イベントレポート CES 2020
日産、電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」搭載テストカーをラスベガスで公開
e-4ORCE搭載のクロスオーバーEV「アリア コンセプト」を「CES 2020」に展示
2020年1月8日 11:28
- 2020年1月7日 発表
日産自動車は1月7日、EV(電気自動車)に搭載する新たな電動駆動4輪制御技術を「e-4ORCE(e-フォース)」と命名。米ラスベガスで開催されている「CES 2020」会期中、e-4ORCEを搭載したクロスオーバーEV「アリア コンセプト」の展示のほか、同技術を搭載したテストカーをラスベガス市内で公開する。
e-4ORCEは、EVのスムーズで安定した出力とブレーキ性能の実現を目的に開発された技術で、車体の振動を最小限に抑えることを特徴としている。
フロントモーターに加えてリアモーターの回生ブレーキも併せて活用することで渋滞時の走行においても揺れを少なくし、凹凸のある路面や加速時にはモーターを最適にコントロールすることで車体姿勢の変化を抑えて快適なドライビングを提供。また、モーターの駆動力やブレーキをきめ細かくコントロールすることで、高いライントレース性能を実現し、ドライバーに安心感を与えるとしている。
e-4ORCEは、スポーツモデル「GT-R」のATTESA E-TS電子制御トルクスプリット4輪駆動システムや、SUVモデル「パトロール」のインテリジェント4×4システムの開発実績を通じて生み出されたといい、今回の命名にあたっては、e-4ORCEの「e」は100%EVの電動駆動に由来し、4ORCE(フォース)は物理的なパワーとエネルギーに4輪駆動の「4」を掛け合わしたという。
日産自動車で研究・先行技術開発を担当する専務執行役員の浅見孝雄氏は、「『e-4ORCE』は正確なハンドリングと安定性で、ドライバーに今まで以上の安心感とワクワク感をご提案します。この技術により、滑りやすい道でも思い通りのコーナリング性能と高いトラクション性能を実現するほか、乗る人すべてに快適な乗り心地を提供します」とコメントしている。