東京オートサロン 2016

“安全”“快適”“便利”にこだわるデータシステムがオートサロンに出展

NDロードスター向けのカーエレクトロニクス関連から内外装を一新するアイテムなどを用意

2016年1月15日~17日開催

 青地に白抜きの大きな“R”のロゴでお馴染みの「R SPEC」ブランドを展開するデータシステムが、今年も東京オートサロンに出展。西ホールに構えたブースには、目立つ位置に配置したNDロードスターを筆頭に、同社オリジナルのアイテムが多数展示されていた。

 ご存知の人も多いと思うが、まずはデータシステムの説明をしたい。データシステムは、クルマに関する“安全”“快適”“便利”の向上にこだわるメーカーで、カーエレクトロニクス分野を中心にユニークなオリジナルアイテムを発表し続けている。代表作は、走行中に見ることができない純正テレビを見られるようにする「TVキット」であり、純正エアサスを自在にコントロールできるようにする「エアサスコントローラー」だ。電子系パーツのイメージが強いが、実はエアロパーツや足まわり関連アイテムを設定するなど、“クルマ好き”を全方位でサポートする老舗メーカーである。

 そして、近年ではとくにカメラを活用した提案をするメーカーとしても有名で、今回のオートサロンでも数多くの関連アイテムを展示していた。ミニバンなどのリアアンダーミラーやサイドアンダーミラーをカメラに置き換えることで、安全性を飛躍的に高めるカメラキットは今や同社の定番アイテムに成長。今回の展示では、「ドアミラー根元に付ける『サイドカメラキット』には、車両後方も確認したいという要望に応えるためにツインカメラ仕様の製品もラインアップしています」(データシステム広報・川田氏)と、さらに進化していることも確認できた。

 ここまでカメラを積極活用するデータシステムだから、今年6月ともいわれている“ドアミラーのカメラ化”が認められれば、それに合わせて新たなアイテムがリリースされるのでは……、と筆者は妄想。そして、その妄想を川田氏にぶつけてみると「ドアミラーやルームミラーをカメラにするアイテムというのも当社の課題だと考えています」との回答。カメラによる、カーエレクトロニクスによる“安全”“快適”“便利”の向上を目指す同社だけに期待大。ドアミラーをカメラに置き換えられるキットが製品化されれば注目を集めることは必至だ。

新型ロードスター用パーツが充実! カーエレクトロニクス関連から内外装を一新するアイテムを用意

 同社の現在の動向や、近い将来の展望まで大まかにチェックしたところで、今年のオートサロンの展示を見ていこう。

 注目はなんといってもNDロードスター。展示されているクルマ自体は2015年の東京モーターショーに出ていた車両と同一だが、当然各部をブラッシュアップしてくるとともに、新たなパーツを追加してきた。

 オープンカーはルーフを開ければ車内が丸見えになるだけに、内装のカッコよさが重要になる。そこでデータシステムが開発したのが、本革&アルカンターラ加工を施したラグジュアリーなインテリアキット。ドアパネルやインパネ、センターコンソールなどをウルトラスエード化することで、車内の高級感・上質感アップを狙う。現時点で開発は最終段階だが、乗車中に目に飛び込んでくる個所であり、触れる部分なだけに、装着することによる満足度は高いのではないだろうか。

 そして、ヨーロピアンテイスト溢れるエアロパーツの発売も控える。春に発売開始されるフロントハーフスポイラー、開発中のリアウイングのみという設定ながら、他車との差別化を狙う際のマストアイテムになるのは確実。そのほか、もちろん同社が得意とする「TVキット」やカメラ関連パーツも対応は確認済み。内外装はスタイリッシュに、使い勝手は良好&スマートにと、万全のパーツラインアップとなる予定だ。

ヨーロピアンテイスト溢れるスタイリングを作り上げるハーフ式スポイラーを開発。今春発売が始まる予定
今回参考出展されたウイングにはユニークな仕掛けが盛り込まれていた。純正のハイマウントストップランプを移植できるほか、絶妙な位置にリアカメラを設定しているのだ。さらにアンテナも内蔵したため、ロッドアンテナはレス仕様となっている
青と黒のウルトラスエードを採用したインテリアパネルを開発。車内が見えるクルマだけに、内装の仕上げにはこだわりたいところだが、同キットはそれをサポートする
バックカメラの映像などを映すことができる、モニター内蔵タイプのバックミラーを装着していた。コチラはすでに発売中
NDロードスター用の「車種別サイドカメラ」も開発済み。こちらも間もなく発売が開始される

同社の定番アイテムであるカメラ関連パーツはさらに進化

 カメラ関係アイテムも前述の通り充実していた。カメラというと実用性ばかり考えがちだが、データシステムは自然なインストールにもこだわる。すでにお馴染みになった感のある「車種別サイドカメラ」「エンブレムカメラキット」「リアカメラ」はその代表例で、後付け感のない自然なルックスで実用性が数段アップするのだから“定番パーツ”になるのも当然だ。

 さらに映像を多面的に活用するためのアイテムも展示していた。純正リアカメラ映像を市販ナビに映すことが可能になる「リアカメラ接続アダプター」、外部入力端子のない純正ナビに映像を映す「ビデオ入力ハーネス」もラインアップ。そのうえ多彩な映像処理を可能にする「デジタルカメラ&モニター」システムを開発中と、自慢のカメラ関連アイテムは充実の一途だ。

新型リアビューカメラ「RVC800」は1月15日に発売開始。140度のワイドビューを実現した超広角仕様で、自在な取り付けが可能なマルチステーを採用する
水平画角180度の広角レンズを採用した「マルチビューカメラ」。トップビュー、ワイドビュー、合成表示など6種類の多彩な表示パターンを選ぶことができる。切り替えは付属の小型リモコンスイッチで行なう
カメラ取り付け後に角度を微調整できるようにするなど、エンブレムカメラも着実に進化している

 ドライブの楽しみ、安全性をワンランクアップさせるアイテムも揃う。その中で気になったのが「センサースイッチコントローラー」。近年装着率が高まっているドライブレコーダーを“もっと便利に活用する”アイテムで、具体的には市販のドライブレコーダーを防犯カメラ化するアイテムになっている。キーレスのドアロックに連動して自動的に警備を開始するというから、使い方は極めて簡単。セキュリティ強化を図るうえで外すことのできないパーツになりそうだ。

駐車中に不審者を感知しドップラーセンサーが反応すると、一定時間12Vを出力することでドライブレコーダーを起動する「センサースイッチコントローラー」。防犯効果を高める秘密兵器だ
リアにセンターを取り付けることで、障害物までの距離が確認できるセンサーキット。コンパクトなインジケータは取り付け位置を選ばない。センサーは基本セットでは2個、さらに2個を追加できる

長い歴史を持つ「TVキット」も進化を止めない

 昨秋行なわれた東京モーターショーとは違い、カスタム色の強いオートサロンに合わせて、長い歴史を持つお馴染みの「TVキット」も展示。「TVキット」とひと言でいっても、ハイテク化する現代のクルマに合わせ年々進化。配線等を繋ぐお馴染みのキットももちろんあるが、車両側の制御部分にアクセスして仕様変更する(いわゆるコーディング)タイプの製品も用意している。

 そしてカスタム派オーナーにとっての定番アイテム「エアサスコントローラー」の最新版は、専用アプリをインストールしたスマホで操作できるとか。コチラは製品化に向けて詰めの段階であるとのことで、間もなく販売が開始される。

純正風スイッチを採用した「ビルトインTVキット」。自然な装着感を実現する。「デタッチャブル」はいわゆる“コーディング”タイプのTVキット。車両診断ポートを介して仕様変更する。まずは一部輸入車からスタート
「エアサスコントローラー」の最新版はiPhoneでコントロールする。ダウンロードした専用アプリが必要になるが、車高状態をバーグラフで表示できるなど、便利な機能を追加している

 飛躍的な広がりを見せるカメラを活用した安全技術に加え、快適性アップに欠かせない「TVキット」や便利さアップに貢献する「エアサスコントローラー」など、定番アイテムも順調に進化・深化していたのが印象的だった。データシステムのブースに足を運べばその事実をハッキリと確認できるはずだ。

データシステムのブースは、毎年素敵なキャンギャルが出迎えてくれるのも特徴。今年は松原杞沙さんと石橋あこさんが務める

小松ひろ