NVIDIA「GPU Technology Conference 2019」

【GTC 2019】NVIDIA、価格99ドルのAIコンピュータ「Jetson Nano」。472GFLOPSの演算性能でカメラ入力も装備

日本でも予約注文開始、1万1400円(税別)

2019年3月18日(現地時間) 発表

「GTC 2019」で「Jetson Nano」を発表するNVIDIA ジェンスン・フアン CEO

 NVIDIAは3月18日(現地時間)、価格99ドルを実現したAIコンピュータ「Jetson Nano」を発表。開発者向けの開発者キットが99ドルで、企業向けの量産製品へ実装可能なモジュールが129ドルとなる。

 Jetson Nanoは、完全自律動作マシン向けの「Jetson AGX Xavier」や、エッジでAIを活用するための「Jetson TX2」といった、NVIDIAのJetsonファミリーに加わる新しい製品ラインアップ。

Jetsonファミリーの採用事例を紹介

 Jetson Nanoは、472GFLOPSの演算性能を持ちながら消費電力5Wを実現。また、高解像度イメージセンサーに対応して、さまざまなセンサーからの入力を並行処理できるほか、それぞれのセンサーからの入力データに対して複数の最先端ニューラルネットワークを実行することが可能。さらに、主要なAIフレームワークに対応しており、開発者は柔軟に適切なモデルやフレームワークを選択して製品に組み込めるとしている。

スライドの写真と同じポーズをとるNVIDIA ジェンスン・フアン CEO

 開発者キットには、Linuxで開発を進めるためのサポート、多くの周辺機器や付属品との互換性、個人開発者がAIをすぐに使いこなせるようにするプロジェクトとチュートリアルが含まれるほか、NVIDIAでは技術的な質問に答えるための「Jetson developer forum」も用意した。

NVIDIA ジェンスン・フアン CEO

Jetson Nano のシステム仕様とソフトウェア

Jetson Nano の主な内容:

GPU:128基のコアを搭載した、NVIDIA Maxwellアーキテクチャをベースとした GPU
CPU:Quad-core ARM A57
ビデオ:4K@30fps(H.264/H.265)/4K@60fps(H.264/H.265)でのエンコードおよびデコード
カメラ:MIPI CSI-2 DPHY レーン、12x(モジュール)および 1x(開発者キット)
メモリ:4GB 64ビット LPDDR4、25.6ギガバイト/秒
コネクティビティ:ギガビットイーサネット
対応OS:Linux for Tegra
モジュールのサイズ:70mmx45mm
開発者キットのサイズ:100mmx80mm

価格99ドルと格安。個人でもロボットやドローンなどにAIテクノロジを組み込める

編集部:椿山和雄