まるも亜希子の「寄り道日和」
「e:HEVを鍛える」プロジェクトはじまっています
2025年5月1日 00:00
地球環境にやさしいのは当たり前。もっと楽しくて速い、走れるハイブリッドカーをつくろう! という情熱にあふれたHondaのエンジニアやモータージャーナリストたちが集まり、耐久レースを実践の場として「e:HEVを鍛える」プロジェクト。私が代表(という名の雑用係)を務め、石井昌道、橋本洋平、桂伸一という経験豊富なドライバーで結成するレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」ではフィットe:HEVでの経験を引き継ぎ、2024年からシビックe:HEVでの3か年計画がスタートしています。
活動2年目となる2025年は、モビリティリゾートもてぎのレーススケジュールが変わり、例年は7時間耐久レースが夏、2時間耐久レースが秋だったところ、5月下旬に2時間耐久レースの「ミニJoy耐」が先に開催されることに。昨年秋のミニJoy耐で、わがシビックe:HEVはまさかまさかの総合優勝を果たしてしまったので、今回の参戦はディフェンディングチャンピオンとして闘うのだと気づき、なんだか勝手にプレッシャーを感じているところです(笑)。
連覇を果たすために必要なのは、さらに速く、そして燃費よく! いや当たり前、かつそれが最も難しいということは分かっているのですが。本番を前に行なわれた公式練習に参加するにあたり、若手エンジニアを中心に「まだやれることはある」と新たな提案が続々と出てきていまして、すごく嬉しいことですよね。
たとえばタイヤはこれまでSタイヤを履かせていたんですが、ラジアルタイヤも検討してみようとか、3人のドライバーの走行データを比較して、それぞれが上手なところを共有してみようとか。バッテリマネジメントなどに関しても、目標値とそこに至るまでのシミュレーション、テスト内容などが設定されていて、もてぎのパドックにはズラリとPCが並び、リアル実験場。
エンジニアたちだけでなく、エンドレスさん、クスコさん、TRUSTさんも毎回、練習走行にお付き合いくださり、製品の状態や相談にのってくださるのが本当にありがたいところです。タイムにしても燃費にしても、ほんのわずかな削減かもしれないですが、その積み重ねが大事だと認識して、まる1日かけてコツコツ詰めていきました。
正直なところ優勝したとはいえ、反省点が山盛りだったわがチーム。練習走行では出ていた2分20秒台が予選アタックではわずかに及ばず、2分21秒066というタイムだったし、決勝ラップでも目標としていた25秒台がベストラップでは出たものの、平均では27秒台前後だったということで、今年はもう少しアップすることを目指しているんです。それには「ドライバーの減量もお願いね」と厳しく言っていますが……いまだ成果は見えず。さすがに公式練習のランチタイムでラーメンは我慢していましたが(笑)。さてどうなることやら、本番は5月25日(日)です!