イベントレポート 東京オートサロン 2022

富士スピードウェイ、富士スピードウェイホテルと富士モータースポーツミュージアムをパネル展示

2022年1月14日~16日 開催

富士スピードウェイは、富士スピードウェイホテルの建設予定地模型を展示。一般公開は初めてになるという

富士山近くに開業する「富士スピードウェイホテル」

 富士スピードウェイは1月14日~16日に幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催されている「東京オートサロン 2022」に出展した。富士スピードウェイは現在周辺施設を再開発中であり、2022年秋に開業を予定している「富士スピードウェイホテル」「富士モータースポーツミュージアム」のパネル展示や模型展示を行なった。とくに模型展示を一般に公開するのは初めてになるという。

 この富士スピードウェイホテルの開発を行なっているのがTOWAホスピタリティ、ホテルの運営を行なうのがハイアットで、アンバウンド コレクション by Hyattとしてのホテルになる。

富士スピードウェイホテル

 アンバウンド コレクション by Hyattは、日本初進出となるハイアットのホテルブランドで「他に類のないホテルというだけでなく、そこに受け継がれる豊かなストーリー」を持つホテルとされている。富士スピードウェイホテルは、富士山という日本が世界に誇れる山を間近に感じられる場所にあり、富士スピードウェイという世界的レベルの戦いが行なわれてきたサーキットの間近に建つなど、特別なホテル。ワールドワイドに多くのメンバーを持つハイアットが特別なホテルと位置づけて運営を行なう。

モータースポーツの歴史をたどれる「富士モータースポーツミュージアム」

富士モータースポーツミュージアム

 さらにこのホテルと一体になって開業するのが、「富士モータースポーツミュージアム」。名前から分かるようにヒストリックレーシングカーなどを展示する施設になる。この富士モータースポーツミュージアムを監修するのはトヨタ博物館で、トヨタ博物館所蔵のレーシングカーのほか、各社の協力でさまざまなレーシングカーを約40台展示していくとのこと。

 今回の展示パネルには、ル・マン24時間を戦ったマツダ「787B」や、トヨタ「TS020」などが描かれており、開業時にはル・マンをテーマにした展示を行なっていくようだ。

「富士スピードウェイホテル」の開業へ向けて開発を行なうTOWAホスピタリティ 代表取締役社長 山田治義氏に話をうかがったところ、2022年秋の開業は、完全にスケジュールは固まっていないが10月ごろになるという。後に富士スピードウェイ 代表取締役社長 原口英二郎氏にも話をうかがったが、2022年のカレンダーでは富士スピードウェイのビッグイベントはやや前目になっており、秋のビッグレースであるWEC(世界耐久選手権)も9月9日~11日に開催される。そのため、10月以降の開業とビッグレースのタイミングはずれており、落ち着いた雰囲気のなかでの開業となりそうだ。

 富士モータースポーツミュージアムを監修するトヨタ博物館の稲富克彦氏(トヨタ自動車 社会貢献推進部 企業・車文化室 トヨタ博物館 FMMプロジェクトグループ主幹 担当課長)にも話を聞いたところ、ホテルと一体になっている博物館のため、開業時期はホテルと同時。ホテルのロビーは2階相当の場所にあるのだが、富士モータースポーツミュージアムはその1階にエントランスがあるという。

今回お話をうかがった、株式会社TOWAホスピタリティ 代表取締役社長 山田治義氏(左)と、トヨタ自動車 社会貢献推進部 企業・車文化室 トヨタ博物館 FMMプロジェクトグループ主幹 担当課長 稲富克彦氏(右)

 ホテルの宿泊客は富士モータースポーツミュージアムの一部のクルマを見ながらホテルへチェックインしていくような構造とのことだ。

 展示は約40台(初期は37台とのことなので、車種は結構決まっているのかもしれない)を予定しており、展示面積はトヨタ博物館本館の2/3ほどあるとのことなので、結構広い博物館になるのかもしれない。

 かつて富士スピードウェイ近くの箱根には数々の自動車博物館やミュージアムがあったが、今では閉館しているところも多い。そこに新規でモータースポーツをテーマとしたミュージアムが開館するのは、誰にとっても歓迎できることだろう。しかも、富士スピードウェイの敷地横にできるのだから、スポーツ走行とともに楽しむのもよいし、日本有数の観光地である富士箱根伊豆国立公園とともに楽しむのもよい。

 さらに超一流ホテルとともに開館するので、せっかくの旅行はハイアットへの宿泊とともに楽しむのもありだろう。首都圏からも近く、多くの人にとって楽しみなホテル&ミュージアムになるだろう。

編集部:谷川 潔