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インテル キャピタル、“コネクテッド・カー基金”を通じてZMPに投資

ZMPの自動運転や先進運転支援技術(ADAS)開発がさらに加速

2014年5月7日発表

 インテル キャピタルは5月7日、自動車の技術革新に特化した“インテル コネクテッド・カー基金”を通じて、自動車の制御機器やソリューション開発などを手がけるZMPに投資を行ったと発表した。

 ZMPは2001年からカー・ロボティクス・プラットフォームや各種センサーシステム、画像認識、技術コンサルティング、実車実験支援、コネクテッド・カー向けインフォマティクスといった自動運転技術の開発と提供を行っており、安全運転、エコ運転、インフォテインメントなどの分野で、各顧客に合わせたサービスやアプリケーションを提供している。

 今回の投資について内容の詳細は公開されていないが、2012年2月にスタートしたインテル コネクテッド・カー基金は1億ドルの予算を準備する基金となっており、ZMPが推進している自動運転や先進運転支援技術(ADAS)に関する開発がさらにスピードを上げて加速していくことになる。

関係者によるコメント

インテル キャピタル アジアパシフィック マネージング・ディレクター スディア・カッパム氏

「ZMPは、ロボティクス・自動運転関連技術の開発で10年以上の実績があります。自動運転技術は、世界的に有力な革新技術分野の1つとして浮上しており、インテルはZMPの発展と強力な顧客の支持に大きな期待を寄せるとともに、ZMPが開発のレベルを次の段階へ進められるよう支援できることを楽しみにしています」

インテル コーポレーション IoT 事業本部 副社長 兼 オートモーティブ・ソリューション事業部長 エリオット・ガーバス氏

「インテルとZMPは、すべてのドライバーが利用できる安全で便利な自動走行車を実現するというゴールを共有しています。先進の運転体験を提供するためには、センサー・ネットワークの管理やリアルタイムでのデータ分析、実行可能なデータへの変換など、膨大なコンピューティング能力が必要とされます。ZMPはインテルの技術を活用することにより、自動車の革新に向けた限界を打破し、安全な運転体験を実現させる技術を提供できるようになります」

ZMP 代表取締役社長 谷口恒氏

「当社は自動車の究極のゴールを完全自動運転と見据え、安全で、楽しく、便利なクルマ社会の実現に貢献すべく、研究開発を行っています。中心となる、先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driver Assistance System)においては、高い演算能力と優れた並列化技術が大変重要な要素であり、今回、コンピューティングの分野で世界をリードするインテルの協力が得られることをうれしく思います。今回の投資により、更なる研究開発の加速と世界展開の第1歩となることを確信しています」

(編集部:佐久間 秀)