日下部保雄の悠悠閑閑
発売間近?な注目車種が多かった東京オートサロン2025
2025年1月20日 00:00
年明け最初のイベントは東京オートサロン。ジャパンモビリティショー(JMS)とは違った意味でのクルマ好きの祭典だ。スポーツモデルは発表の場をJMSから東京オートサロンに移すことが多くなった。
今年で言えばホンダ「プレリュード」はJMSに続いて実車に近いモデルを展示しており、発売間近を感じさせた。北米では販売されていないGRヤリスに替わりGRカローラ ラリーコンセプトもちょっと驚いた。北米でもラリーはスバルが元気で本格的な体制で活躍している。GRカローラ Rally2が参入するとさらに面白い。突然展示されたGRヤリスのミッドシップはなにを意味するのだろう? S耐参加車両? 走る姿を見てみたいゾ。
ラリーつながりではダイハツが展示していたミラ イースのターボ/マニュアルは注目。2024年末にスパ西浦で試乗したラリー車のロードカーだ。
実戦のラリーでトライしたパーツを組み込み、ターボエンジンに5速MT、6ポッドピストン、スペックだけ見るとすごいが軽自動車というところがミソ。コペンのパワートレーンを移植すれば簡単そうだがNAエンジンしか想定していなかった狭いエンジンルームにターボエンジンを入れるのだから熱を逃がすのが大変だ。しかもラリーは低速で負荷がかかるので熱がこもりやすい。流用してきたエアウトレットがフロントフェンダーに自然に組み込まれて違和感がなくインパネの成型もスッキリしてすぐにでも販売されそうだが、皆さんの要望があればとのこと。みんなで要望しましょう。
パワーが限られるが軽量なのが軽自動車。しかもランニングコストが安い。極力お金がかからないよう軽自動車の本質を崩さないダイハツGRらしいチャレンジでモータースポーツの裾野が広がりそう。
TOM’Sのブースでは初代86のホワイトボディがあった。レーシングチームのイメージからいぶかしく感じたが、レストアを本格的に開始するデモンストレーションだった。
レースのスペシャリストがボディのレストアも行なう……。個人的にはTOM’Sが身近な存在に感じられる。
TOM’Sは歴代のトヨタのスポーツエンジンを知り尽くし、86から始まった4A-Gも2.0リッタークラスの3S-GEも名機にふさわしい実績を残している。
TOM’Sらしいのはホワイトボディから作り上げるだけでなく、顧客のオーダーに応じたメニューを設定していること。特にエンジンは段階的に分かりやすくしたことでレストアの内容もイメージしやすい。日本だけでなく海外からの注目度が高まるのではないかと思う。
本社を創業からの世田谷・等々力からお台場に移転し、シティサーキット東京ベイにも近くなり活動の範囲も広がりそうです。