イベントレポート
カヤバ、コンセプトモビリティ「MOYORI」の展示とともに“油圧のカヤバ”らしい取り組みも紹介
2025年10月31日 20:13
- 2025年10月31日~11月9日 開催(一般公開日)
カヤバは、ジャパンモビリティショー2025(東京ビッグサイト、プレスデー:10月29日~30日/一般公開日:10月31日~11月9日)に出展し、「カヤバのしわざ」をテーマにした展示を行なっている。
「カヤバのしわざ」とは四輪車、二輪車だけではなく鉄道や船舶、建設機械や産業機器などさまざまな分野の見えないところで活躍し、人の暮らしに寄り添っているカヤバの技術を幅広い世代に知ってもらう取り組みをあらわす。特に子どもにも分かりやすく伝わる工夫がブース全体に施されている。
10月30日には報道陣向けにカンファレンスが行なわれ、油圧技術を核にこれまで社会を支えながら今年創業90年を迎えたカヤバのこれからを説明した。登壇したのはオートモーティブ コンポーネンツ事業本部の技術統括部 部長 馬場友彦氏。馬場氏はカヤバの油圧でこれまで培ってきた振動制御やパワー制御の技術を推し進め、持続可能なモビリティ社会に貢献していくと語った。
展示は子供でも分かりやすい説明書きや映像でパワーショベルの構造や、そこに使われている油圧についての知識に触れられるようになっている。また、自動車用のショックアブソーバーがどのような働きをしているか、鉄道の場合はどうなっているのか、といった疑問を体験を通じて理解できるコーナーなどもあり、親子で気軽に楽しめる工夫がなされている。鉄道のエリアで展示されているフルアクティブサスペンション用アクチュエーターは、実際に小田急70000系ロマンスカーに装備されているものだ。
また、天然由来のショックアブソーバー用作動油「サスティナルブ」の展示など、持続可能なモビリティ社会に向け研究を重ねてきた「油圧のカヤバ」らしい取り組みも紹介している。
ブースには、その取り組みを表現したコンセプトモビリティ「MOYORI」を展示。これまで培ってきた振動制御技術を盛り込んだフルアクティブサスペンションで揺れを感じさせない究極の乗り心地を生み出し、利用するシチュエーションに合わせ車高を調整しながら高い走行性能と安全性、そして乗員の高い乗降性を実現しているという。
また、信地旋回による小回り性能や斜め移動を可能にする四輪独立操舵アクチュエーターを備え利便性を高めている。いずれも90年もの歴史の中で積み上げてきた技術で、陰ながら人に寄り添う「カヤバのしわざ」で実現した未来に向けたモビリティの提案だ。
長きに渡り独創的な発明に挑戦し続け、人々の移動の快適さや、大きな力を必要とする農業や危険を伴う建設現場でものづくりの現場で社会貢献してきた歴史や、その未来を子どもでも理解しやすい柔らかな雰囲気で伝えているカヤバのブースは、西展示棟4階西4ホールにある。








