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ドクターヘリにも自動通報する「D-Call Net」が全国展開スタート

トヨタ7車種、レクサス10車種、ホンダ11車種が対応

2018年6月15日 発表

救急自動通報システム「D-Call Net」が全国展開をスタート

 救急ヘリ病院ネットワーク、トヨタ自動車、本田技研工業、日本緊急通報サービスが2015年11月から試験運用を実施してきた救急自動通報システム「D-Call Net」が、6月15日から全国約730カ所の全消防本部と連携する体制を整備して本格運用を開始した。

 ドクターヘリやドクターカーの出動を早期判断するために利用されるD-Call Netでは、トヨタの「クラウン ロイヤル」「クラウン アスリート」「クラウン マジェスタ」「ランドクルーザー」「ランドクルーザープラド」「アルファード」「ヴェルファイア」の7車種、レクサスのレクサス「LS」「LX」「RX」「GS」「GS F」「NX」「IS」「RC」「RC F」「LC」の10車種、ホンダの「アコード」「フィット」「オデッセイ」「ヴェゼル」「グレイス」「レジェンド」「ステップワゴン」「シャトル」「クラリティ フューエル セル」「フリード」「NSX」の11車種がサービスに対応。

 車両で事故が発生したときには、「衝突方向」「衝突の激しさ」「シートベルト着用の有無」「多重衝突の有無」といった4つの情報を、コネクティッド技術により日本緊急通報サービスの「HELPNET」コールセンターなどに自動通報。オペレーターによる確認も行なわれつつ、車両から送られたデータを元にアルゴリズムによって死亡重傷確率の予測を実施。コールセンターから消防本部やドクターヘリの基地病院に情報が送られ、状況に応じた対応が進められる。

D-Call Netの実働訓練(2分30秒)

 約2年半に渡る試験運用ではドクターヘリの出動時間が17分短縮可能になるとの試算結果が導き出され、当初は9道県の10病院(ヘリ9機)でスタートした協力病院が31道県42病院(ヘリ37機)まで拡大しており、さらに今後の展開として「ボッシュサービスソリューションズ」「プレミア・エイド」が新たなサービス・プロバイダーとしてD-Call Netに参画。対応車種が輸入車にも拡大する予定となっている。

D-Call Netの概要
自動通報される情報には、事故の発生した場所や発生からの経過時間、事故状況、死亡重傷確率などのデータが盛り込まれる
D-Call Netの導入により、事故発生から治療開始まで17分の時間短縮が図れると試算されている
協力病院の所在地一覧。全消防本部とも連携して全国規模でのサービスに拡大している