イベントレポート

【ジュネーブショー 2018】英ジャガー・ランドローバー、レンジローバーの新型2ドアSUVクーペ「RANGE ROVER SV COUPÉ」世界初公開

ジャガー初のEVとなる新型SUV「I-PACE」一般初公開

2018年3月6日~18日(現地時間)開催

「RANGE ROVER SV COUPÉ」

 英ジャガー・ランドローバーは、スイス ジュネーブで開催されている「第88回 ジュネーブ国際モーターショー」(プレスデー:3月6日~7日、一般公開日:3月8日~18日)で、ランドローバーブランドの新型フルサイズ・ラグジュアリーSUVクーペ「RANGE ROVER SV COUPÉ」を世界初公開した。

 RANGE ROVER SV COUPÉは、最高出力565PS、最大トルク700Nmを発生するV型8気筒5.0リッタースーパーチャージド・ガソリン・エンジンを搭載し、0-100km/h加速は5.3秒、最高速は266km/hとなる“史上最速のフルサイズ「RANGE ROVER」”。

 レンジローバーでは初めてとなる、英国ウォリックシャーにあるSVOテクニカルセンターで、ジャガー・ランドローバーのスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)が手作業で組み立てを行ない、世界限定999台で販売。日本への導入時期や仕様などに関しては、決定次第発表するとしている。

RANGE ROVER SV COUPÉ

 走行性能に関しては、ツインスピード・トランスファー・ボックスを搭載したフルタイム4WDシステムと、アクティブ・ロッキング・リア・ディファレンシャルにより路面を選ばずに走行可能としたほか、「ダイナミック」「エコ」「コンフォート」「草・砂利・雪」「泥・轍」「砂・石・徐行」からモード選択できるテレインレスポンス2システムが、オールテレイン走破性能を補完。

 採用するエアサスペンションは、アクセスハイト(通常の車高より最大で50mm低い)、オフロード1ライドハイト(通常より最大40mm高い、80km/hまで)、オフロード2ライドハイト(通常より最大で75mm高い、50km/hまで)に加え、障害物を検知すると自動的に車高を30~40mm高くし、さらに手動で30~40mm高くすることも可能となる。

 エクステリアは、ボンネットとローワー・テールゲート以外のフロント/リアバンパーなど全てのアルミニウム製エクステリアパネルを一新。サテンインダスシルバーのメタルサラウンドを特徴とするグリルには、ブライトクローム・フロントメッシュとブルネルメタリック・リアメッシュを採用し、ボンネットとテールゲートに装着するブライトクローム/ブラックナールド仕様の「RANGE ROVER」ロゴは、英国バーミンガムの「Jewellery Quarter」でハンドメイドされたものとなる。

 また、144個のLEDを搭載したピクセルレーザーLEDヘッドライトと4つのレーザーダイオードを用いた「レーザー・サプルメンタリー・ハイビーム」は、標準LEDの5倍の照度を持ち、80km/h以上での走行時に対向車のライトが無い状況下で、500m以上先の視認性を確保するとしている。

 アロイホイールは21インチ~23インチまで4つのオプションを設定。275/40 R23サイズのオールテレイン・タイヤを装備した「ツートーン・シルバーポリッシュド・シックス・スプリットスポーク」(23インチ)と、ポリッシュ仕上げの「ダークグレイ・ポリッシュド・ファイブスプリットスポーク」(22インチ)は、レンジローバー初採用となる。

 広々としたインテリアでは、伝統的なクラフトマンシップと特許を取得した新しい形式のプロセスでウォルナットとシカモアを組み合わせた「Nautica」のベニアをレンジローバーとして初採用。ステアリングホイール・リム、ドアケース、センターコンソール、インストルメントパネル、ラゲッジコンパートメントフロアで、「Nautica」「Natural Black Ash」「Santos Palisander」の3種類を選択可能とした。

 シートヒーター&クーラー付きの20ウェイ電動調整式フロントシートと10ウェイ電動調整式リアシートには、特別に選定したセミアニリンレザーを採用してグラデーションのダイヤモンドキルトのデザインを施すとともに、シート間のインターライナーも専用開発。シート色は前席と後席を明るい色と落ち着いた色で配色した「Orchid/Eclipse」「Orchid/Vintage Tan」「Brogue/Ebony」「Cirrus/Lunar」の4種類のデュオトーンから選択が可能としたほか、「Ebony」「Lunar」「Eclipse」「Vintage Tan」は、全席を単色にすることもできる。

 インフォテインメント・システムには「InControl Touch Pro Duo」を採用し、10インチのディスプレイ、10インチのコントロールパネル、12インチのインタラクティブ・ドライバー・ディスプレイを搭載。通りの名前を含む交差情報、スロープやホイール、クルーズコントロール、エンジン回転数、ギアの情報を表示する10インチのフルカラー・ヘッドアップ・ディスプレイ(HUD)も採用した。

RANGE ROVER SV COUPÉのインテリア
シートは4種類のデュオトーンか単色を選択可能

 さらに、ジャガー初となるEV(電気自動車)の新型SUV「I-PACE」を一般初公開したほか、ジャガー・クラシックからは、英国の音楽バンド「アイアン・メイデン(Iron Maiden)」のドラマーのニコ・マクブレイン氏がオーダーした1984年製「XJ6 シリーズIII」を展示。

「I-PACE」
I-PACE
「XJ6 シリーズIII」
XJ6 シリーズIII

 また、「F-TYPE SVR」のオーナー向けに、SVOのデザイナーたちとビスポーク車両のパーソナライゼーション・チームが開発した、“ダイナミックで魅力的な外観を引き立てる”というパッケージ「Graphic Pack」を発表。

 Graphic Packは、専用デザインのコントラストのグリルサラウンド、ミラーキャップ、エアロウィングレットを採用し、V型8気筒5.0リッタースーパーチャージド・ガソリン・エンジンが発生する最高出力575PSのパワーを象徴する「575」のグラフィックを施したボンネットとシルデカールが特徴となる。

「F-TYPE SVR Graphic Pack」
F-TYPE SVR Graphic Pack

編集部:北村友里恵