高め、「LOCK」モードでは主により荒れた路面に特化した制御に変更し、高いトラクション性能を発揮する設定とした。また、「SPORT」モードでは乾燥舗装路などでのスポーツドライビングをより楽しめるようアクセルレスポンスと旋回性を向上させている。
一方、走行質感の向上も図っており、前後ドア、ラゲッジルームの開口部、リアホイールハウスのボディパネル接合部に構造用接着剤を塗布し、パネル同士の接合面積を増やすことで車体剛性を向上(S Editionは従来の塗布範囲を拡大)。また、S Editionをのぞく各モデルの前後ショックアブソーバーのサイズアップを行なうとともに、新型バルブを採用することで上質な乗り心地と高い操縦安定性を両立。さらにステアリングギヤ比をクイック化し、それに合わせた電動パワーステアリング制御を適正化することで、操舵時の質感向上と素直な応答性を実現したという。
デザイン面については、エクステリアではヘッドライト内部のデザイン変更と同時にハイビームにLEDを採用したほか、ラジエターグリル、LEDフォグランプベゼル、フロントスキッドプレート、リアスキッドプレート、アルミホイールのデザインも変更し、質感を向上。また、空力性能を高めるリアスポイラーも追加された。
インテリアでは、オーナメントパネルやハザードスイッチパネルのデザインに加え、モーターとエンジンの出力状況が分かるようにパワーメーターの表示をそれぞれ変更。フロントシートはサイド形状を変え、サポート部に硬さの異なるクッションを組み合わせることでホールド性を向上。上級グレード(S Edition、G Premium Package)にはフロント/リアシートとドアトリムにダイヤキルティング本革を採用し、レーザーエッチングを施したオーナメントパネルと組み合わせることで上級感を高めている。
また、後席用エアコン吹き出し口をフロアコンソール後部へ追加したことで、後席の快適性を向上。パワーウィンドウ開閉スイッチは、運転席からすべての窓をワンタッチ操作でオート開閉できる機能を新採用して利便性を高めたほか、挟まれ防止機能をすべてのパワーウィンドウに採用。また、普通充電・急速充電中にオーディオなどの電子機器に加えて、エアコン機能の使用を可能にすることで、充電中の快適性も向上している。