東京モーターショー2013

トヨタ、「FCV CONCEPT」「FT-86オープン」など多くのモデルをワールド/ジャパンプレミア

次世代タクシーや「ヴォクシー」「ノア」のハイブリッドコンセプトなど、見どころ満載

広いスペースを確保するトヨタブース
東京ビッグサイト 東3ホール

会期:11月20日〜12月1日(一般公開日:11月23日〜12月1日、プレビューナイト:11月22日17時30分〜)

 東3ホールの半分近くを占める大きなブースを構えるトヨタ自動車。ブースは「FUN TO DRIVE,AGAIN」をコンセプトに、TV-CMでお馴染みの「TOYOTOWN」を再現。ハイブリッドの樹をはじめTV-CM出演者の人形など、TV-CMの世界感を感じられる仕上がりとなっている。

アンベール前の「FCV CONCEPT」「FV2」「JPN TAXI Concept」
トヨタ自動車取締役副社長 加藤光久氏
「クルマが大好き」「経営者である前にひとりのエンジニアでありたい」と語る加藤氏

 開場に先立って行われたプレスカンファレンスでは、まず「FCV CONCEPT」「FV2」「JPN TAXI Concept」の3台をアンベールするとともに映像で紹介。その後、技術開発などを担当するトヨタ自動車取締役副社長 加藤光久氏が登壇。「私たちがクルマ屋として最後の最後までコダワリ続けるのはクルマがお客様に対し、所有する喜び、運転する喜び、語り合う喜びを与え続ける存在でありたい、かけがえのない存在であり続けたい」「楽しくなければクルマじゃない、トヨタはRebornするんだ、そんな思いを込めて新型車の開発を続けてきた」と、エンジニアならではの視点で語った。

 その後、自らが16年間カローラの開発に携わったことや、昨年のニュルブルクリンク24時間レースに触れ、「『もっといいクルマを作りたい』という気持ちこそ開発の原動力、そしてお客様の笑顔を支える存在がクルマであって欲しい」とも。最後に「これからのトヨタのクルマ作りにご期待下さい」と締めくくった。

FCV
FV2
JPN TAXI Concept
アンベール後のコンセプトモデル

FT-86 Open concept

チーフエンジニアの多田哲哉氏

 ジャパンプレミアとなる「86」のオープンコンセプト「FT-86 Open concept」。車名が「コンバーチブル」でも「カブリオレ」でもないところに注目して欲しい、とチーフエンジニアの多田哲哉氏が語る4シーターのオープントップモデルだ。

 「屋根に応力が掛からないように」など、86は開発当初からオープンモデルの構想が盛り込まれていたとのことで、今回のモデルもシャシーまわりには補強が入っているものの、量産性に配慮した構造や部材を使っているという。ただ、残念ながら今のところ市販化前提などのアナウンスはなく、あくまでもショーモデルの位置づけになっている。

ボディーカラーは専用に開発したという「フラッシュレッド」
サイドビュー。まさに最初から想定されていた、という言葉がぴたりとくるナチュラルでスマートなフォルムだ
オープン時
クローズ時
FT-86 オープンコンセプトのルーフを閉めている様子
タイヤサイズは225/35 R19。ブレーキはフロント6ピストン、リア4ピストンが付くが、これはあくまでもショーモデル用とのこと
樹脂パーツがほとんど見えないインテリア。オープンモデルだけに外からの見栄えにも気を配ったためという
ルーフ前端はサンバイザーが収まるほどの幅を持つ
ルーフのキャッチを上から
メーターはクローズドモデルと変わらず
ステアリングは同一形状ながらツートンカラー化でイメージが一新
アルミペダル
2DINスペースの上段には3連メーターが収まる。ナビはiPhone
エアコンパネルまわりもカラーが変わったためか大分イメージが異なる
ここは変わらず
ルーフは電動。スイッチはセンターコンソールに
ルーフ収納部
トランクパネル。残念ながら開けられず
リアシートはノーマルより背もたれの角度が起きているそうだ
ドアトリムも高級なイメージ

VOXY CONCEPT/NOAH CONCEPT

 ワールドプレミアとなる「ヴォクシー」「ノア」のコンセプトモデル「VOXY CONCEPT」「NOAH CONCEPT」。

 とは言え、2014年年初に発売予定となっており、細部を除きほぼこのままの姿でデビューすることになりそうだ。新開発の低床シャシーによる広く快適な室内、ロングスライドレールの採用による多彩なアレンジ、クラス初の本格ハイブリッドモデルをラインアップするなど、来年のミニバン市場の台風の目となりそうな存在と言える。

ヴォクシー&ノアコンセプト
ヴォクシーコンセプトのフロントフェイス。エアロ仕様ということもあってちょっとイカツイ雰囲気
ヴォクシーコンセプトはガソリンエンジン搭載車でエアロ仕様。ボディーサイズは4710×1730×1825mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースは2850mmで乗車定員は7名
スライドドア部はかなり低くステップを必要としないほど
リアコンビランプ脇にはこれでもか! というほどエアロスタビライジングフィンが
タイヤサイズは205/50 R16
インパネ。オレンジ色のトリムはコンセプトカー専用?
大きなスピードメーターが中央に
シフトまわり。シフトレバーはゲート式
専用フィッティングのナビ。モニターは7インチより大きく見える
インパネ中央上部にインフォメーションディスプレイを配置
フロントシートにはアームレストが付く
ガソリンエンジン車のフロントシート下はヒーターダクトのみ
2列目シートはキャプテンタイプ。ロングスライドレール(長さは非公開)とリアタイヤハウスを避ける横スライド機構により自由なアレンジが可能
2列目のフロアに長いシートレールが埋め込まれている
3列目収納時のラゲッジスペース
運転席のドアトリム
両側パワースライドドアが選べそう。ガソリン車にはアイドリングストップも付くようだ
こちらはノアコンセプトでハイブリッド車。ボディーサイズは4695×1695×1825mm(全長×全幅×全高)のジャスト5ナンバーサイズ。ホイールベースは2850mmで乗車定員は7名
リアはコンビランプとガーニッシュのデザインが異なる
お馴染みのハイブリッドバッヂ
こちらのタイヤサイズは195/65 R15
スタートスイッチとシフトノブがハイブリッド用になっている
車内に入れなかったため上部がステアリングで隠れてしまっているが、タコメーターの代わりにパワーメーターが付くのは一連のハイブリッド車と同じ仕様
フロントシート下にハイブリッド用バッテリーを搭載する
ガソリン車とは色違いの2列目シート
ラゲッジスペースはガソリン車と変わらず
3列目は跳ね上げ式

JPN TAXI Concept

 こちらもワールドプレミアとなるモデル。4350×1695×1700mm(全長×全幅×全高)のコンパクトで取り回しのよいボディーながら、優れた乗降性とゆとりある室内空間を実現した次世代タクシーの姿を提案。国土交通省の「標準仕様ユニバーサルデザインタクシー認定要領」の考え方に適合している。

レトロなイメージのあるJPNタクシーコンセプト
ガラスエリアがかなり広く、ちょっとブリキのトイみたいな雰囲気。遠目にはアルミホイールに見えるホイールキャップ。タイヤサイズは205/55 R16
フェンダーミラー仕様で導光レンズタイプのウインカーが組み込まれている
運転席まわり。ステアリングが2本スポーク仕様なのがタクシーっぽい感じ
メーターパネルには液晶ディスプレイが3枚
左側はナビとタクシーメーター。このドライバーが来てくれるならぜひ予約したい
中央は運転用
右側はエアコンと配車情報
LPGハイブリッド仕様を想定しているためシフトレバーがハイブリッド車用だったり、EV走行用スイッチが付いていたりする
埋め込み式のパワースイッチとリアドア用のパワースイッチ
フロントはベンチシートではなく独立タイプ
パッセンジャーシート上方にも情報用ディスプレイが備わる
リアシートは足もと、頭上ともゆったりとしたスペース
パッセンジャー用のリアシートは座面下に脚がないつくり
これは跳ね上げることで車イスのまま乗り込めるようにするため
スライドドア後端には追突防止用のLEDが埋め込まれている

FCV CONCEPT

 ワールドプレミアとなるセダンタイプの次世代燃料電池自動車(FCV)のデザインコンセプトモデル。フロア下に自社開発の新型燃料電池(FCスタック)と水素タンクを配置することで、効率のよいパッケージングを実現している。なお、トヨタは2015年にFCVの市販を開始するとアナウンス済みだ。

ボディーサイズは4870×1810×1535mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2780mm
フロントには空気吸入用の大型サイドラジエーターグリルが備わるため、それをフィーチャーしたデザインになっている
リアデザインは双胴船(カタマラン)をモチーフに水が流れるイメージを表現したという
床下に搭載されるFCスタックは「トヨタFCHV-adv」のものより2倍以上となる出力密度3kW/Lを実現、出力は100kW以上。水素タンクは70MPaの高圧タンクを2本搭載

FV2

 「直感で通じあえるクルマ」をコンセプトにしたモデル。運転はステアリングではなくドライバーの体重移動によって行うほか、ITS技術を活用し危険の予知や回避を促す支援機能を搭載する。また、音声認識や画像認識を活用してドライバーの感情を推測、運転レベルや走行履歴をもとに行き先を提案する、なんて機能も。

ボディーサイズは全長3000×全幅1600×全高990(駐車時)〜1780mm(運転時)、ホイールベースは2360mm
バイクのような軽快な走りが楽しめる「i-ROAD」
トヨタブース内にi-ROADの走りを体験できるスペースが設けられている
つい先日発売されたばかりのハリアーも展示されている
今回もブース内にどこでもドアが
トヨタブースの一角にTOYOTOWNを再現。どこまでが人形でしょう?
こちらの3人はちょっと微妙な仕上がり
さりげなくプリウスPHVの姿も
ブース内の標識もちょっとイイ感じ

トヨタ自動車東日本

 トヨタと同じ東ホールにあるトヨタ自動車東日本。同社は関東自動車工業、セントラル自動車、トヨタ自動車東北が合併して2012年7月に発足した会社で、アクアやラクティス、センチュリーなどの製造を行っている。

11月下旬に発売予定のアクアG SPORT。トヨタのマイスタードライバーのチューニングにより、25mm車高ダウンやフロア下へのブレース類の追加などが行われ、走りが楽しめるモデルに仕上げられている
シートは専用に製作されたモノ
G'zロゴ入りのシフトノブ
ドアトリムやインパネに専用加飾が追加されている
参考出品のアクアAIR
クーペボディなのでノーマルのアクアよりドアがかなり長い
ちゃんと4シーター
25mm車高アップでSUVっぽい雰囲気のアクアCROSS
ホイールデザインはあのクルマのモノに似たシルエット

安田 剛

デジモノ好きのいわゆるカメライター。初めてカーナビを購入したのは学生時代で、まだ経路探索など影もカタチもなかった時代。その後、自動車専門誌での下積みを経てフリーランスに。以降、雑誌やカーナビ専門誌の編集や撮影を手がける。一方でカーナビはノートPC+外付けGPS、携帯ゲーム機、スマホ、怪しいAndroid機など、数多くのプラットフォームを渡り歩きつつ理想のモデルを探索中。