まるも亜希子の「寄り道日和」
メルセデス・ベンツのEV「EQS」で箱根をドライブしてみると
2022年11月24日 00:00
11月も後半に入ってくると、撮影や試乗会などの仕事で山の方へ行くのがいつにも増して楽しみになります。その理由はやっぱり、運転しているだけで美しい紅葉が拝めるから! 先週は栃木県のモビリティリゾートもてぎに、ホンダ「シビック TYPE R」のS耐仕様車のシェイクダウンを取材に行ったり、メルセデス・ベンツの最高級EV、EQSの試乗会で箱根へ行ったりして、赤や黄色に色づく木々のトンネルや、落ち葉の絨毯など、短いこの時期だけの幸せを噛み締めてきました。
とくに、107.8kWhという大容量バッテリー搭載で、EV最長の700kmという航続距離を達成し、量産自動車として世界最良のcd値0.20を実現(欧州値)したEQSで箱根をドライブするというのは、格別の体験。走り慣れた道なのに、「舗装工事をやり直したのかな?」と感じてしまう、すべるような乗り心地と、バッテリーだけでも重量が690kgにもなるという巨体なのに、踏めば飛んでいくように加速する未来のノリモノ感がすごすぎました……。
それでも、ガソリンモデルのSクラスより全長が65mm小さくなり、最小回転半径は5.0〜5.5mと控えめ。リアアクスルステアリングも10度という角度を実現しているので、箱根を走っているとしょっちゅう出くわす道幅のタイトなヘアピンカーブでも、スイスイ走れるのにもビックリでした。
さらに、インテリアではなんと横幅140cmオーバーという、全面ディスプレイのインパネに目がテン。助手席の目の前までディスプレイになっていて、ここでは助手席の人だけが動画コンテンツを見られるようになっているんです。運転席の人の視線を検知すると、画面が消えてしまうというからなかなか厳しいチェック体制ですよね。
あとは、EQSから初採用されたのが、「エナジャイジングエアコントロールプラス」という新装備。これはフロントフードの中に活性炭を600gも使ったHEPAフィルターが貼ってあって、大気中のウイルスやPM2.5などの汚れをシャットアウトして室内に入れないようにしてくれるというもの。ディスプレイで、今の空気の状態を確認することもでき、なんと1台でサッカー場150面相当のウイルス吸着力があるとのこと。万が一、ウイルステロに遭遇してしまっても、EQSの中にいれば生き残れそうですよね。
もちろん、この日の箱根は空気もきれいで、汚れた空気はほとんど検知しませんでしたが、これが都心部だったらどうなるのだろうと興味津々です。試乗では、久しぶりにエヴァンゲリオンの普通充電器が設置されている、道の駅「箱根峠」を回ってみました。ここは芦ノ湖を見下ろせる絶景が有名で、ちょっと立ち寄ってみましたが紅葉はこれからが見ごろというところ。エヴァンゲリオンのオリジナルグッズもお土産コーナーにあるので、ファンは必見です。
あとは、ゆっくり過ごせるならおすすめなのが、温泉プールで人気の「箱根ユネッサン」から見る紅葉です。私は夏に行きましたが、それでも絶景だったので、これが紅葉してたらさぞ美しいだろうと妄想していました。箱根の紅葉は12月上旬くらいまでが見ごろで、とくに箱根湯本のあたりは最後まで紅葉が楽しめるとのことなので、これからドライブの計画を立てる方はぜひ候補に入れてみてくださいね。