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ダンロップの最新スタッドレスタイヤ「ウインター マックス 03」の実力を、北海道の雪上でチェック!!

「氷上ブレーキ性能22%アップ」をスタパ齋藤、北海道在住の写真家・中西敏貴氏が体感

ダンロップの最新スタッドレスタイヤ「ウインター マックス 03」を、ダンロップ製スタッドレスタイヤを約10年使い続けてきたスタパ齋藤が体験!

最新スタッドレスWINTER MAXX 03は氷上性能特化型、氷上ブレーキ性能が22%も向上!!!

 今年も冬が来ましたよ~! すなわち雪と路面凍結の季節が到来。そして2020年はラニーニャ現象で例年よりも冷え込むことが予想されます。

 また今冬は、新型コロナウイルス対策としてクルマで移動する人が増えています。中古車市場が活況を呈しているらしい。ともあれ、他者との密を避けるべく、クルマという個室で移動。正しい対策ですよね。

 考えてみると、例年より寒い冬ってことは、路面凍結や積雪の場面も増えるということです。また、今年になってクルマを運転し始める人が増えたということは、「冬にクルマで走るのは初めて!」なんて人も多いということ。……な~んか危険な予感が。

 やはり早め早めにスタッドレスタイヤを履かせて、準備万端で冬を迎える必要があります。もちろん、信頼できる性能を持つスタッドレスタイヤを選ぶのが重要。

例年より寒くなるという2020年冬。アイスバーンなどすべりやすい路面で危険がないよう、早めに信頼できるスタッドレスタイヤに履き替えて冬を迎えたいですね

 そんなところへ登場したのが、ダンロップの最新スタッドレスタイヤ「WINTER MAXX 03(ウインター マックス ゼロスリー)」。DSX-2やWINTER MAXX各世代などダンロップ製スタッドレスタイヤを約10年使い続けてきた筆者ですが、WINTER MAXX 03について「まあダンロップの最新スタッドレスなんだから絶対イイはずだよな~」と思います。そのくらい信頼している。

 で、この最新スタッドレスタイヤ、WINTER MAXX 03の最大の特徴は「氷上性能特化型」であること。ダンロップが前のめりでスタッドレスタイヤの氷上性能をガツン!!! と上げてきた!!!

 WINTER MAXX 03の氷上ブレーキ性能は、前世代の「WINTER MAXX 02」からナンと22%も上がっているッ!!! こういう性能アップの相場ってまあ10%前後なのですが、相場の倍以上っスよ、倍以上。

 率直に、22%ってマジすかウソでしょ本気スか~と思うと同時に、ちょっとニヤついてしまった筆者なのでした。と言うのは、やっぱりスタッドレスタイヤの氷上ブレーキ性能ってドライバーが最もほしいものだから。だってアイスバーンでツルルルル~と滑ってビビってブレーキ踏んだけどまだ滑ってるとか超怖いじゃないスか。凍結路面でブレーキが効かなかったら、事故の危険も激アップですよマジで!!!

 その点、WINTER MAXX 03は氷上ブレーキ性能22%アップ。氷上ブレーキ性能においても十分高性能と言えた「氷上でもギュッと止まるWINTER MAXX 02」より、22%もアップ!!! 凄そう~♪

8月から順次販売を開始したダンロップの新スタッドレスタイヤ「WINTER MAXX 03(ウインター マックス ゼロスリー)」。従来品の「WINTER MAXX 02(ウインター マックス ゼロツー)」と比べ、新品時の氷上ブレーキ性能が22%、氷上コーナリング性能が11%向上したという大幅な進化を遂げたスタッドレスタイヤになる。IN/OUT指定のトレッドパターンを採用
WINTER MAXX 03では、タイヤ表面にナノレベルで施された凹凸構造を持つ新技術の「ナノ凹凸ゴム」の微細な突起部分が、いち早く水膜に到達することで除水スピードが速まり、密着時間が増加するとともに素材の柔らかさにより氷への密着性を向上。ナノ凹凸ゴムはゴムの中に水と反応して溶ける性質を持つ「MAXXグリップトリガー」を含み、摩耗しても表面に出てきたMAXXグリップトリガーが溶けることで凹凸構造が再出現して長く性能を維持する。また、クラレが開発した素材「液状ファルネセンゴム」の採用によって低温下での密着とゴムの柔らかさを実現するとともに、ゴムのしなやかさを長期にわたって保つことでその高い氷上性能を長期間維持する。このナノ凹凸ゴムと液状ファルネセンゴムを組み合わせることで、WINTER MAXX 03ではWINTER MAXX 02以上の“効き持ち”を実現した

 ちなみに氷上コーナリング性能については、WINTER MAXX 02より11%アップしたWINTER MAXX 03です。WINTER MAXX 02の氷上コーナリング性能も非常に高かったんですが、その性能を11%も上げてきているわけですから期待できますね~♪

 ということで、早速このWINTER MAXX 03の性能を実感すべく試走!!! 冬の北海道の凍結路面を走ってきましたので、WINTER MAXX 03試走レビューをお届けいたします。

冬の北海道の凍結路面でWINTER MAXX 03の実力をチェックします!

WINTER MAXX 03で最も危険な状態の凍結路面を走る

最も危険な状態の凍結路面を安心して走れるか、北海道の雪道で試してみました

 訪れたのは、冬シーズンに入りたての北海道富良野市周辺。少し山に入ると気温0℃~-3℃付近の凍結路面となります。凍結路面の表面が解けたり凍ったりを繰り返す、最もタイヤが滑りやすい状態。そんな山道を上ったり下ったり、さまざまなシチュエーションでWINTER MAXX 03を試します。

 そして今回軽くビビったのが、WINTER MAXX 03を装着する車体。本田技研工業「ステップワゴン」のハイブリッド(e:HEV SPADA G・EX Honda SENSING〈FF〉)なんです。このクルマの何にビビったかと言えば、FF車であり、かつ重量級(車重1820kg)であること。

 雪道に好適なのはやっぱり四輪駆動車。車体は軽い方が有利です。FF(フロントエンジンの前輪駆動車)で、しかも重いクルマだと、例えば凍結路面の上りでは前輪が空転しがち。車重が後輪にかかりがちなので、駆動輪の前輪を路面に強く押し当てられない(グリップさせにくい)からです。また、車重が重いことは、凍結路面の上りでより不利になるのに加え、下りや平地ではブレーキも効きにくくなります。

 え~っ、このクルマで最も危険な状態の凍結路面走るんですかぁ~、ヤメましょうよこういう肝試しみたいなことぉ。ねえ~、Car Watchさぁ~ん!!! とゴネてみたら「いや~スタパさんのクルマってハイブリッドのステップワゴンだから車種が同じならいろいろ体感しやすいでしょうし、FFのミニバンって人気車種だからWINTER MAXX 03の相性が気になる読者さまもいますしね~、ヨロシクですっ♪」と笑顔で返されてしまいましたので、ハイ分かりました安全に気をつけて鋭意がんばります!!! というハコビに。

WINTER MAXX 03を装着するのは2WDのステップワゴン e:HEV SPADA G・EX Honda SENSING

 気を取り直して試走です。山道(アスファルト舗装路)を上って行きますが、まずはシャーベット状の路面。時おり表面が濡れた凍結路面という感じです。なお、今回試走に使っているWINTER MAXX 03は、約600kmの慣らし運転をして、タイヤ表面がひと皮剥けた状態。スタッドレスタイヤの真の実力をしっかり体感するためです。

 シャーベット状の路面を走っている感じですが、滑ることなく、不安な挙動もなく、気分的にはウェット路面を走っているのと似た感覚。安心して走れますし、わりと静か。WINTER MAXX 03は、従来タイヤのWINTER MAXX 02よりも静粛性能が少し高まっているそうです。

 ただ、時おり出現する表面が濡れた凍結路面は怖い感じ……がします。と言うのは、昔からの体験から「凍結路面の表面が濡れてるなんて絶対滑るハズ」と刷り込まれているから。それにこのFFの重量級ミニバンは借り物。「絶対事故っちゃダメ」という緊張感もあり、ドキドキ感も増幅されて手に汗握ります。

 ですが、ずーっとそのまま全然滑らず、安定して走れています。徐々に慣れ、もうちょっとスピード出してみましょうなどと、ややリラックスしつつ走れています。いつしか手の汗もなくなり、徐々にシャーベット状態から表面がやや濡れた凍結路面ばかりの状態に。

表面が濡れた凍結路面も安定して走れる!

 それでもですね、全然滑らないんスよコレが。誤解を恐れずに感じたことを正直に書きますと、当初のシャーベット路面から表面がやや濡れた凍結路面まで、乾いたアスファルトの道を走っているのとほとんど同じ。「なんで?」ってくらい、凍結路面の危険さが希薄という走行感なんです。

 前述のとおり、WINTER MAXX 03は氷上性能特化型のスタッドレスタイヤ。その性能の秘密は、「ナノ凹凸ゴム」と呼ばれるゴム特有の「タイヤ表面にナノレベルで存在する凹凸構造」だそうです。ゴム表面の微細な突起部分が、いち早く水膜に到達して素早く路面を除水することで、タイヤ表面と路面がグリップ。この除水スピードの速さは、氷上でタイヤが路面へ密着する面積を増やす速さに直結するので、よりさまざまな滑りやすい路面状況でも高いグリップ力を引き出せるのだそうです。このナノ凹凸ゴムは、ゴムの中に水と反応して溶ける性質を持つという「MAXXグリップトリガー」を含んでおり、摩耗しても表面に出てきたMAXXグリップトリガーが溶けることで凹凸構造が再出現して長きに渡って性能を維持してくれるといいます。

 また、WINTER MAXX 03にはWINTER MAXX 02でも用いられた「液状ファネルセンゴム」が使われています。これは低温下での密着性とゴムの柔らかさを維持するために使われるもので、タイヤから油分が抜けにくく各性能が長持ちする素材。このゴムのしなやかさと、上記凹凸構造が相まって、除水スピードの速さと路面へのタイヤ密着性が非常に高くなり、氷上ブレーキ性能22%アップを実現できたのだそうです。

高い氷上性能を有するWINTER MAXX 03、その性能の秘密は「タイヤ表面にナノレベルで存在する凹凸構造」で、滑りやすい路面状況でも高いグリップ力を引き出せる

 いや~しかし凄い。こういうバッドコンディション下でも全然滑らないのが、まず凄い。さらに、あまりにも滑らないので色々と実験したんですが、それぞれ予想を覆されたことも凄い。

 例えば表面がやや濡れた凍結路面を走っている時に、強めのブレーキをかけても「え?」ってほど滑らない。ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)も作動しない。ABSはブレーキにより車輪がロックすると、ブレーキを踏んだままでも自動的にブレーキの解除と作動を繰り返してタイヤのグリップ力を回復させるなどして安全性を高める装置。凍結路面上で急ブレーキをかけるとまあだいたい作動します。でも、WINTER MAXX 03だとABSが作動せず、ふつーにギュ~ッと止まるんです、この重量級ミニバンが。

このようなやや濡れた凍結路面で強めのブレーキをかけても安心して止まることができた

 まあ過剰に強くブレーキをかけると少々はABSが作動します。しかし、そのABSの作動もほんの一瞬。氷上でABSが作動すると、たいていガガガッガッガッガッとか音が出るじゃないですか。それがWINTER MAXX 03だと「あれっ今ガッって鳴りました?」くらいに一瞬。

 こんなの初体験です。実は同乗者はクルマにもスタッドレスタイヤにも非常に詳しい人でしたが、「凄い、こ~れは凄い」と感動しきり。氷上ブレーキ性能22%アップ、予想以上にバッチリと体感できる性能向上です。

アイスバーンの急登坂も楽勝のWINTER MAXX 03

勾配を示す標識には「14%」の文字が!

 山道をさらに上っていくと、表面が新雪で覆われたアイスバーンが続く路面になりました。先程の凍結路面よりは濡れていない感じなので、若干はコンディションがいいかもしれません。

 し、か、し。もはや峠道なんです。勾配を示す標識には「14%」の文字があったりする道路。14%の勾配は、100m進むと14m標高が高くなる坂道ですね。「激坂」と言って差し支えない急坂です。

 そんな急坂の新雪アイスバーンを、FFの重量級ミニバンで上るって!!! これはも~たぶん色々滑ると思いますっ!!! まっすぐのトコロが14%なら、つづら折りのカーブの内側は20%以上とかあるはず!!! そんな新雪アイスバーンをFFの重量級ミニバンで上るとなると、いくらWINTER MAXX 03でも滑らないはずがない。

 たぶんですね、こういう車重のFFミニバンで、勾配がキツいカーブ部分で前輪(駆動輪)が滑り出しちゃうと、あららららら~とアタフタしている間に車体が左右に暴れて谷側に傾いて路側にぶつかったりしてスタックしちゃうんです。そして、とりあえずドライバー以外全員クルマから降りて車体を軽くしつつクルマを押して……。でも2人しか乗ってないから、この急坂で1人がクルマを押したりしてもまあ再度クルマが走り出すことはなさそう。ホントにヤバいですねこの道。

新雪アイスバーンをFFの重量級ミニバンで上る

 ということで、気をつけて上っていきましょう。そうですね、このミニバン借り物ですからズリッと滑り下がってガードレールにゴツンとか絶対ダメですしね。いざとなれば持ってきたトランシーバーで四駆の撮影車呼んで助けてもらいましょう。と、冷静になりつつ進んでいきました。

 ところが意外過ぎることに、平然と14%勾配新雪アイスバーンを上れちゃうんです!!! 筆者も同乗者も「マジかー」「ホントかよ」「このスタッドレスタイヤなんなの~」を連発。グイグイ上る。平気で上る。つづら折りカーブの内側の、たぶん勾配20%くらいあるアイスバーンでも、上ってしまう。恐るべきWINTER MAXX 03の実力。

 この氷上でのグリップ力、やはり「ナノ凹凸ゴムによるタイヤ表面の微細な突起」が生み出しているのだと思います。アイスバーン表面の水分や、あるいはアイスバーン表面にタイヤが乗って擦れるなどして発生した水分を、一瞬で除水して路面とタイヤ表面が密着するから、このような超常現象チックな信じられないアイスバーン登坂能力が発揮されているものと思われます。

 もう1つ驚いたのが、トラクション・コントロール・システムの作動が非常に少なく短かったこと。トラクション・コントロール・システム(ホンダの場合はTCS)は、滑りやすい路面などでの前進や加速時に発生しがちな駆動輪の空転を自動的に防止するシステムです。

 で、WINTER MAXX 03でアイスバーンを登坂していると、TCSがほとんど作動しない。「このくらいアクセル踏んじゃうとTCS作動するかな~」と試してみても、全然作動しない。

 まあ、やや過剰にアクセルを踏めばTCSが作動するんですが、それでもごく短時間。一瞬TCS作動を示すランプが点灯しますが、でもすぐにタイヤがグリップ力を取り戻し、TCS作動ランプが消灯。「急坂のつづら折りだから速度控えめにしましょう」的な常識的スピードだと全然スリップしないんだから驚きます。

 重いFFのクルマなのに、なぜ!!! って感じです。WINTER MAXX 03凄し。

下りも安心、コーナリング時も非常に安定

 アイスバーンの峠道を上りきったところの平地は新雪をかぶったアイスバーンで、日当たりにより滑りやすい箇所と滑りにくい箇所があるというイメージ。気温は-3℃前後です。

 この平らなアイスバーンでも非常に優れた氷上性能を発揮するWINTER MAXX 03。まず、走り出しが凄い。アクセルを強く踏めばそれなりに駆動輪が空転しますが、すぐにグリップし始めて力強い加速となります。アイスバーンの上でこの加速って……オカシクない? みたいな初めての体感です。

 そんな調子なので、「ここはアイスバーンの上である、徒歩だとツルッと危ない程度のアイスバーンなのである」と心得た上で踏むアクセルの強さだと、全く滑らない。アスファルトの上と同じという感じです。まあでもこのあたりは、従来品のWINTER MAXX 02も似た安定感があります。しかし急加速実験などしてみると、WINTER MAXX 03はグリップ力がワンランク上という印象になります。

 そんな実験をし、今度は峠から下っていきます。勾配14%のつづら折れを下っていくの、ちょっと怖いな~。滑ったらガードレールっていうか、ワイヤーロープ式防護柵を突き破ってクルマごと滑落しちゃいそう。急坂の下り、しかもアイスバーン路面ですから、正直言ってとても怖いです。

 でもそれは序盤だけで、走るほどに安心感が生まれます。と言うのは、まずブレーキの効き。さすがに氷上ブレーキ性能22%向上のWINTER MAXX 03、こういう道でも制動力がしっかり発揮されます。そしてやはり、ABSが全然作動しない。凄~い♪

 ちょっと分かりにくいかもしれませんが、WINTER MAXX 03での下り坂走行では、スタッドレスタイヤ走行においてはこれまた「初体験」と言える体感がありました。アイスバーン路面での制動時の減速G(減速時の加速度)が、乾いた舗装路のそれと非常に近いんです。ギュ~ッと制動できる。うっかり膝の上やシートの上にバッグや小物を置いておくと、その減速Gでモノが全部前に投げ出されちゃうほど。そこまで短時間で制動できる感じって、これまでのスタッドレスタイヤには感じられなかったと思います。

下り坂のみならず、WINTER MAXX 03の制動能力は一時停止の標識があるような交差点などでも体感できる

 あとコーナリング。下りでも上りでも平地でもですが、常識的なスピードで運転していれば、「WINTER MAXX 03で走っていると、凍結路面も雪道も乾いた路面も同様にカーブを曲がれる」という感じ。WINTER MAXX 03はWINTER MAXX 02より氷上コーナリング性能が11%向上しているわけですが、冬のこの時期の北海道のどの道を走っても、安定感がある操舵ができる。思ったとおりに曲がれるので安心して走っていられました。

 それから、「WINTER MAXX 03だとアレがなくて安心」と感じられたのは、非常にスタックしづらいであろうということ。例えば、積雪していてアイスバーンだったりもする状況下にて、FF車でちょっとした坂を上って、先にある駐車場に入ろうとする時。適切な速度で進み続けられればスイッと駐車場に入れたりしますが、渋滞していたりすると、「そのちょっとした坂の途中でスタック」ということが起きたりします。真冬のスキー場とか温泉街とかの坂の途中で、前輪が空転して止まっちゃってるクルマって、ややアリガチですよね。

 WINTER MAXX 03くらいの氷上性能があると、たぶんFF車の前輪空回りみたいな状態は非常に起きにくいように思います。実際、今回の試走ではアイスバーン上でのUターンや切り返しを何度も行ないましたが、駆動輪である前輪の空回りはほぼ起きませんでした。坂の途中でも同様。

 まあ四輪駆動ならこういう心配はないと思いますが、FF車にアリガチな心配事を1つ減らせるのは嬉しいところ。逆に、四輪駆動車にWINTER MAXX 03を履かせたら凄いメリットが多々ありそうですね。

 ともあれ、上りも下りも安定感抜群で、さらにコーナリング時も非常に安心なWINTER MAXX 03。アイスバーンでそういう走り心地なので、これまでのスタッドレスタイヤ走行で最もリラックス&安心できたという実感があります。

北海道在住のカメラマンはWINTER MAXX 03をどう感じる?

筆者とともにWINTER MAXX 03を体感いただいたのは、北海道在住の写真家である中西敏貴氏(写真左)。美瑛、富良野を拠点に自然風景を題材にしたさまざまな写真作品を発表されています。興味のある方は公式サイト「TOSHIKI NAKANISHI PHOTOGRAPHY」をご覧ください

 今回の試走では、北海道在住の写真家である中西敏貴さんに走行シーンを撮ってもらいました。ジープ ラングラーを駆って1年を通して北海道の自然を追いかけている方です。もちろん厳冬期も。

 冬の北海道をクルマで走り慣れている方ですが、そんな人がWINTER MAXX 03をどう感じるのか? 実際に前出の勾配14%のアイスバーン道路を上ったり下ったりして試してもらいました。

 まず下り。ハンドルを握る中西さんは非常に慎重です。さっきラングラーで平然と下っていたのに? 「え~っ、だってこのFFのミニバン重いし、今の季節のこの道は、最も危ないんですよ。とても滑りやすいから」とのこと。

 ただ、ブレーキングのたびに「おー。なるほど」と小さく感嘆。WINTER MAXX 03の実力を感じているようです。間もなく「あれ~ABSが介入しないねー。いいねー」と。

 また、つづら折れのコーナー内側(急勾配です)を曲がりながら、「ちゃんと曲がるねー。十分、十分(スタッドレスタイヤとしてコーナリング性能は十分との意)」と。徐々に中西さんの走行スピードが上がっていきます。

「ちゃんと路面を噛んでる感じが分かる」と中西カメラマン

 下っていくうちに「ほら、そこ。この雪のコンディションで、そのカーブを曲がりきれずに突っ込んじゃうクルマがよくいるんですよ。魔のカーブみたいな」「タイヤがフニャっとするような感じもなくていいねー」と、徐々に饒舌になる中西さん。WINTER MAXX 03の走行性能から安心感を得たのでしょうか。

 続いて上り。「この坂の上りでFFで重いミニバンだと、普通はここでお尻振っちゃったりするんだけどね」と言いつつ、ステップワゴンは平然と登坂していきます。「トラクションも十分あるねー。ちゃんと路面を噛んでる(グリップしている)感じが分かる。TCSも介入しないですね。北海道はもっと寒くなれば氷がガッチガチになって、たいていのスタッドレスでグリップ感があるんだけど、このコンディションでちゃんと噛んでる感じはいいですね」と。WINTER MAXX 03を気に入られたようです。

 その後の雑談で「今日、スタパさんのクルマと一緒に走っていて、アイスバーンなのに普通に走っているなーと思ったら、なるほど、そういうことだったですね(笑)。このくらい滑らないし安定感があるスタッドレスタイヤなら、あのくらいの速度は安全速度域ですね」とのこと。

 そうなんですよ、WINTER MAXX 03だと氷上ブレーキ性能も氷上コーナリング性能も凄くて、直進安定性もよくて、多くの場面で驚きのグリップ性能を発揮してくれるんで、ついつい普通のスピードで走れちゃったのです……。

多くの場面で驚きのグリップ性能を発揮してくれたWINTER MAXX 03。雪道であることを忘れてしまうくらい、普通に走れてしまったことは驚きでした

 てな感じのWINTER MAXX 03。ダンロップ製スタッドレスタイヤを約10年使い続けてきた筆者としては、「スタッドレスタイヤというのはここまで進化できるものだったのか」とマジでホントに驚いております。なので、これからスタッドレスタイヤを買おうというなら、まずは絶対にこのWINTER MAXX 03を吟味してください。凍結路面絡みの不安を解消したいというのであれば、このWINTER MAXX 03を強くオススメします。

凍結路面絡みの不安を解消したい方は、WINTER MAXX 03がオススメです!

 でも、「そこまで突き抜けた氷上性能でなくてもいい」という場合は、氷上性能もドライ性能もライフ性能もバランスの取れたWINTER MAXX 02という選択肢もありますし、「普段は降雪路面を走らず、突然の雪に備えたい」というニーズであれば、ドライ走行性能やウェットも非常に優れた性能のオールシーズンタイヤ「ALL SEASON MAXX AS1(オールシーズン マックス エーエスワン)」もあります。2020年のダンロップ製タイヤには用途や必要性に合わせて選べる多様性があり、またサイズ展開も豊富ですので、まずはダンロップのタイヤをチェックしてみてください。