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【2017 ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ】スタートから約300km。コントロールポイント「キャサリン」トップは10号車 東海大学「Tokai Challenger」

2017年10月8日~15日(現地時間) 開催

コントロールポイント「キャサリン」に停車する各ソーラーカー。手前がトップでキャサリンに到着した10号車 東海大学「Tokai Challenger」

 10月8日8時30分(現地時間)、オーストラリア ダーウィン市内をスタートしたソーラーカー各車が目指したのは、最初のコントロールポイントとなる「キャサリン」になる。

 「2017 ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ」は、スタート地点のダーウィンから、ゴール地点のアデレードまで3021kmを走破するレースだが、コースの途中に9カ所のコントロールポイントが設けられている。このコントロールポイントには必ず立ち寄る必要があり、さらに30分停止する必要がある。ここでドライバー交代などは行なうことができるものの、30分の計時中は車体に触れることができず、レーススタッフがしっかり時間を計るとともに、チームスタッフに指示を行なっていた。

 最初のコントロールポイントとなる「キャサリン」だが、約3000kmのレースだけに、ダーウィンから317km先のキャサリンという町の郊外に設定されている。つまり、どのソーラーカーも、ダーウィンからキャサリンまで一気に300km程度走る能力を持っている必要があり、さらにそこまで高い巡航速度で走らないと勝利は掴めないことになる。

キャサリンへと向かうソーラーカー。公道を走行するため信号が赤になると停車する。このタイミングもレースの結果を左右する
クルーザークラスの参加車両は、ちょっと変わった市販車といっても問題ないほど実用車に近い。性能面ではまだまだ引き上げが必要だろうが、進化のスピードは早いのではないだろうか
高い性能を持つチャレンジャークラスの各車。空気抵抗低減と太陽電池パネルの面積確保のため、独特の形状をしている
途中、止まってしまうソーラーカーも見かけた
取材車もキャサリンへ到着。普通のクルマでも疲れる距離を、ソーラーカーで走るのは非常に大変だと思われる
コントロールストップの看板

 このキャサリンに最初に到着したのは、チャレンジャークラスに参加する10号車 東海大学「Tokai Challenger」。次いで、昨年の覇者であるNuon Solar Teamの3号車「Nuna9」、ポールスタートの8号車 Punch Powertrain Solar Team「Punch Two」の順。10号車 東海大学「Tokai Challenger」は、前日のチーム監督 福田紘大准教授のコメントどおり、予選はそこそこのポジションでありながらも、しっかり上位(というかトップ)に躍り出たわけだ。

 10号車 東海大学「Tokai Challenger」は、このキャサリンでドライバー交代を行ない、規定の30分を超えたところで次のコントロールポイントである「デーリー・ウォーターズ」(ダーウィンからは583km、キャサリンからは266km)へ向かって出発していった。そして、それを追うように3号車 Nuon Solar Team「Nuna9」も出発していった。

オレンジのポロシャツの人がレーススタッフ。東海大学チームに出発タイミングを伝えている
ドライバー交代をして出発
3号車 Nuon Solar Team「Nuna9」が東海大学チームを追うように出発。その後、逆転に成功した

 ここまでは実際に各ソーラーカーを追いかけたが、これ以降は「Bridgestone World Solar Challenge大会サイト(英文)」で各車の位置を確認。初日は10号車と3号車がトップ争いを繰り広げ、日没を迎えた時点で3号車 Nuon Solar Team「Nuna9」がトップに立っている。

 10月9日以降、ブリヂストンワールドソーラーチャレンジの結果が気になる方は、前述のBridgestone World Solar Challenge大会サイトを確認していただきたい。各ソーラーカーのリアルタイムの位置が掲載されているほか、コントロールポイントの通過時刻も記載されている。

 ソーラーカーは、自分で電気を発電して、そのまま送電ロスなどなくダイレクトにモーターで走行するため“究極のEV”とも言われている。その究極のEVの戦いは10月15日まで続く。