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関東マツダ、11月5日オープンの新ブランド発信・体験拠点「高田馬場店」公開
“縁側の発想”を採り入れたデッキテラスの採用など、誰でも気軽に入れるスペースに
2016年10月28日 22:42
- 2016年11月5日 リニューアルオープン
関東マツダは、同社が管轄する正規ディーラー「高田馬場店」をリニューアルして11月5日にオープンする。それに先立ち、10月28日に高田馬場店を報道陣に公開するとともに、関東マツダ 代表取締役社長 山口滋己氏、マツダ 取締役 専務執行役員 稲本信秀氏、マツダ 常務執行役員 前田育男氏、広島出身の建築家で高田馬場店のデザインを担当した谷尻誠氏が挨拶を行なった。
関東マツダでは、マツダが全国で展開を進める「新世代店舗」のコンセプトに基づくブランド訴求に重点を置いた店舗の導入を推し進めており、今回の高田馬場店は2015年1月にリニューアルオープンした目黒碑文谷店に続く「新世代店舗」となる。関東マツダでは、同様の取り組みで本社機能のある「板橋店」をリニューアルさせる予定で、これらの店舗をマツダブランドの発信・体験拠点としての役割を持たせ、マツダ開発陣を招いたトークショーなどを開催し、ユーザーとのさらなる絆づくりに努めるとしている。
高田馬場店はマツダのデザイン本部監修のもと、谷尻誠氏と吉田愛氏がデザインを担当。近隣に大学や商業施設があり、人通りが多いという特性を踏まえてショールーム機能を1階に持たせた。外観は黒を基調にしたシックなデザインで、外観を覆う立体的なルーバーによってマツダのデザインテーマ「魂動(こどう)」の特徴である曲線の美しさやダイナミックな動きを表現。ショールームの外側にはデッキテラスによるオープンスペースが用意され、緩やかに沿道とショールームをつなぐことで気軽に立ち寄りたくなる空間に仕上げている。
一方、ショールーム内ではインナーテラスを明るいウッド調のフロアで、展示車両が並ぶスペースを黒いフロアとし、インナーテラスと展示車両が並ぶスペースをデザインで明確に切り分けた。インナーテラスには専用のドリンクカウンターが配され、クルマを見に来た来場者はもとより、お茶をするだけの人も活用してほしいと店舗関係者は言う。
関東マツダ「高田馬場店」
店舗所在地:東京都新宿区高田馬場1-2-12
営業時間:10時~19時(サービス受付は17時まで)
定休日:火曜日(不定水曜日定休あり)
試乗車:デミオ、アクセラ、アテンザ、CX-3、CX-5、ロードスター
Tel:03-3208-8561
道行く人が気軽に立ち寄ってみたくなる空間を実現
お披露目会ではじめに登壇した関東マツダの山口社長は、「関東マツダでは全国に展開する『新世代店舗』のコンセプトに基づいて、よりブランドを際立たせるデザインの店舗導入を進めている。社内ではブランド店舗と呼んでおり、その役割は都心におけるマツダブランドの発信・体験拠点。2013年の洗足店、2015年の目黒碑文谷店に続く関東マツダ3番目のブランド店舗が今回の高田馬場店になる」と説明。
また、店舗の特徴については「ご覧のとおり圧倒的な存在感を示している。近隣には多くの学校や商業施設が立ち並び、人どおりが多いところ。その立地を活かし、道行く人が気軽に立ち寄ってみたくなる、そんな空間を実現した。また、高田馬場店では独自のサービスとして本格的なドリンクの提供を行なっていく。ラテアートを施したカプチーノ、エスプレッソなどお好みのドリンクを召し上がりながら、お好きな場所でゆっくりとした時間を過ごしていただきたい、そんな空間を提供していく」と述べるとともに、今回のリニューアルを機に2つの新しい取り組みに挑戦していくことを発表。
1つはさらなるユーザーの利便性向上を目的に、11月5日から洗足店、目黒碑文谷店、高田馬場店でサービス入庫のオンライン予約を開始すること。2つめは高田馬場店独自の取り組みとして、商談時の満足度を高めるために来店前に営業スタッフを指名できるサービスを始めること。この2つの取り組みについて山口社長は、「それぞれサービス入庫の空き時間、あるいは営業スタッフの空き時間をホームページで公開し、お客様には24時間365日いつでもPCやスマートフォンからご予約いただけるシステムを導入する。関東マツダではこうしたお客様視点で立案した、お客様との絆を深めるための取り組みを今後も積極的に行なっていく。今後も板橋店のリニューアルを予定しており、都心におけるマツダの存在感を一層高めるために、一連のブランド店舗はマツダブランドの発信・体験拠点としてその役割をしっかりと果たしていきたい」と抱負を述べた。
マツダ 取締役 専務執行役員の稲本信秀氏は、「マツダは近年、ブランド再構築に取り組んでいる。国内では“Be a driver”をキャッチコピーとしたプロモーション活動の展開や、メーカーと販売会社が一体となってクルマづくりの思想を共有し、お客様にお伝えする活動を行なってきた。その結果、新しいマツダブランドの浸透を確実に前進させることができたが、多くの課題を抱えているのも事実。国内販売は新型車効果が1周したこともあり、前年比で大変苦戦している」と現状を報告しつつ、「しかしながら今夏に発売したアクセラ、アテンザとともに10月に発表したデミオ、CX-3の商品改良車をテコに、国内販売の反転を目指していきたい」と今後の展開に期待を寄せた。
また、「店舗はお客様がマツダというブランドに最初に出会う場所。リニューアルした高田馬場店は、新しいマツダブランドそのものをご体験いただける素晴らしい店舗だと確信している。高田馬場店の皆様には新しいマツダブランドの浸透に向け、お客様に商品をご理解いただくだけでなくマツダブランドを体験いただき、お客様から愛され、選ばれ続ける高田馬場店としてますますご活躍いただくことを祈念している」とコメントして挨拶を締めくくっている。
一方、マツダ 常務執行役員の前田育男氏は「(高田馬場店は)1年以上かけてお店のコンセプト、デザインを煮詰めてきた。我々の“作品”と、その“作品”を入れる店舗という“器”をセットとし、とにかくクルマを綺麗に見せたいという思いで新しい店舗を作っていただいた。ブランドとの親和性を表現していきたいということで、皆様を迎え入れるブランドなんだ、そういう姿勢を表現したかった。かっこいい建屋を作って、外界と遮断して入りにくい環境というものではなく、特に高田馬場店は外と中を連続してつなげるコンセプトで、スッと入っていける空間にしたいという思いで作っている。空間構成上、硬くなく緩すぎずという日本の美意識の間の取り方だったり縁側の発想だったり、そういったものを採り入れた空間構成にしている。今後もこのコンセプトをキープしつつ、マツダというブランドの様式が進化していることを体感いただきたい。同時に美味しいコーヒーも飲めるので、クルマを買わなくてもいいのでぜひ立ち寄っていただければ」と、新店舗のデザイン面での特徴を語った。
最後に登壇した谷尻誠氏は高田馬場店のデザインについて説明し、「前田さんのおっしゃったとおり、縁側という場所は中のようであり外に限りなく近い場所。決して玄関ではないが、入口の役目も果たしていてとても曖昧。曖昧だからこそ人々が入りやすいという状況を作っているともいえ、(高田馬場店では)外と中というだけでなく(オープンスペースという)中間領域を作ることで入りやすさを促すなど、人間のDNAに訴えるデザインにすることを皆さんと一緒にやってきた」とコメント。
また、「もしかするとある部分では、目黒碑文谷店では敷居の高さを感じることもあったと思うので、そのあたりは周辺の地域性を読み取りながらもう少しフレンドリーな要素として何ができるか考えながら店舗を作った。設計者だけが考えるというよりは、クルマを作られている前田さんたちからのコメントがデザインにフィードバックされるなどさまざまな意見が合わさり、新しい化学反応が起きたことによって出来上がったと思う」と、店舗デザインの完成にいたるまでの過程について語っている。