首都高、山手トンネル(3号渋谷線~4号新宿線)開通後1カ月の交通状況 山手通りの混雑が緩和し、生活道路への通過交通の流入が減少 |
首都高速道路は5月26日、中央環状線(C2)山手トンネル(3号渋谷線~4号新宿線)開通後1カ月の交通状況を発表した。この新規開通区間は、3号渋谷線の大橋JCT(ジャンクション)と4号新宿線の西新宿JCTを結ぶ4.3kmの区間で、3月28日に開通したもの。
この開通により、山手トンネルとほぼ同じルートを通る山手通りの1日の交通量は、国道20号との交差点である初台交差点付近では約6%(2000台)、国道246号との交差点である大坂橋交差点付近では約14%(6000台)減少した。所要時間については、大坂橋交差点から初台交差点までが、最大で約47%(19分から10分へ9分短縮)短くなり、旅行速度も開通前の10.4km/hから20.2km/hと2倍に向上した。
同時に大坂橋交差点から初台交差点までの渋滞が解消し、渋滞の結果起きていた周辺生活道路への流入が減り、渋谷区の航研通りや栄通りの通過交通量は14~17%減少している。
山手通りの1日の交通量 | 山手通りの時間帯別所要時間(大坂橋交差点~初台交差点) |
民間のプローブデータを元にした旅行速度。左は開通前、右は開通後。旅行速度0~10km/hの赤い渋滞区間がなくなっている |
首都高を利用して新宿駅から羽田空港へ向かうリムジンバスの所要時間も最大で約31%(17分)短縮しており、定時性も向上したとする。リムジンバスの運行業者である東京空港交通も「開通前よりもリムジンバスが予定どおりに運行できていることを実感する」「今後は、中央環状線の残る区間や外環の早期整備を期待している」とコメントを寄せている。
(編集部:谷川 潔)
2010年 5月 26日