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日産、10月6日オープンの「ららぽーと湘南平塚」に開設する新ディーラー内覧会

ユーザーの来店頻度減少を受けた「人が集まっている場所に出ていく」取り組み

2016年10月6日 オープン

店舗内覧会で出展の狙いなどを解説した日産自動車株式会社 専務執行役員の星野朝子氏(左)と来店者に対応する人型ロボット「ペッパー」(右)

 日産自動車は、10月6日に神奈川県平塚市で開業する大型商業施設「三井ショッピングパーク ららぽーと湘南平塚」(神奈川県平塚市天沼10-1)内に、日産サティオ湘南の新店舗「ららぽーと湘南平塚店」をオープンさせる。これに先立ち、報道陣向けに店舗内覧会を実施した。

「ららぽーと湘南平塚店」の店舗外観

 日産の販売店として初めてのテナントイン型となるららぽーと湘南平塚店は、日産系列の販売会社として平塚市、相模原市、鎌倉市、藤沢市に新車販売店21カ所、中古車販売店3カ所を展開する日産サティオ湘南の22カ所目となる新しい新車販売店。かつてこの場所に日産車体 湘南工場 第1地区があり、その跡地にららぽーと湘南平塚が誕生するという縁から今回の出店につながっているという。

 サービス工場を設置するスペースがないため車検やメンテナンスなどには対応できないが、ららぽーと湘南平塚から徒歩で5分ほどの場所に日産サティオ湘南の「本社平塚店」があり、また必要があれば購入者の住んでいる近隣の日産販売店にバトンタッチするシステムを整備。試乗車についても常備されてはいないが、同じく本社平塚店で試乗車を用意して試乗できるとのこと。

店舗概要

名称:日産サティオ湘南 ららぽーと湘南平塚店
住所:神奈川県平塚市天沼10-1 ららぽーと湘南平塚 1階
営業時間:10時~21時(年中無休)

 出店場所となるららぽーと湘南平塚は、敷地面積が約8万1300m2、延床面積が約16万6000m2、店舗面積が 約6万m2となり、鉄骨造3階建の店舗棟に246店舗が出店する大型商業施設。JR 東海道本線の平塚駅から徒歩12分という位置にあり、国道1号、国道129号といった主要幹線道路にも近接。合わせて周辺に分譲マンションや病院なども建設される大規模複合開発事業の中核となっている。

通路からすぐ見える位置に新型「セレナ ハイウェイスター」を展示
ららぽーと湘南平塚店でも日産オリジナルアプリを搭載した人型ロボット「ペッパー」が来店者をお出迎え。取材中もいろいろな人に「突然ですが、今日のこれからの天気を知りたいですか?」などの声を掛けていた
店舗内装
2015年12月にマイナーチェンジを行なって航続距離を280km(JC08モード)まで拡大したEV(電気自動車)「リーフ」
子供向けのプレイスペース
配布用のカタログは「GT-R」や「シーマ」から、「e-NV200」「AD エキスパート」といった商用モデルまで幅広く用意している
日産オリジナルグッズ「NISSAN Collection」のアイテム販売も行なわれる
新しい販売店が入る「ららぽーと湘南平塚」の外観。10月6日のオープンに向けた各種工事が行なわれている一方で、「ららぽーとカード」の入会キャンペーンなども行なわれていた
駐車場は店舗棟の両サイドと道向かいの3カ所に用意され、合計で約3500台を収容可能
ららぽーと湘南平塚の周辺地図。分譲マンションや公園、病院などが建設される大規模開発となる。平塚駅や相模川などが入った広域マップは南北が逆転しており、平塚駅のある上側に相模湾が位置する

ユーザーが購入までに販売店に行くのは平均約2.6回

日産自動車株式会社 専務執行役員 星野朝子氏

 店舗内覧会では国内販売を統括している日産自動車 専務執行役員の星野朝子氏がプレゼンテーションを実施。このなかで星野氏は出店理由について、前はクルマを買うときに、ユーザーは何回も販売店に足を運んで試乗やセールスマンとの会話を重ねたりして購入を決断していたが、現在は日産調べでユーザーが販売店に訪れる回数は平均で約2.6回まで減少。昔は購入の決断までにセールスマンがさまざまな提案を行なうチャンスがあったが、昨今ではユーザーはまずインターネットで情報収集を行なうようになっており、またすでに知っている選択肢、つまり現在乗っているクルマのメーカーから選択することが多い傾向にあると解説。この状況では、セールスマンはユーザーが最初に来店したときに決断するような勢いでなければ購入に結びつけることができず、他社ユーザーにはどれだけ自信があるクルマを用意しても、紹介したり実際に試乗してもらう機会が発生しないようになっていると語った。

従来と現在で変化するクルマの購買行動について解説する星野氏

 このような新しい購買行動に対する施策として、これまでのように販売店でユーザーの来店を待つのではなく、人が集まっている場所に出ていってクルマを見てもらうことが大切になっていると語り、直近の例として東京 銀座に日産ブランドの発信拠点「NISSAN CROSSING(ニッサン クロッシング)」を9月24日にオープンさせたことを紹介。来店の敷居をできる限り下げ、気軽に日産車についてユーザーに知ってもらう機会を生み出すというコンセプトは新しくオープンするららぽーと湘南平塚店と同様であるとした。

 また、ユーザーの来店回数減少の背景として、クルマを買うときの意思決定がこの10年で男性から女性に大きくシフトしている社会トレンドがあると分析。女性は自分がクルマには詳しくないことの自覚があり、セールスマンから受けるさまざまな解説や提案に対して不安な気持ちになったり、馬鹿にされているのではないかと感じることがあるという。このため女性にとっては買い物で最も足を運びたくない場所が自動車ディーラーになる傾向があったが、星野氏は「クルマ会社としては絶対にあってはならないこと」と語気を強め、もっと気楽にプレッシャーを感じることなく、子供と一緒にでも遊びに行く感覚でお茶を楽しんだりする場所にする各種施策を続けていると語った。

ユーザーが販売店に訪れる回数が減少したことから、Jリーグの試合会場やショッピングモールなどに車両を展示し、来場者にクルマを見てもらう機会を増やすようにしてきた
日産のテナントイン型販売店はららぽーと湘南平塚店が初めてとなる
新しいテナントイン型の販売店は従来型のロードサイド店と日産グローバル本社などのギャラリーの両方の機能を併せ持つ場になる
店舗入り口でペッパーがお出迎えを行ない、スペース内にフルーツバーを併設して入りやすい空間を演出
今回の店舗内覧会では見学できなかったが、ららぽーと湘南平塚の3階には近隣の児童が製作に参加してミニカーを並べた「NISSANウォール」もある
今後は「ららぽーとカード」の提示による特典を用意するなどの取り組みも行なっていく予定

 このほかに星野氏は、魅力ある製品作りという面で8月に発売した新型「セレナ」が1カ月間で2万台を超える受注を得て、実際に販売店で試乗した人からも自動運転技術「プロパイロット」が好評であると説明。今後も長い期間にわたってじわじわと人気が続く車種になるのではないかとの期待を口にした。

 また、新たなシリーズハイブリッドパワートレーン「e-POWER」システムを搭載する新型コンパクトカーについては「この秋から冬にかけての市場投入」を予告。このクルマは全車速を電気の力を使ってモーターで走るが、走行中にはガソリンエンジンで発電する新しい機構を備えていると解説。リーフ同様の軽快さに加え、「まだ詳しくお話しはできませんが、すごくユニークないろいろな走りができるようになっています」とコメントしている。

日産の「インテリジェント・モビリティー」戦略は電動車両による「インテリジェント・パワー」、自動運転による「インテリジェント・ドライブ」の2つの柱で構成される
星野氏が「空中戦」と表現する広告展開から「地上戦」とする現場のセールスマンによる活動まで、全社一体となって日産ブランドの構築に邁進しているという
自動運転技術「プロパイロット」で話題を集めている「セレナ」は長い人気車種になると星野氏は期待を口にした
「e-POWER」システムを搭載する新型コンパクトカーは今秋~今冬の市場投入を予定
店舗入り口の左側には、作りたてのフルーツジュースなどを提供する「Fruits Bar AOKI」を併設。日産車を眺めながらフルーツを使った色とりどりのジュースやソフトクリームなどが楽しめるようになっている
商品見本の棚には日産車のミニカーも並べられている
コラボレーションメニューも用意され、セレナの新色「マルーンレッド」をイメージしたスムージー(540円)やパフェソフト(580円)が期間限定で販売される
店舗内覧会の参加者には、オープン記念で割引販売される「ベリベリミックス」がふるまわれた
店内右側には、「チームラボ」が手がけた「小人が住まう黒板」を設置。大型のタッチパネルディスプレイ内を小人が行進していくこのコンテンツでは、日産とのコラボレーションとして「セレナ」や「キューブ」なども登場。歩いている小人や浮遊するシャボン玉などに触れたり、タッチして書き込んだ内容に小人などが反応する創造性豊かな内容となっている