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経産省、トヨタ自動車を「水素・燃料電池自動車に関する世界技術規則」対応業者に登録

協定に加盟する31の国と地域で市場投入が可能に

2015年3月23日発表

トヨタ自動車のFCV(燃料電池車)「MIRAI(ミライ)」

 経済産業省は3月23日、トヨタ自動車を高圧ガス保安法に基づき「水素及び燃料電池に関する世界技術規則(gtr)」に対応する容器等製造業者として登録したことを発表した。

 トヨタは2014年8月29日に高圧水素タンクの「登録容器製造業者」として経済産業大臣の認可を取得(http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20140829_664376.html)しているが、新たに2013年6月27日に採択されたgtrの取得により、「車両並びに車両への取付け又は車両における使用が可能な装置及び部品に係る世界技術規則の作成に関する協定」に加盟する31の国と地域で、自ら高圧ガス保安法に基づく容器検査や刻印等を行い市場に出せるようになった。

 これにより、国際圧縮水素自動車燃料装置用容器について、高圧ガス保安協会等の容器検査を受ける必要がなくなり、2014年12月に国内販売を開始した「MIRAI(ミライ)」のようなFCV(燃料電池車)を効率的に生産し、市場投入できるようになる。水素スタンドでの充填時における最高充填圧力は87.5MPa(約860気圧、温度約85℃)で、容器の使用期限は15年となっている。

ミライに搭載される高圧水素タンク
高圧水素タンクはミライのリアシート下とトランク下の2個所に設置
「車両並びに車両への取付け又は車両における使用が可能な装置及び部品に係る世界技術規則の作成に関する協定」に加盟する国と地域

オーストラリア、アゼルバイジャン、カナダ、中国、EU、フィンランド、フランス、ドイツ、ハンガリー、インド、イタリア、日本、カザフスタン、韓国、リトアニア、ルクセンブルグ、マレーシア、モルドバ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ルーマニア、ロシア、スロバキア南アフリカ、スペイン、スウェーデン、タジキスタン、チュニジア、イギリス、アメリカ

(編集部:佐久間 秀)