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トヨタ、インテル、エリクソン、NTT、デンソーなど7社が自動車ビッグデータ向けコンソーシアム設立

“2025年に1カ月10エクサバイトになる”と予想される膨大なデータ通信に対応

2017年8月10日 発表

 トヨタ自動車、インテル コーポレーション、エリクソン、デンソー、トヨタIT開発センター、日本電信電話、NTTドコモの7社は8月10日、「Automotive Edge Computing Consortium(オートモーティブ・エッジ・コンピューティング・コンソーシアム)」の創設に向けた活動を開始すると発表した。

 この新しいコンソーシアムでは、「インテリジェントな車両制御」「リアルタイムデータを用いた地図生成」「クラウド・コンピューティングによる運転支援」など、今後のコネクティッドカー実現に向けて必要となるさまざまなサービスを支える基盤造りを推進。創設メンバーとなる7社は、今後数カ月間に渡ってグローバルで参加企業や研究機関などを募り、コンソーシアムを拡大していくという。

 コネクティッドカーとクラウド・コンピューティング間で送受信される1カ月あたりのデータ量は「2025年には現在の約1万倍となる10エクサバイトに達する」と予想されており、この想定から将来的に分散型のネットワーク、膨大なデータ処理が可能な大容量の計算リソースやストレージを持つ新しいシステムアーキテクチャが必要になると考えられている。また、こうしたアーキテクチャは地域とグローバルでの連携が必要となることから、国際的な基準に対応することも求められる。

 この状況を踏まえ、同コンソーシアムではより効率的なネットワーク構成技術やエッジ・コンピューティングなどを活用して、クルマとクラウド間のビッグデータの大容量通信と計算処理に重点を置いて取り組みを進める。また、主にクルマに搭載することを想定し、モバイル機器の新しいユースケースの開発や要件の定義を実施。関連する標準化団体や業界コンソーシアム、ソリューションプロバイダとの連携に活用する。さらに、最も効率的な分散・階層型コンピューティングの研究を推進していくとしている。