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ダイハツ「LA400K コペン」発売5周年の節目に、日本の真ん中のサーキットに200台のコペンが集合!

LOVE LOCAL by DAIHATSU「STAR CIRCUIT MEETING@西浦 by COPEN 5th Anniversary」レポート

約200台の新旧「コペン」が集まった、ダイハツ工業主催の「STAR CIRCUIT MEETING@西浦 by COPEN 5th Anniversary」

 ダイハツ工業は、地域とのつながりを大切することをテーマにした「LOVE LOCAL by DAIHATSU」という活動を続けていて、日本各地を舞台に「地域ごとの空の美しさ」を知り、「地域の人や食、文化」と触れ合うことを目的にした「LOVE SKY PROJECT」を開催している。そして、その流れを汲むイベントが今回紹介する「STAR CIRCUIT MEETING」だ。

 このイベントはダイハツの「コペン」に乗るユーザーを対象にしたもので、サーキット体験走行やパドックでの各種イベントを楽しめるだけでなく、夜のサーキットで「星空を眺める」というロマンチックな時間も用意されている。なお、2019年は現行コペンの発売開始から5周年ということで、「STAR CIRCUIT MEETING@西浦 by COPEN 5th Anniversary」という特別な開催となり、約200台のコペンが集まった。

ダイハツ工業の「LOVE LOCAL by DAIHATSU」という活動は、地域とのつながりを大切することがテーマ。その一環として「LOVE SKY PROJECT」というイベントを開催している。今回開催された「STAR CIRCUIT MEETING@西浦 by COPEN 5th Anniversary」は、ダイハツが運営するWebコミュニティである「LOVE LOCAL コミュニティ」にメンバー登録をしたコペンユーザーを対象にしているイベントで、今回は約200台のコペンが参加

 サーキットイベントと星空鑑賞という2本立ての内容を実現する場所として選ばれたのが、愛知県蒲郡市(がまごおりし)にあるサーキット施設「スパ西浦モーターパーク」だ。ここは三河湾に面した立地で、海風が気持ちよく景色もいい。サーキットまでの道も、三河湾を眺めながらの気持ちいいドライブが味わえるなど、コペンのイベントを開催するにはピッタリの場所なのだ。また、スパ西浦モーターパークは現行コペンの発売当初のPV撮影で使用したことがあるなど、コペンにゆかりのある場所であった。

開催地は愛知県蒲郡市にあるスパ西浦モーターパークというサーキット。コペンに縁がある場所であり、目の前には三河湾が広がるきれいなサーキットだ
2019年は現行のコペンの発売から5年目になる節目の年なので「COPEN 5th Anniversary」というサブタイトルも付いた
今回の開催ではメインイベントが「星空鑑賞」ということなので、集合時間は午後からとのんびりできるスケジュールが立てられていた。そのため、早めに現地入りした参加者は海沿いをドライブしたり、新鮮な海の幸を食べに行ったりと、思い思いのスタイルで集合時間までを過ごしていた

盛りだくさんのイベント内容を紹介!

 ここからはイベントの内容を紹介していこう。集合した参加車両はRobeならRobe、CeroはCero同士と、モデルごとに分かれて駐車するように案内される。同じタイプの色とりどりのコペンが並ぶ景観は、オーナーにとってまたとない撮影チャンス。受け付けを済ませた参加者は、まず撮影に興じていた。また、この時点で早くも隣に並んだオーナー同士で会話が始まる、フレンドリーな雰囲気になっていた。

スパ西浦モーターパークに集合した新旧コペン。ボディカラーのバリエーションが豊富なクルマなので、カラフルな光景だ

 イベント開始時間が近づくと、参加者はホームストレートを見下ろせるピット棟に設けられた特設の観客席に集合する。オープニングは開催地を代表して蒲郡市の稲葉正吉市長と、LOVE LOCALのプロジェクトリーダーであるダイハツの榊原康政氏があいさつを行なった。

 最初にマイクを取ったのは蒲郡市の稲葉市長で「このイベントはダイハツファンの皆さまが一同に会して、同じ空間、同じ時を共有しながら、会話やイベント、走行、そして星空鑑賞などを楽しむものと聞いています。その体験をとおした情報をこの蒲郡市から発信していただきたいと思います。また、同時に蒲郡市のよいところの情報発信をしていただければと思います」とあいさつした。

 続いて登場したのはLOVE LOCALのプロジェクトリーダーであるダイハツの榊原氏。榊原氏からは「ダイハツはLOVE LOCALをテーマに地域の食や文化などその土地ごとの魅力を生かしながら、コペンオーナーが交流できる場を作っています。さらに、その場にわれわれダイハツのメンバーも混ぜていただいて、交流を広げて深める。そんなことも考えた活動を一昨年から全国で行なっています。全部で7回開催していますが、そのうち3回はコペンオーナーの皆さまと過ごしたものになっています」という、イベントの趣旨が説明された。

オープニングを控えて、参加者はホームストレートが見下ろせるピット棟屋上の特設客席に集合
オープニングのステージはホームストレートに設けられた。登壇者はコペンに乗って登場
司会はモータースポーツアナウンサーの勝又智也氏
蒲郡市の稲葉正吉市長。あいさつでは海と山に恵まれた環境のいい土地である蒲郡市の魅力も説明
LOVE LOCALプロジェクトリーダーの榊原康政氏。スパ西浦モーターパークは発売当初のPV撮影で使用していたことや、コペン GR SPORT コンセプト、コペン クーペやCero プレミアムのPV撮影でも使用していたことが明かされた。そして「日本にはコペンの聖地と言える場所がいくつかありますが、蒲郡市もその1つと言えるのではないかなと思います」と語った
あいさつが終わると、榊原氏はコペンに乗って退場。コースを1周してパドックへ戻って行った
オープニングのあとは、ダイハツが1960年代に制作したレーシングカーの「P-5」のデモランが披露された
デモランでは「コペン GR SPORT コンセプト」も登場。ドライブするのは愛知県を中心に活動するジェイムス・ヘイブンスさん
同時に、地元の名古屋ダイハツ・三河ダイハツ 代表取締役社長 坪内孝暁氏がドライブするD-SPORTのデモカーもコースインした
コペン GR SPORT コンセプトと一緒にレーサー気分で撮影する坪内孝暁社長とジェイムス・ヘイブンスさん
LOVE SKY PROJECTではおなじみの、ドローンを使った集合記念撮影「THE SKY SHOT!!」が行なわれた。みんなで空を見上げて手を振る
THE SKY SHOT!!で撮影した写真。新旧コペンがこんなにも多く集まった

 記念撮影のTHE SKY SHOT!!が終わると、参加全車によるサーキットの体験走行が始まる。体験走行とはいえサーキット走行なので、スタート前にはプロドライバーによるドライバーズミーティングも開かれた。

 ここではサーキット走行のルールのほか、アウトインアウトのライン取りや、スローインファーストアウトなど、スポーツドライビングの基本も解説された。あと、普段の走行でも「タメになること」として挙げられたのが「運転中の目線」だ。人間の目は色んなところに焦点を合わせられるが、運転中はなるべく遠くに焦点を置くことで、遠くの状況も近くの状況も確認できる。安全に、そしてスムーズに運転するためにも遠くに焦点を合わせてほしいと語られた。

講義のあとはグループごとにコースイン。先導車付きの体験走行なのでヘルメットは不要。オープン状態での走行も特別にOKだ
サーキットを走り慣れている人でも、ヘルメットを被らずにルーフオープンで走る機会は滅多にない。走り終えた参加者からは「楽しかった」「もっと走りたくなった」などの声が聞けた

 LOVE SKY PROJECTではその地域の人や食、文化とふれあうこともテーマの1つなので、パドックでは地元蒲郡に伝わる「三河木綿」という綿織物の体験コーナーが設けられたほか、三河木綿で製作した衣類などの販売も行なわれた。また、蒲郡の漁港に揚げられる深海魚のメヒカリの冷凍品や、メヒカリのから揚げの販売もあった。

 ダイハツもコペン クーペとCero プレミアムの展示のほか、5周年記念物販ブースも出店してイベントTシャツなどのオリジナルグッズを販売。そして、ダイハツ コペンファクトリーのスタッフによるドレスフォーメーションの実演なども行なわれた。加えて、D-SPORTやHKSなどコペンとつながりの強いパーツメーカーもブースを出展した。

三河木綿の体験コーナーでは、昔ながらの機織り機を操作してコースターを作ることができた
地元の織物など、特産品の販売も行なわれた。売り子は地元の方が行ない、参加者の質問にも答えていた
メヒカリの冷凍鮮魚や、から揚げの販売。普段あまり見かけることがないので珍しさから食べてみる人もいたが、その後はおいしいという評判が広がり、お店の前に列ができていた
こちらは地元販売会社 三河ダイハツのブース。販売ではなく地元福祉団体への100円の募金で商品と交換できるシステム
ダイハツが展開しているドライバーズカフェ「Copen Local Base Kamakura」によるオリジナルのカーフレグランス作りコーナーもあり、こちらも賑わっていた
未来へメッセージを残すタイムカプセル作りコーナーもあった
コペンの特徴でもある「ドレスフォーメーション」の実演も行なわれた。CeroからRobeへのチェンジだった
パーツメーカーもブース出展。こちらはD-SPORTブース。全日本ラリーに参戦するコペンも展示
こちらはHKSブース。ダイハツの純正オプション品として採用されたサスペンションキットとマフラーを展示
5周年記念物販のブース。Tシャツなど記念グッズを販売
イベント受付の女性スタッフは浴衣姿で対応
勝又氏とジェイムス・ヘイブンスさんのトークショーも行なわれた
200台限定車「コペン クーペ」と、東京オートサロン 2019出展車両「Cero プレミアム」の展示

イベント参加者の声を紹介。

 体験走行はグループに分けてスタートするので、自分の順番が来るまで、そして走り終えてからもパドックでのイベントを覗きつつ、コペンに囲まれる時間を堪能できる。Car Watch取材班はその貴重な時間に何組かの方に声をかけてコメントをいただいているので、ここからはその内容を紹介していこう。

大間一之さん

 滋賀県から参加の大間さんに数あるクルマの中からコペンを選んだ理由をうかがうと「初代のころからずっと欲しかったんです。Robeが出たときにCeroが出るウワサがあったので、待って買いました。期待どおりで気に入っています」とのこと。この日は娘さんと参加していたので、普段のドライブも一緒に出かけることが多いのかとうかがってみると「普段は1人なんですよ」と笑いながら返答。ということは、今回はイベントの楽しさに加えて娘さんとのドライブという、極上の楽しみがプラスされた最高の日ですね。

植島明さん、恵美さん

 大阪府から奥さまと一緒に参加の植島さん。このコペンのオーナーは奥さまだが、運転はご主人が担当する。お2人とも、ライトウエイトでキビキビ走れる小さいクルマが好きで、スマートやミニなどを乗り継いでからコペンを購入したとのこと。2泊3日の荷物が積めてしまうところも気に入っているという。また、長距離走行も「快適です」というコメントだった。ちなみに年間で1万5000kmも走るという。LOVE SKY PROJECTへの参加は初めてだが、イベントを楽しんでいるようでした。

與那嶺淳さん(左)

 なんと沖縄県から参加した與那嶺さん。スパ西浦モーターパークに来る途中に、お連れの女性を迎えに行き、ドライブを楽しみながらここまで来たそう。コペンは今年の2月に納車されたものだが、すでに1万kmほど走っているとのこと。沖縄にお住まいでそれほど走るとは? と思って詳しくうかがうと、連休を利用して日本各地を訪ねているとのことだった。以前のクルマではしていなかったが「コペンだから出かけたくなった」とおっしゃっていました。

しげさん、ももさん

 こちらのRobeは滋賀県から参加したももさん(女性)がオーナー。コペンを購入するときはほかのクルマと迷うことはなかったというが、その理由として挙げてくれたのが「このタイプのクルマを所有できるのは独身時代だけ」と思ったからだそう。購入時にはCeroが発売されることも知っていたが、Robeの顔が好きでこちらを選んだということ。気に入っている点は、2シーターのオープンカーながら荷物がたくさん載ることやスタイルということでした。

望月太一さん

 東京都から参加の望月さんは、箱根の大観山で開催されたファンミーティングに参加して以来のイベント参加。XPLAYは2015年に新車で購入したとのこと。スポーツカー顔でありながら、ほかにはないアグレッシブな雰囲気が購入の決め手になったそう。ボディカラーは当初、赤にするつもりだったが、ディーラーに展示してあったオレンジのXPLAYを見て注文直前でオレンジに変更したという。XPLAYは奥さまとのドライブで乗っていて、最も遠くまで行ったのは東京から広島までとのことでした。

大関宰さん、広美さん

 このクルマは限定車のコペン クーペで、幸運にもオーナーになった新潟県から参加した大関さんご夫婦。車歴は主に輸入車だったが、お子さんが成長してご夫婦で乗るだけになったことから、新たなクルマを検討していたところにクーペの話を聞いて「抽選に当たったら乗り換えようか」という軽い気持ち応募したら当選。このイベントではクーペの参加が2台だけだったので「大勢の方に声をかけてもらいました」とオーナー同士の交流を楽しんでいるようでした。

momoさん、yuuさん

 岐阜県からL880K型コペンで参加のおふたり。どちらもコペンオーナーだが、今回はmomoさん(左)の愛車で参加。新車で購入して今年で12年目ということだが、大切に乗っているようで、10年以上経過したクルマには見えないくらいキレイ。コペンは当時のモーターショーに展示されていたのを見て「将来はこれが欲しい」と思ったもので、免許を取れる歳になったことから手に入れたとのこと。LOVE SKY PROJECTには2017年の広島開催にも参加。知り合いに会えるのが楽しいとのことでした。

西方彩乃さん

 和歌山県から参加した西方さんのコペンは、L880K型コペンが生産終了になってから在庫として残っていた車体を購入して、今年で7年目になるという。LOVE LOCALのイベントには長野で開催された第1回にも参加されていた。ひと目ぼれして買ったクルマなので、お子さんが生まれてからも手放さずに乗っているといい、西方さんはコペンを整備したくて工具も揃え、オイル交換やETCの取り付けも自分でやっているとのこと。これは驚きでした。

サーキットのメインストレートでルーフオープン!

 参加者へのインタビューをしているうちに日は傾いてきた。いよいよイベントのクライマックスに近づいているが、その前に現行コペンの開発陣を代表して発売当時の開発責任者の藤下氏から「LA400K コペンが発売されて5年が経ちました。当時からこのようなイベントもやっていただきましたが、正直なところ5年も続くとは思っていませんでした。ですが、皆さんに支えられてここまで来ることができました。皆さん本当にありがとうございます。これからもこうしたイベントを皆さんと一緒にダイハツらしくやっていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いします」という感謝の言葉が、集まったコペンユーザーに向けて語られた。

5周年のあいさつを行なった藤下氏。発売当時の現行コペンの開発責任者を務めていた
現行コペンでは主に内装デザインを担当していた芝垣氏
現行コペンの商品企画を担当する殿村氏。今回はコペンユーザーのために作った新アイテムを持ち込んでいた
最後はチーフデザイナーを務めていた和田氏。以上の4名はコペンファンから「BIG4」と呼ばれている
今回初公開のLA400K専用のバッグ。当時チーフデザイナーであった和田氏がデザインしていて、革は初代コペンのベージュと赤を使用。大阪にある工房的な鞄メーカーで1つずつ手作りされる。用品サイトで販売され、価格は8万8400円とコペンにゆかりのある数字となっている
夕方、三河湾にかかるに空には虹が出ていた
ジャンケン大会も開催。目玉商品は当時のチーフデザイナーの和田氏が鉛筆で描いたコペンのイラスト。1名の参加者にプレゼントされた
開発陣のトークが終わると、お待ちかねのディナータイム。用意されたのは、Copen Local Base Kamakuraのスタッフが地元の食材を生かして作った2品。ピリ辛のチリコンカンと辛みのない赤味噌を使った料理となっていた
Copen Local Base Kamakuraの佐藤店長。近くのホテルの厨房を借りて、5人のスタッフで400人分のディナーを作ってきたという
食事中の方々に味をうかがったところ、どちらもとても美味しいとのこと

 食事が終わるとすっかり日も沈み、サーキットは夜の顔になってきた。ここで参加者は全員自分のコペンに乗り込む。そして、スタッフの誘導で再びコースインして、メインストレートにクルマを並べていった。

 夜のサーキットにいくつものヘッドライトの明かりが並ぶ光景はとてもきれいだが、肝心の天気は曇り。さらに、なんとストレートに整列している最中にはルーフを開けていられないくらいの雨降りとなってしまう。

スタッフの誘導で再びコースイン。メインストレートにコペンを並べていくが、ここでなんと雨が降ってきた!

 これはダメか……と思いきや、雨は小降りになり、そしてやんでくれた! そのチャンスに再びアクティブトップをオープン。心地いい海風を感じながら、ゲストとして来ていた星空の専門家からの解説を聞き、ドローンでの記念撮影などが行なわれた。その後、メインストレートに並んでいたコペンは順番に発進。パドックを通り抜け、スタッフが手を振って見送る中、スパ西浦モーターパークから退場していき、「STAR CIRCUIT MEETING@西浦 COPEN 5th Anniversary」は無事に終了した。

上空から見ると、きれいに並んだコペンのヘッドライトの明かりが幻想的
奇跡的に雨があがって再びルーフオープン。海からの気持ちいい夜風に吹かれながら、星空の解説を聞く
メインストレートに並んだコペンは順番に発進。そのままパドックを通り抜け、スタッフが手を振って見送る中、スパ西浦モーターパークから退場していった

 この「STAR CIRCUIT MEETING」を含む「LOVE LOCAL by DAIHATSU」のイベントは今後も続いていくので、これから開催されるイベントに参加を希望するダイハツ車オーナー、そしてコペンオーナーはLOVE LOCAL コミュニティのWebサイトをチェックしていただきたい。