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ANA、“ジャンボ”こと「ボーイング747」の運航を3月31日で終了
羽田空港から最後の定期運航に出発
(2014/3/31 12:29)
ANA(全日本空輸)は3月31日、ボーイング747型機の運航を終了する。旅客を乗せた運航としては羽田空港(東京国際空港)を出発する最後の便となるNH127便(沖縄 那覇空港行き)が、8時40分に離陸。多くのスタッフに見送られ、ラストフライトへ飛び立った。
ANAでは、3月31日の退役に向け、2013年9月より退役記念プロモーション「THANKS JUMBO!キャンペーン」を展開。過去に就航した空港への「里帰りフライト」や、初日の出フライト、大阪・伊丹空港でのイベント、仙台空港および福島空港への卒業フライト、熊本空港へのチャーターフライトなど、数々の特別フライトを実施してきた。
現在運航されているボーイング747型機は、747-400Dの1機(登録記号:JA8961)のみで、ラストフライトとして運航された3月30日の羽田-福岡間、羽田-新千歳間、3月31日の羽田-沖縄間を持って同機も退役。1970年にJAL(日本航空)が導入して以来40年以上、ANAにとっては1979年の導入以来、約35年間に渡って運航されてきた“ジャンボ”が日本の旅客機から消えることになる。ANAとしては通算で47機を就航させた。国内に残るボーイング747型機は日本貨物航空の貨物専用機と、自衛隊の政府専用機のみとなる。
NH127便は60番ゲートを使用。搭乗開始前には、ANA代表取締役社長の篠辺修氏が挨拶。ラストフライトの乗客へ「乗り心地などご堪能いただければ」とメッセージを送った。また、同氏個人としては退役を「残念に思う気持ちもある」とし、技術部門に在籍していたころに-400型の選定に関わるなど、思い出のある機体だという。
また、里帰りフライトを実施した各空港のスタッフがリレーしてメッセージを寄せた横断幕も披露。8時20分前後に開始された搭乗時には、多くの乗客が写真を撮影。また、飛行機へ向かうゲートの途中でも機体の撮影に立ち止まる姿が見られた。
同機は定刻の8時40分よりやや遅れ、8時50分にプッシュバックを開始。9時2分に、C滑走路(34R)から497名(幼児3名を含む)の乗客を乗せて沖縄へ飛び立った。羽田空港を飛び立った同機は、このあと、11時15分に那覇空港に到着。12時35分に同空港を飛び立ち、15時に羽田空港へ到着して旅客運航を終える予定となっている。