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アウディ、量産車で世界初のレーザースキャナーを使う「zFAS」搭載の新型「A8」

「48Vマイルドハイブリッド」「Audi connect」を全車で採用

2018年10月15日 発売

1140万円~1640万円

第4世代モデルとなる新型「A8」

 アウディ ジャパンは、フラグシップセダン「A8」をフルモデルチェンジして10月15日に発売する。価格は1140万円~1640万円。

 第4世代となる新しいA8では、アウディのフラグシップモデルとしての先進性をさらに進化。量産車として世界初となるレーザースキャナーを車両のフロント部分に1基搭載し、このほかにもミリ波レーダー、カメラセンサー、超音波センサーなど最大23個のセンサーを採用。

 こうしたセンサー類から得られる膨大な車両周辺の情報を統合的に分析し、高度な周辺環境モデルを構築する「zFAS(セントラル ドライバーアシスタンス コントローラー)」も採用してADAS(先進運転支援システム)の制御を高度化。これまで以上に人間の感覚に近い、遅延の少ない制御を実現している。

Audi A8 Footage_adaptive drive assist(1分45秒)

 ADASでは従来からある「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」「アクティブレーンアシスト(ALA)」「トラフィックジャムアシスト」の3機能を統合した「アダプティブドライブアシスト(ADA)」に加え、見通しのわるい交差点で機能する「フロントクロストラフィックアシスト」、全方位に対して事故の発生を予防し、被害を軽減する「プレセンス360」などを新機能として新たに追加した。

モデルエンジン変速機駆動方式ステアリング価格
A8 55 TFSI quattroV型6気筒DOHC 3.0リッター直噴ターボ8速AT(ティプトロニック)4WD(クワトロ)11,400,000円
A8 60 TFSI quattroV型8気筒DOHC 4.0リッター直噴ツインターボ15,100,000円
A8 L 60 TFSI quattro16,400,000円
通常モデルのボディサイズは5170×1945×1470mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3000mm。ロングホイールベースモデルとなるA8 Lは全長とホイールベースが130mm増加する

 パワートレーンでは、軽量アルミ合金クランクケース、90度のVバンク角、バンク内ターボチャージャーなど多くの技術を共有する2種類のV型ガソリンエンジンを採用。V型6気筒DOHC 3.0リッター直噴ターボは340PS/500Nm、V型8気筒DOHC 4.0リッター直噴ツインターボは460PS/660Nmを発生。このエンジンにトランスミッションとして8速AT(ティプトロニック)が組み合わされるほか、48Vのリチウムイオンバッテリーとベルトによってクランク軸と連結される「BAS(ベルト オルタネーター スターター)」で構成されるマイルドハイブリッドドライブシステム(MHEV)を全車で採用。

 BASによってアイドリングストップ状態からスムーズにレスポンスよくエンジンを再スタートでき、48Vの高電圧バッテリーで減速時に最大12kWの回生発電を実現し、JC08モード燃費は55 TFSI quattroで10.5km/L、60 TFSI quattroで8.7km/Lとなる。

 このほかに走行関連の技術では、従来から採用しているアルミニウム製の前後サスペンションアームをさらに軽量化。エアサスペンションには「アウディドライブセレクト」でコンフォート、オート、ダイナミックなどの任意でモード変更可能な電子制御式可変ダンパーを組み合わせて標準装備している。

 また、オプションとして4輪操舵を行なう「ダイナミック オールホイール ステアリング」を設定。電子制御によって65km/h以下での走行中はリアタイヤをフロントと逆方向に最大5度まで操舵して、市街地などでの小まわりを向上させて最小回転半径を通常より約0.5m小さい5.3mとする。一方で中高速で走行しているシーンではリアタイヤをフロントと同じ方向に操舵して走行安定性を高める。

 これに加えて「2019年以降に導入予定のテクノロジー」として、レーザースキャナーやカメラセンサーなどで路面の凹凸を先読みし、サスペンションストロークをアクティブ制御する「AIアクティブサスペンション」も紹介されている。

Audi A8 Footage_Driving Scenes(17分39秒)

 先代よりスペースが拡大し、水平基調のデザインで空間のゆとりが強調されたインテリアでは、センターコンソールに上段10.1インチ、下段8.6インチのタッチ式スクリーンを採用。このスクリーンはハプティック(触感)フィードバック機能によって精緻な操作感を実現する。

 また、新型A8はLTEネットワークに常時接続され、目的地についてのオンライン検索、ニュースや天気予報といった情報取得、最寄のガソリンスタンドや駐車場の検索などが可能で、地図データの無料オンライン更新(3年間)などにも対応する「Audi connect」を標準装備。さらにスマートフォンとA8を接続する「myAudiアプリ」を使用することで、車両状況のチェックやドアの施錠と解錠、カーナビに目的地情報を送ることなどが可能になる。

新型A8のインテリア。センターコンソールにはハプティック(触感)フィードバック機能を備えた上段10.1インチ、下段8.6インチのタッチ式スクリーンを採用

 ボディはアルミニウム、スチール、マグネシウム、CFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)などを使って構成され、異なる素材を精密に耐久性高く接合するため14種類もの接合技法を使用。これにより、ねじり剛性は先代から24%アップとなっているという。ボディサイズは通常モデルで5170×1945×1470mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3000mm。ロングホイールベースモデルとなるA8 Lは全長とホイールベースが130mm増加となり、A8 55 TFSI quattroの車両重量は2040kg。トランク容量は505L(VDA法)となる。