国交省、平日上限2000円の高速料金割引を発表
軽・エコカー免税車は上限1000円、土日祝日は上限1000円

2011年2月16日発表



 国土交通省は2月16日、「高速道路の当面の新たな料金割引」について発表した。この新料金割引制度は、2010年12月24日に策定された基本方針に基づいており、現在実施されている高速道路の各種割引の一部が2011年3月で終了することに伴うもの。

 NEXCO東日本(東日本高速道路)、NEXCO中日本(中日本高速道路)、NEXCO西日本(西日本高速道路)のNEXCO 3社、JB本四高速(本州四国連絡高速道路)、首都高速道路・阪神高速道路、東京湾アクアラインの4つの割引制度からなる。

平日上限2000円、土日祝日上限1000円となるNEXCO 3社
 NEXCO 3社の普通車以下の高速道路料金に関しては、ETC限定で行われている土日祝日上限1000円を継続。環境への配慮や休暇の分散化のため、ETC車載器の有無にかかわらず平日上限2000円(軽自動車1000円)の新料金制度となる。

 この割引期間だが、2011年4月から開始し、3年程度を予定している。ただし、エコカー免税(減税100%)車に限っては、ETCの事前登録制により、平日上限1000円となるものの、事前登録の関係で夏からの開始となる。

 2011年3月まで2011年4月から3年程度
上限料金 土日祝日1000円(ETC車限定)1000円(ETC車限定)
上限料金 平日(普通車)2000円(現金、ETC車とも)
上限料金 平日(軽自動車)1000円(現金、ETC車とも)
上限料金 平日(エコカー免税車)1000円(事前登録ETC車限定、夏頃開始)

 従来からある時間帯割引(通勤・深夜割引、平日昼間割引など)については継続し、マイレージ割引については2012年度以降見直しとなる。

 中型車以上については、これらの上限制は導入されず、現在の大口多頻度、通勤・深夜割引などが継続となる。

 また、恵那山トンネル、飛騨トンネル、関越トンネル、関門橋、阪和自動車道(海南IC~有田IC)、広島岩国道路(ETC)については、建設費の関係で高い高速道路料金が設定されているが、これを通常の区間並に引き下げる割引を導入するとしている。

JB本四高速
 本州と四国をつなぐJB本四高速の高速道路については、普通車以下は従来の土日祝日1000円(ETC車限定、別料金)、乗り継ぎ2000円を継続し、平日については2000円(現金・ETC車とも、別料金)、乗り継ぎ2500円(ETC車のみ)となる。

 こちらについても、軽自動車は平日1000円(現金・ETC車とも、別料金)となり、エコカー免税車はETC車のみ平日1000円(別料金)となる。

 この割引は4月から始まるものの、2011年度のみの措置となっており、2012年度以降については地方出資団体との調整となる。

 時間帯割引はNEXCO 3社と同様、中型車以上についても現在の割引を継続となる。

首都高、阪神高速
 都市高速である首都高と阪神高速については、料金圏のない対距離制(500~900円)を2012年から導入するものの、出口料金所がないため、現金車については検討となる。また、対距離制導入に際し、各都市高速独自の割引制度を2013年度までに実施する。

首都高
・NEXCOとの乗継割引
・中央環状線迂回利用割引
・埼玉線内々利用割引
・放射道路の端末区間割引
・羽田空港アクセス割引
・EV割引
・物流事業者向け割引の拡充

阪神高速
・NEXCO・本四高速との乗継割引
・西線内々利用割引
・端末区間割引(池田線、西大阪線、東大阪線)
・物流事業者向け割引の拡充
・新神戸トンネルの移管
※京都高速の短距離割引については、現行計画通り継続

東京湾アクアライン
 東京湾アクアラインについては、全日普通車800円(大型車1320円)の社会実験を当面3年間実施するとなっており、これまでどおりの料金となる。

 軽自動車普通車中型車大型車特大車
全日(ETC車)640円800円960円1320円2200円

(編集部:谷川 潔)
2011年 2月 16日