NVIDIA「GPU Technology Conference 2019」
【GTC 2019】トヨタとNVIDIA、自動運転車開発で協業。トヨタが自動運転車開発から製品化までNVIDIAソリューションを採用
クルマには「DRIVE AGX Xavier/Pegasus」搭載
2019年3月19日 08:55
- 2019年3月18日(現地時間) 発表
NVIDIAは3月18日(現地時間)、同社の技術カンファレンス「GPU Technology Conference 2019」(GTC 2019)におけるジェンスン・フアン CEOの基調講演で、トヨタ自動車のAI開発・自動運転車開発企業であるTRI-AD(Toyota Research Institute-AD)およびTRI(Toyota Research Institute)と、自動運転車開発に関する分野での協業を発表した。主な協業内容は以下の3つ。
・AI開発の基盤としてNVIDIA GPUを採用
・自動運転車開発シミュレーションとして「NVIDIA DRIVE Constellation」プラットフォームを採用
・クルマのコンピュータに「DRIVE AGX Xavier」「DRIVE AGX Pegasus」ベースのものを使用する
TRIの本拠地は米国にあり、トヨタのAIや自動運転車の先行開発を行なっている。一方、TRI-ADは東京 日本橋にあり、実際の自動車にTRIの成果をどう反映していくか、AIおよび自動運転車の製品化を担当する。TRIおよびTRI-ADがNVIDIAアーキテクチャで一本化した開発を行なうことで、トヨタ自動車が開発する環境およびクルマに搭載する自動運転機能の開発から製品化までNVIDIAのソリューションを全面採用することになる。
今回トヨタの採用した「NVIDIA DRIVE Constellation」プラットフォームは、最初のサーバー群であるConstellation Simulatorで仮想現実世界をコンピュータの中で作り出し、2つめのサーバー群であるConstellation VehicleでDRIVE AGX Xavierをシミュレートしつつ走行するもの。これにより、膨大な距離の走行テストを仮想的に行なうことができるほか、多重衝突や法規を大幅に超えた走行など実際の道路では不可能なほどのテストケースを作り出し、自動運転システムの確認ができる。
これらNVIDIAソリューションを、TRI、TRI-AD、トヨタは全面的に採用。エンドtoエンドのシミュレーションツールチェーンで自動運転車の市場投入に向けて協業していく。