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写真で見る メルセデス・ベンツ「S 300 h ロング」

 ハイブリッドのラインアップを広げるメルセデス・ベンツの「Sクラス」。2015年8月に新たに登場した「S 300 h」は、ディーゼルエンジンと電気モーターを組み合わせたディーゼルハイブリッドとなる。そして、Sクラスのラインアップの中から比較的小さい排気量のガソリンエンジン車は姿を消し、「S 300 h」がボトムレンジを担う。

「S 300 h」のハイブリッドシステムは、パワーユニットに直列4気筒2.2リッターターボチャージャー付ディーゼルエンジンと電気モーターを組み合わせ、ディーゼルエンジンの最高出力は150kW(204PS)。最大トルクは500Nm(51.0kgm)で1600~1800rpmで発生する。電気モーターは最高出力20kW(27PS)、最大トルク250Nm(25.5kgm)。

 ハイブリッドのパワーユニットから電子制御7速ATを介して後輪を駆動する。駆動用バッテリーはリチウムイオン電池を搭載し、燃料タンクは70L(軽油)となる。

 メルセデス・ベンツ日本によるS 300 hのCMでは、九州最南端から東京まで、1540kmを無給油で走破した時の燃費値「25.6km/L」を掲げて、燃費性能を強調した。カタログ燃費はJC08モードで20.7km/Lなので、高速道路の巡航ならカタログ燃費以上の数値が出ている。

 一方でハイブリッドシステムのバッテリーに電気が十分に蓄えられれば、電気モーターだけを使っての走行も可能。電気モーターによる静かな走り出しと、ディーゼルエンジンがかかった場合のギャップはガソリンエンジンのハイブリッドよりも大きく、エンジンがかかったことがすぐ分かる。

「S 300 h」のベース価格は998万円だが、撮影車はベースモデルよりホイールベースと全長が130mmアップした「S 300 h ロング」で、価格は1340万円。さらにリアシートに豪華な装備を数多く搭載した「ショーファーパッケージ」や前後席のマッサージ機能、パノラミックスライディングルーフ、AMGラインなど多数のオプションを搭載している。

「S 300 h ロング」のAMGライン、パノラミックスライディングルーフ装着車のボディーサイズは5280×1915×1495mm(全長×全幅×全高)で、車重は2290kgとフルサイズセダンらしいサイズとなっている。

撮影車はロングボディーの「S 300 h ロング」にAMGラインを装着している
グリルは最近のメルセデスのラインアップでは珍しくなったスリーポインテッドスターのないタイプ。マスコットはボンネットの上に付く
タイヤとホイールはAMGラインのため19インチが装着される。フロントタイヤは245/45 R19、リアタイヤは275/40 R19
ハイブリッドの印は「h」。「S 300 h」の登場時に他のSクラスのハイブリッドモデルとともにグレード名が変わった
エンジンは直列4気筒2.2リッターターボチャージャー付ディーゼルエンジン。カバーに特に記載がないので、ボンネットを開けただけでは違いが分からない
ヘッドライトはすべてLEDによるもの。配光を連続的に変更するインテリジェントライトシステムも装備している
スモールランプを点灯
ロービームで点灯
ハイビームで点灯
ターンシグナルを点灯
テールランプもLEDによる。ヘッドライト点灯時
ブレーキランプ点灯
ターンシグナル点灯
バックランプ点灯
リアのバンパー下にもランプを装備する
運転席
フロントドア
AMGライン装着車はAMGアルミペダルが装着される
パノラミックスライディングルーフは前側が開く。シェードは前後とも電動開閉し、リア部分はリアシートから操作可能
最近のメルセデス・ベンツの共通したイメージを持つダッシュボード
ステアリングホイールはAMGスポーツステアリング
ナビゲーションなどの操作はタッチパッド付きのCOMANDシステムで行なう
エアコンの吹き出しの上には大型の12.3インチ液晶ディスプレイがあり、ナビゲーションや各種情報が表示される。エアコンの操作は吹き出しの下のボタン類で行なう
グローブボックス
グローブボックス内には、香りをもたらすパヒュームアトマイザーを装備。S 300 h ロングに標準装備
メーターパネルは左右のアナログメーターともどもすべて液晶による表示。これは走行エネルギーの状態を示している
燃料の残量から計算された走行可能距離
ECO成績も表示される
スタート時からの燃費なども表示
リセット後からの燃費など。トリップメーター的な利用だ
スピードを中央に大きく表示できる
トリップメーター
ラジオなどの情報を表示するように切替もできる
インパネ中央の液晶ディスプレイにエネルギーフローを表示させたところ。エンジンがかかって充電中だ
惰性走行や回生ブレーキなどでエンジンがかかっていなくて充電しているところ
アクセルを大きく踏み込むなどしてエンジン、電気モーターともに出力を出している状態
電気モーターのみで走行中。充電中と表示が似ているが、緑の矢印の向きが違う
エンジンのみで走行中
リアシート。これはリアに3名乗車状態
センターアームレストを倒したところ
助手席後ろの席のレッグレストを上げたところ
リアシートもリクライニング可能
フットレスト、レッグレストを上げた状態
リアドア。シートの調整のほか、パワーウインドーはリア左右の操作が可能。さらにガラスルーフのシェードとリアウインドーのシェードの開閉もできる
リアのエアコン操作パネル。下にはCDなどの光学ドライブの挿入口がある。ちなみに音声や映像入力、USBポートはリアのアームレスト内にある
リアエンターテインメントシステムを装備
映像や音楽を楽しむだけでなく、地図表示を出して現在地や標高など航空機内のナビゲーション風に楽しむことも可能。この画面からマッサージ機能も操作する
リアシートからの操作はこのリモコンで行なう。操作を切り替えることで、リアからフロントのディスプレイを操作することもできる
左右方向のサイズがあまり大きく見えないが、ボディサイズが大きいため実際には容量があり、VDA方式で510L
フロアボード下にはさらに収納スペースがある。スペアタイヤは搭載しない

(正田拓也/Photo:堤晋一)