ニュース

ホンダ、ニュル北コースを7分50秒で周回する欧州向け新型「シビック TYPE R」発表

310馬力/400Nmを発生する2.0リッター直噴「VTEC TURBO」で最高速は270km/h

2015年3月3日(現地時間)発表

 本田技研工業の英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッドは3月3日(現地時間)、ジュネーブモーターショー(プレスデー:3月3日~4日、一般公開日:3月5日~15日)で欧州市場向けの新型「シビック TYPE R」を世界初公開した。このモデルはドイツにあるニュルブルクリンク北コースで行われた走行テストで、FFハッチバックモデルでトップとなる7分50秒のラップタイムを記録している。

欧州向け新型「シビック TYPE R」

 2015年夏に欧州各国で発売する予定となっている新型シビック TYPE Rは、レーシングカーのような高い走行性能を持つ「歴代最高のシビック TYPE R」を目指して開発を実施。パワートレーンには、新世代パワートレーン技術群「EARTH DREAMS TECHNOLOGY(アース・ドリームス・テクノロジー)」の1つとして新開発された「VTEC TURBO」シリーズの「2.0リッター 4気筒直噴ガソリンターボエンジン」を搭載。シビックを含む歴代TYPE Rモデルで最高となる最高出力310馬力、最大トルク400Nmを発生し、6速MTとの組み合わせで前輪を駆動。0-100km/h加速5.7秒、最高速270km/hというクラストップレベルの走行性能を実現している。

 エクステリアでは複雑な形状のフロントバンパーやリアウイングスポイラーなどを装着し、ダウンフォースを高めつつ空気抵抗を減らすエアロダイナミクス性能を追求。スポーツカーらしいルックスと空力性能を兼ね備えている。

 足まわりでは19インチ軽量アルミホイールを採用し、235/35 R19タイヤと組み合わせて装着。前後サスペンションに「アダプティブダンパーシステム」を採用して爽快なハンドリングを実現し、高出力のFF車の特徴であるトルクステアを軽減させる「デュアルアクシスストラットサスペンション」をフロントに採用。ブレーキではフロントにブレンボ製4ピストンキャリパーと350mm径ドリルドディスクローターを専用装備して、強力な動力性能に見合った制動力を用意する。

足まわりでは19インチ軽量アルミホイールや350mm径ドリルドディスクローターなどを採用
リアウイングスポイラーは空気抵抗を低減させつつダウンフォースを高め、さらにリアバンパー下部のディフューザーで高いダウンフォースを手に入れる。エキゾーストエンドは左右に各2本を配置

 このほかの装備では、本格的なスポーツ走行性能と爽快さを向上させる「+R」モードを採用。インパネに設定された「+R」ボタンを押すことにより、エンジンのアクセルレスポンスや力強さ、サスペンションのダンパー特性、パワーステアリングのアシスト力などが変化する。

要所にレッドを使った新型シビック TYPE Rのインテリア。大型3連メーターの奥にもデジタルメーターを配置する
シートはTYPE Rのロゴマークが入るバケットタイプ
デジタルメーターの一部を切り替え、Gモニターやラップタイムを表示
このほかにジュネーブモーターショーのホンダブースでは、Hマークをノーズ先端とリアに設置する新型「NSX」を展示
新型「NSX」のインテリア。基本的なところは1月のデトロイトモーターショーで世界初公開されたアキュラ版のNSXと同じだが、外観同様ステアリング中央にHのエンブレムを装着する

(編集部:佐久間 秀)