まるも亜希子の「寄り道日和」
寒~い冬のお楽しみ、会津・勝浦・静岡で見つけたご当地グルメ
2022年1月20日 00:00
寒~い冬の楽しみといえば、おいしくて心までホッカホカに温まることができるグルメ! わが家では冬になるとダンゼン、お肉の特売日に合わせて「おうちシャブシャブ」の回数が増えがちなんですが、皆さんのお宅ではいかがですか? まぁ、材料をそろえてお鍋におだしを煮立たせるだけと、私が準備を手抜きできるってのも理由の1つではあるのですが(笑)。やっぱり、家族でふーふー言いながら、あったかいものを食べるのっていいですよね。
そこで今回は、ここ数か月ほどの間で初体験したり、あらためてそのおいしさを知って感動した、「ご当地あったかグルメ」をご紹介しようと思います。
まずは会津磐梯へ出掛けた際に、宿泊した裏磐梯グランデコ東急ホテルの朝食ビュッフェに並んでいた、知る人ぞ知るご当地グルメだという「会津カレー焼きそば」。最初はてっきりカレーライスかと思って、せっかくだから朝カレーしちゃおうなんて張り切ってビュッフェを取り分けに行ってみると、え~っ、用意してあったのはライスではなく、しっかりソース味がついている焼きそば。なんでも昭和50年に創業した「トミーフード」という会津若松市にあった食堂が元祖で、安さとボリュームが若い世代にウケて人気となり、2010年には「会津カレー焼きそばの会」も設立されたほどなんだそうです。
おっかなびっくり、焼きそばを盛りつけた上からゆるくとろみのあるカレーをかけ、見本の通りに紅しょうがを添えて……。見慣れたメニューが合体しただけなのに、ものすごいインパクトなのが不思議です。お箸で食べるのか、スプーンで食べるのか、初心者としては大いに悩みつつ(笑)、お箸でひと口いただいてみると、なるほどなるほど、小さいころにカレーにソースをかけて食べていた時期があり、なんだかそのカレーの味を思い出してほっこりしてしまいました。食べ終わるころになって、そうか、これはフォークが正解かもなどと後悔したのですが、焼きそばと、カレーと、そのミックスという3つの味が代わり番こにやってくるのが面白いメニューでした。
そしてご当地あったかグルメの2つ目は、私の出身地・千葉県の3大ご当地らーめんの1つ、勝浦タンタンメンです。実は私、地元であるにもかかわらず、昔あるお店で食べた勝浦タンタンメンがとっても微妙な味だったために苦手となり、それから10年以上遠ざかっていました。それが先日、らーめん好きの夫が「どうしても食べたい!」と言うので、勝浦タンタンメン発祥のお店だという「江ざわ」に行ってみたのです。お昼の時間帯をはずしていったのですが、それでも40分待ち。普段は並んでまで食べるのは嫌いな私も、渋々待ってみたわけです。
そしてようやく出てきた勝浦タンタンメンは、赤黒いけれど透明感のあるスープに、白髪ネギがこんもりと盛られていました。見た目はやっぱり、以前いただいたものとそれほど変わりはないなぁと思いつつ、スープをひと口すすって「ん?」。麺と絡めて食べてみて「んん!」。深みのあるお味でこれはイケる! となり、夢中で頬張ってしまったのでした。いや~、行列ができるのも納得。これからは胸を張って、勝浦タンタンメンはおいしいよ、とアピールしたいと思います。ちなみに千葉県3大ご当地ラーメン、あと2つは竹岡式ラーメンと、船橋名物だというソースラーメンなるもの。私は船橋出身なんですが、まだ食べたことがない、謎のラーメンです(笑)。
では最後に、ずっとずっと食べたいと思いつつチャンスがなかったご当地あったかグルメ、「静岡おでん(しぞーかおでん)」。ついにいただくことができました。東京のおでんは澄んだスープが特徴ですが、静岡のソウルフードと言われる「しぞーかおでん」は真っ黒なスープにまずビックリ! しかも具がすべて串に刺してあり、トッピングもカラシだけでなく青のりやダシ粉をかけるというのが特徴だそう。その始まりは大正時代にまでさかのぼり、当時は廃棄処分されていた豚モツや牛すじを再利用したのが始まりなんだとか。また、由比や焼津といった練り物の産地があることから、黒はんぺんが入っているのがスタンダード。私がお邪魔したのは「海ぼうず」という静岡おでんが自慢のお店で、たくさんの串に刺さった具が大きな鍋で真っ黒いスープに浸っている光景は、それだけで心までホッカホカになりましたよ。茶色くシミた大根、タマゴもすっごくおいしくて、何個でもいけそうでした。
いや~、書いていたらまた食べたくなってしまった! どのお店もコロナ対策はしっかりしてあり、助かりましたが、まだまだ油断ならない情勢が続きますので、おうちでこの味を再現して温かくなるのもいいかなと思っています。目と舌でも、冬を楽しみましょう!