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「東京国際消防防災展 2018」が東京ビッグサイトで6月3日まで開催中
VR防災体験車やはしご車体験、米軍消防車の実物展示など
2018年5月31日 19:31
- 2018年5月31日~6月3日 開催
- 入場無料(登録制)
「東京国際消防防災展 2018」が5月31日、東京ビッグサイトで開幕した。東京消防庁などが主催で、最先端の消防や防災に関する情報や製品を集めた展示会。消防関係者、関連業者だけでなく一般の人や子供も対象となり、防災について学ぶことができるイベントとなっている。期間は6月3日まで、入場は無料(登録制)。
5年に1度の開催で、消防の装備が一堂に会する
東京国際消防防災展 2018は5年に1度の開催。東京ビッグサイトの東5、6、7ホールと屋外展示特設会場で行なわれる。主催は東京消防庁、東京ビッグサイト、東京国際消防防災展 2018実行委員会。出展者数は296社・団体で、5万人以上の来場を見込んでいる。
消防や防災に関する物として、消防車をはじめポンプやホース、消防服などのほか、カッターやコンプレッサーなどの装備品、さらに消防や防災を円滑に進めるための情報システムなど多岐に渡って展示している。
5月31日のオープニングセレモニーでは、東京都知事の小池百合子氏や、東京国際消防防災展 2018のアンバサダーに任命された女優の波瑠さんらが出席。
波瑠さんは東京消防庁 消防総監の村上研一氏から任命状を受け取り、都議会議長など関係者がテープカットを行なって開幕した。
モリタが消防車を多数展示。トヨタと日産は救急車を展示
展示ホールでは、モリタホールディングスが大きなブースを構え、新製品など多数の消防車を展示した。2017年3月からの新たな「普通免許」でも運転できる車両総重量3.5t未満となる消防車も含まれ、モリタのブースについては追って別記事で紹介する。
日産自動車が展示した高規格救急車「パラメディック」はリチウムイオン補助バッテリーシステムを搭載した参考出品のクルマ。リチウムイオン補助バッテリーを搭載することで、現場で長時間、アイドリング状態で停車した場合に消費電力の大きな医療機器を使っても電力不足にならないことが特徴。
具体的な例としては、新生児をNICUのある病院に保育器で搬送する場合。保育器は消費電力が800Wほどあるものがあり、これまでの救急車ではアイドリング時に電力不足となることがあった。リチウムイオン補助バッテリーシステムを搭載すれば1000Wまで供給でき、搬送も安全に行なうことができるという。
また、赤色灯など一部の車載電装品へ電源供給を行なうことで、バッテリー上がりの状態でも赤色灯を点灯でき、夜間の2次災害を防ぐことに繋がるという。これは、実際に消防の現場で事故が発生した例があり、対策を求められていたという。
なお、今回は参考出品ということで、バッテリーの搭載位置や仕様などはこれから変更となる可能性がある。
トヨタ自動車は高規格救急車「ハイメディック」を展示した。年々改良が行なわれており、直近の改良では室内灯のLED化が行なわれた。これにより、省電力化だけでなく蛍光灯の交換が不要になるなどのメリットがあるという。
ヤマハ発動機は消防活動2輪車(赤バイ)と災害活動用2輪車を展示。どちらも2輪車の機動力を活かして初期の情報収集などに活用できるとしている。赤バイについては東京消防庁をはじめ、各地で実際に活用されている。
そのほかの展示では、消防車については総重量3.5t未満の消防車の展示も目についた。シバウラ防災製作所はイギリス仕様の日産「NV400」がベースの500L水槽付多機能車、多機能型普通積載車とも総重量3.5t未満。新たに普通免許を取った人でも運転可能となっている。
東京消防庁はVR防災体験車を設置し、大人から子供まで災害について学べる
東7ホールでは東京消防庁が大きなエリアを確保、VR防災体験車ではVRによって地震などの災害が体験できるほか、東京の消防の歴史として歴代の車両の展示なども行なわれている。子供向けのスペースも多くあり、大人から子供まで災害について学べるブースとなっている。