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ANA、CAは10年振りとなる新制服で2月1日から乗務開始
地上スタッフも一斉に衣替え
(2015/2/2 13:08)
- 2015年2月1日実施
ANA(全日本空輸)は、かねてからアナウンスしていたとおり、2月1日から客室乗務員(CA)、ラウンジスタッフ、地上旅客スタッフの制服をリニューアルした。東京国際空港(羽田空港)では同日、新制服デビューを記念したセレモニーが開催された。
客室乗務員にとっては10年振りの新制服となる今回のリニューアル。デザイナーは米ニューヨーク在住のプラバル・グルン氏。同氏が手がけた服はオバマ大統領夫人のミシェル・オバマ氏や、英国王室のウィリアム王子夫人のキャサリン妃も愛用するという。ANAの制服を外国人がデザインするのは初めてのこと。
今回の新デザインは、ライトグレーのジャケットと、チャコールグレーのスカート(男性スタッフはボトムズ)の色合いで、ANAのコーポレートカラーであるブルーのラインをあしらった統一コンセプトに沿ってデザインされている。
客室乗務員の新制服は「優雅かつブランドを体現し、世界のリーディングエアライングループとしての機内サービス品質の高さを感じていただくこと」をコンセプトにしたもの。ブラウスは無地ブルーに加え、ツイード柄のブルーとピンクの3種類が用意される。ブルーラインはジャケットの袖やスカート背面に施されている。
ラウンジスタッフの新制服は「お客様がラウンジで少しでもリラックス感を感じていただくこと」をコンセプトにした、フォーマルすぎないデザインが特徴。ジャケットやベストにブルーラインが施されている。
地上旅客スタッフの新制服は「お客様が最初に接するスタッフとして、空の旅をイメージしていただけること」がコンセプト。襟首周りにブルーラインをあしらったほか、ブラウスはツイード柄のブルーとピンクで七分袖も用意され、「エレガント」「フェミニン」を表している。
このほかの職種では、コンシェルジュは従来に近い紺系色のジャケットとスカートを着用するが、そのデザインは変更されており、ブラウスは新デザインのコンセプトに沿ったもので、ピンクのツイード柄のものとなっている。
これらの新制服は2014年4月24日に発表(http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20140425_646236.html)されて以降、同社のイベントやチャーター便の運航時などにたびたび披露されてきたが、2月1日からは客室乗務員約8000名、地上旅客スタッフ約5000名、ラウンジスタッフ約250名の制服が全面的に刷新されている。
ちなみに、この“2月1日から”をより具体的に言うと、世界の各都市において現地時間の2月1日0時以降に出発する便に乗務する客室乗務員、および0時以降に勤務を開始する地上スタッフが着用することになっている。つまり、時差や出発便のスケジュールの関係で、羽田空港発の便が世界で最初に新制服の客室乗務員が乗務する定期便となったわけだ。また、羽田空港の地上旅客スタッフおよびラウンジスタッフについては、0時のタイミングで新制服を着たスタッフと交代して乗務を開始した。
その初便は、2月1日0時5分発のNH1006便(米国 ロサンゼルス行き)。日付が変わる前の11時ごろには新制服の客室乗務員がゲートに登場。男性1名を含む10名の客室乗務員によるフォトセッションが行われた。
また、0時25分発のNH849便(タイ バンコク行き)の出発ゲートでは、搭乗開始に先立つ23時45分から「ANA New Uniform Debut」と題された新制服リニューアルセレモニーを実施。1月まで用いられた前制服と3種類のブラウスを組み合わせた3名を中央に、歴代9種類の制服を着用した11名のモデルが勢揃いした。
この場で挨拶に立った全日本空輸 上席執行役員兼東京空港支店長の加藤勝也氏は、「国内外のさまざまな都市に就航しているが、24時間空港ということもあり、羽田空港が新制服の幕開けとなったことを光栄に思う」とコメント。
新制服に込めた思いとして「挑戦」「安心」「おもてなし」の3つのキーワードを紹介し、「グローバルをキーワードとするこれからの時代において、常に未来志向でチャレンジ精神を忘れず、一方で謙虚に丁寧に、安全で安心なフライトを提供。そして、真心のこもったおもてなしを、なんとしてもお客様に提供したい」との気持ちがこの新制服に込められていると言う。
また、米メジャーリーグのイチロー選手がマーリンズに入団した会見を取り上げ、「印象的だったのは“選手としてファンのみなさんに応援よろしくお願いしますとは絶対に言いません。でも、応援していただける選手であり続けるために、やらなければならないことをやり続ける約束をします”というコメント。私どももそうありたい。ANAはお客様とともに成長を遂げてきたグループであり、今回の制服刷新を機に、改めて新たな気持ちでチャレンジし、安心なフライトを提供し、真心のこもったおもてなしをさせていただくことを約束する」との決意を示した。
その後、23時59分より新制服デビューへのカウントダウンが始まり、0時ちょうどに前方の幕が落ちて、新制服を着た地上旅客スタッフが登場。直後から同便への誘導を行うといった新制服での業務がスタートした。
一方、2月1日の朝を迎えた国内線ターミナルでも新制服での業務がスタート。ANAが利用する第2ターミナル2階の出発ロビーでは、新制服を記念したイベントを9時~18時のスケジュールで開催した。
新制服を着用した客室乗務員、地上旅客スタッフ、ラウンジスタッフらと一緒に記念撮影できるイベントとなっており、子ども向けには早速用意された新制服の子供用衣装などを用意。子ども連れの人を中心に立ち寄る姿が見られた。また、新制服のコンセプトにちなんで、「挑戦」や「いま頑張っていること、夢」を記入するコーナーも用意されたほか、新制服デビュー記念の絵はがきが配布していた。