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【Suzuka10H】ポールは28号車 HubAuto Corsaのフェラーリ 488 GT3が獲得。日本チーム最上位は21号車 Audi Team Hitotsuyamaの9位

SUZUKA 10 HOURSレポート

2018年8月24日~26日 開催

28号車 HubAuto Corsa(Ferrari 488 GT3、ニック・フォスター/デイビッド・ペレル/吉田広樹組)

 真夏の耐久レース「鈴鹿1000kmレース」から発展して新しくFIA-GT3の車両を利用した10時間レースとして生まれ変わった「SUZUKA 10 HOURS ENDURANCE RACE」(鈴鹿10時間耐久レース、以下SUZUKA 10 HOURS)が、8月24日~8月26日の日程で三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで開催されている。8月25日13時からは予選が行なわれ、決勝レースに向けたスターティンググリッドが決定された。

 ポールポジションを獲得したのは28号車 HubAuto Corsa(Ferrari 488 GT3、ニック・フォスター/デイビッド・ペレル/吉田広樹組)。

ポールポジションを獲得した28号車 HubAuto Corsa(Ferrari 488 GT3、ニック・フォスター/デイビッド・ペレル/吉田広樹組)

 2位は888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing(Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組)、3位は27号車 HubAuto Corsa(Ferrari 488 GT3、ダビデ・リゴン/マット・グリフィン/ミゲル・モリーナ組)となった。

888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing(Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組)
27号車 HubAuto Corsa(Ferrari 488 GT3、ダビデ・リゴン/マット・グリフィン/ミゲル・モリーナ組)

Q1では述べ27台のタイムが抹消されるという混乱が発生

 今回のSUZUKA 10 HOURSは何もかも初めてずくしという中で行なわれた。練習走行は木曜日と金曜日に行なわれ、土曜日は練習走行はなく13時から予選が行なわれるスケジュールで行なわれた。

 予選はあらかじめ登録されておいたドライバー1、ドライバー2、ドライバー3の順でタイムアタックを行ない、3人のドライバーのタイムを合算して順位を決める形に。そしてその上位20台が「BBS EXCITING ATTACK」という予選2回目に進み、21位以下は順位が確定という形で行なわれる予定だった。

 14時45分からスタート予定だったBBS EXCITING ATTACKは予定の時間を過ぎても始まらなかった。というのも、予選1回目で多くの車がトラックの限界(トラックリミット)をはみ出してベストタイムを出したとしてその検証が行なわれ、その後も検証が続き、結局55分遅れでBBS EXCITING ATTACKが始まることになった。

 その検証が終了して出された結論は、誰もが驚く裁定だった。多くの車両(ドライバー1で16台、ドライバー2で4台、ドライバー3で7台)で最速タイムが抹消された結果、当初の順位と大きく変わる結果となってしまった。このため、最初はQ2に進めていると思われていた車両がQ2に進めなくなったり、その逆で落ちたと思っていた車両が20位までに入るということになってしまっていた。

 そうした混乱が発生したため、本来は20位までがQ2へ進めるルールだったのが、特例として24位までQ2へ進めるということでQ2が行なわれることになった。これにより、本来であればQ1落ちとなっていた22位の10号車 Honda Team MOTUL(Honda NSX GT3、山本尚貴/武藤英紀/中嶋大祐組)、24位の911号車 Manthey-Racing(PORSCHE 911 GT3R、ディルク・ベルナーフレデリック・マコヴィッキィ/ロマン・デュマ組)などが救済されてQ2へと進むことになった。

55分遅れてQ2スタート。HubAuto CorsaのFerrari 488 GT3がポール獲得

 そうして始まったQ2だが、混乱はさらに続くことになった。海外勢がいち早くタイムを出す中で、日本のチーム、特に00号車 Mercedes-AMG Team GOOD SMILE(Mercedes-AMG GT3、谷口信輝/片岡龍/小林可夢偉組)、10号車 Honda Team MOTULなどが最後のラップでタイムを出そうとしていた時に、アクシデントが発生した。

00号車 Mercedes-AMG Team GOOD SMILE(Mercedes-AMG GT3、谷口信輝/片岡龍/小林可夢偉組)
SUPER GT 富士500マイルレースのアクシデントから復活した34号車 Modulo Drago CORSE(Honda NSX GT3、道上龍/大津弘樹/小暮卓史組)

 SUPER GT 富士500マイルレースで、コントロールを失ったGT500に衝突されて車両が全損した状態から、新車両を投入することで復活した34号車 Modulo Drago CORSE(Honda NSX GT3、道上龍/大津弘樹/小暮卓史組)だが、ドライブしていた小暮選手がデグナーでコントロールを失いグラベルにはまってしまったのだ。

34号車 Modulo Drago CORSE(Honda NSX GT3、道上龍/大津弘樹/小暮卓史組)

 これにより00号車、10号車はタイムアタックのチャンスを失ってしまい、34号車共々下位に沈むことになった(00号車が21位、34号車23位、10号車が24位)。

 それにより、予選は赤旗が提示され、結局予選はそのまま終了。それまでの1位だった28号車 HubAuto Corsa(Ferrari 488 GT3、ニック・フォスター/デイビッド・ペレル/吉田広樹組)がポールポジションを獲得した。

1位の28号車 HubAuto Corsa(Ferrari 488 GT3、ニック・フォスター/デイビッド・ペレル/吉田広樹組)

 2位は888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing(Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組)、3位は27号車 HubAuto Corsa(Ferrari 488 GT3、ダビデ・リゴン/マット・グリフィン/ミゲル・モリーナ組)が入った。

2位の888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racing(Mercedes-AMG GT3、ラファエル・マルチェッロ/マロ・エンゲル/トリスタン・ヴォーティエ組)
3位の27号車 HubAuto Corsa(Ferrari 488 GT3、ダビデ・リゴン/マット・グリフィン/ミゲル・モリーナ組)

 日本チームの最上位は9位に入った21号車 Audi Team Hitotsuyama(Audi R8 LMS、リチャード・ライアン/富田竜一郎/アレッシオ・ピカリエロ組)。

21号車 Audi Team Hitotsuyama(Audi R8 LMS、リチャード・ライアン/富田竜一郎/アレッシオ・ピカリエロ組)
88号車 JLOC エヴァRT 初号機(ランボルギーニGT3、平峰一貴/マルコ・マッペリ/アンドレア・カルダレッリ組)
順位No.クラスチーム車両ドライバー1ドライバー2ドライバー3Q1(3人の合計)Q2
128Pro-AmHubAuto CorsaFerrari 488 GT3ニック・フォスターデイビッド・ペレル吉田広樹6分08秒3672分01秒740
2888ProMercedes-AMG Team GruppeM RacingMercedes-AMG GT3ラファエル・マルチェッロマロ・エンゲルトリスタン・ヴォーティエ6分09秒3002分02秒037
327ProHubAuto CorsaFerrari 488 GT3ダビデ・リゴンマット・グリフィンミゲル・モリーナ6分10秒2632分02秒080
475Pro-AmSun Energy 1 Racing AUSMercedes-AMG GT3ケニー・ハブルミカエル・グルニエルカ・ストルツ6分13秒8602分02秒300
523ProKCMGNISSAN GT-R NISMO GT3 2018 Modelエドアルド・リベラティリチャード・ブラッドレーオリバー・ジャービス6分11秒6622分02秒415
6911ProManthey-RacingPORSCHE 911 GT3Rディルク・ベルナーフレデリック・マコヴィッキィロマン・デュマ6分15秒0442分02秒425
707ProBentley Team M-SportBentley Continental GT3ジョーダン・ペッパースティーブン・ケインジュール・グーノン6分13秒2962分02秒477
817ProAUDI SPORT TEAM WRTAudi R8 LMSシェルドン・ファン・デル・リンデスチュアート・レオナルドジェイク・デニス6分13秒0612分02秒597
921ProAudi Team HitotsuyamaAudi R8 LMSリチャード・ライアン富田竜一郎アレッシオ・ピカリエロ6分11秒9092分02秒810
1011ProGAINERNISSAN GT-R NISMO GT3平中克幸星野一樹安田裕信6分12秒2402分02秒832
116ProAudi Sport Team Absolute RacingAudi R8 LMS GT3マルクス・ウィンケルホッククリストファー・ハースケルビン・ファン・デル・リンデ6分12秒7792分02秒846
1243ProMercedes-AMG Team Strakka RacingMercedes-AMG GT3ルイス・ウィリアムソンマキシミリアン・ゲーツアルバロ・パレンテ6分11秒4012分02秒847
1344ProStrakka RacingMercedes-AMG GT3エイドリアン・タンベイオリバー・ローランドマキシミリアン・ブーク6分11秒9942分02秒851
148Pro-AmARN RacingFerrari 488 GT3永井宏明嵯峨宏紀平手晃平6分14秒4712分02秒859
1588ProJLOCLAMBORGHINI HURACAN GT3平峰一貴マルコ・マペッリアンドレア・カルダレッリ6分12秒3922分02秒886
1608ProBentley Team M-SportBentley Continental GT3ヴィンセント・アブリルアンディ・ソウセックマックス・ソレット6分12秒6052分02秒893
17991ProCRAFT BAMBOO RACINGPORSCHE 911 GT3R (991)ローレンス・バンスールケヴィン・エストレマシュー・ジャミネット6分12秒9312分02秒909
1866ProAUDI SPORT TEAM WRTAudi R8 LMSクリストファー・ミースドリス・バンスールフレデリック・ヴェルビッシュ6分10秒5282分02秒916
197ProD'station RacingPorsche 911 GT3 R(TYPE991)藤井誠暢スヴェン・ミューラーアール・バンバー6分12秒4062分02秒916
2042Pro-AmStrakka RacingMercedes-AMG GT3ニック・レベンティスダビド・フマネッリフェリペ・フラガ6分13秒3102分02秒969
2100ProMercedes-AMG Team GOOD SMILEMercedes-AMG GT3谷口信輝片岡龍也小林可夢偉6分11秒3272分03秒159
2258ProGarage 59McLaren 650Sベン・バーニコートアンドリュー・ワトソンカム・レドガー6分12秒9372分03秒457
2334ProModulo Drago CORSEHonda NSX GT3道上龍大津弘樹小暮卓史6分13秒2842分08秒258
2410ProHonda Team MOTULHonda NSX GT3山本尚貴武藤英紀中嶋大祐6分14秒1422分16秒735
2537Pro-AmCallaway Competition with BINGORACINGCORVETTE C7 GT3-R武井真司上村優太三笠雄一6分15秒067-
2618ProTEAM UPGARAGE86 MC中山友貴小林崇志井口卓人6分15秒267-
27777Pro-AmCARGUY RacingHonda NSX GT3木村武史横溝直輝ケイ・コッツォリーノ6分15秒749-
2887Pro-AmJLOCLAMBORGHINI HURACAN GT3元嶋佑弥高橋翼飯田太陽6分15秒756-
2913Pro-AmAbsolute RacingAudi R8 LMS GT3サン・ジンズコンフ・チェンアドリー・フォング6分16秒096-
30018ProKCMGNISSAN GT-R NISMO GT3 2018 Model松田次生アレキサンドレ・インペラトーリ千代勝正6分16秒241-
312Pro-AmCarsTokaiDream28LOTUS EVORA/ABA-122高橋一穂加藤寛規濱口弘6分16秒564-
3277Pro-AmD'station RacingPorsche 911 GT3 R(TYPE991)星野敏近藤翼ジョノ・レスター6分16秒674-
3354Pro-AmBlack Swan RacingPORSCHE 911 GT3Rティモシー・パパスジェロエン・ブリークモレンマーク・ミラー6分16秒697-
3491Pro-AmSINGHA-Team AAIBMW M6 GT3トム・ブロンクビスト飯田章ピティ・ビョロムバクディ6分19秒634-
35112AmSATO,YAMASHITA-SS/Rn-sportsMercedes-AMG GT3佐藤敦山下亮生久保宣夫6分20秒125-

何よりもクルマが決まっていたとポールポジションを獲得した28号車 HubAuto Corsaのドライバーが説明

 予選後にはトップ3による記者会見が行なわれた。以下はその模様だ。

記者会見に登壇したトップ3のドライバー

――ポール獲得した28号車 HubAuto Corsaの3人のドライバーに今日の予選を振り返って欲しい

28号車 HubAuto Corsaのドライバー、左から吉田広樹選手、ニック・フォスター選手、デイビッド・ペレル選手

ニック・フォスター選手:チームがポールを獲れて本当に嬉しい。チームにとっては非常に重要な成功だし、今回チームは本当にいい仕事をした。僕はブランパンアジアシリーズでも入っているけど、吉田選手はこのクルマに乗るのが初めてだったし、デビットは鈴鹿を初めて走るという中でチームの努力がすごかった。

デイビッド・ペレル選手:今回僕は最後の最後に呼ばれて乗ることになったけど、信じられない結果だ。チームが用意したクルマが本当によかった。明日は本当に長いレースになるので、トラブルに巻き込まれないことが大事だ。

吉田広樹選手:今回このレースに出ると決まったのは急な話だった。チームメイトも海外の選手で、自分の英語力などから不安もあったが、クルマは本当に乗りやすかった。何よりチームの総合力が高く、フェラーリに乗り慣れているニックやデビッドが相談に乗ってくれた。ニックがポールを取ってくれて本当に嬉しい。僚車も3位なので、1-2でゴールに帰ってこれるようにしたい。

――同じく2位になった888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racingはどうか?

予選2位の888号車 Mercedes-AMG Team GruppeM Racingのドライバー。左からトリスタン・ヴォーティエ選手、ラファエル・マルチェッロ選手、マロ・エンゲル選手

マロ・エンゲル選手:Q2ではグレートラップだった。フェラーリとチームが本当にいい仕事をしてくれたのでそれを褒めたい。2位は望みうるなかで最高の結果だった。ロングレースだし、明日のレースが大事なのでしっかりレースを頑張りたい。そして、日本のファンにお礼を言いたい。本当に沢山のサポートをしてくれている。

ラファエル・マルチェッロ選手:簡単ではなかったけど、いい仕事をしたと思う。明日は勝つ可能性もあるし、予選の順位はあまり関係ないので、明日に向けて集中したい。

トリスタン・ヴォーティエ選手:鈴鹿サーキットを走るのは初めてだけど、トラックも日本も本当に素晴らしい。今週末はクルマが本当によく、いいラップができた。明日のレースは様々な要素が絡んでくるが、特にトラックの温度が重要になってくる。温度によって強いクルマも変わってくるので、きちんとした戦略が重要だ。何より我々はシリーズ・チャンピオンを意識してレースをすることになると思う。

――3位の27号車 HubAuto Corsaの3人のドライバーに振り返って欲しい

27号車 HubAuto Corsaの3人のドライバー、左からミゲル・モリーナ選手、ダビデ・リゴン選手、マット・グリフィン選手

ダビデ・リゴン選手:(1位となった28号車の)ニックは本当にいい仕事をした。チームにとっては1位と3位はいい結果だ。僕たち三人は全員ここに来るのが初めてだけど、明日はいいレースができると思っている。明日のレースではニック達に勝てるようにしていきたい、セカンドローは悪くない位置からのスタートだし、明日はベストを尽くしていきたい。

ミゲル・モリーナ選手:ここにこれて本当に嬉しい、ここのトラックは本当に楽しいし、チャレンジングだ。チームがいいクルマを用意してくれたお陰で、本当に楽しめている。明日のレースも精神的にとてもタフだと思うけど、既に準備はできている。タイヤをしっかり管理していいレースがしたい。

マット・グリフィン選手:チームとフェラーリにとっていい予選だった。ニック達は本当にいい仕事をしたと思う。僕たちは明日の決勝に向けてセットアップしてきたので、明日のレースには自信をもって臨みたい。

――ポールポジションの賞金100万円何に使うのか?

ニック・フォスター選手:チームとの契約書をじっくり読んで考えたいと思う(笑)

――28号車が速かった理由は?

デイビッド・ペレル選手:130Rをべた踏みで行ったこと(笑)

ニック・フォスター選手:マジックはない(笑)。ここをよく知っている広樹が助けてくれた。ここのサーキットでは経験が何よりも重要なので。

吉田広樹選手:ブランパンのレースがここで5月にあったとき、チームは確か予選2位だった。その時の経験や、セットアップの方向性を元に、デビッドとニック、そしてエンジニアがセットアップしてくれているクルマにただ乗っているだけだ。