東京モーターショー2017

【東京モーターショー2017】おさわりすると分かる、ハプテックインターフェースがもたらす未来。アウディブースにある新型「A8」のIVI展示

2017年10月28日~11月5日 一般公開日

【東京モーターショー2017】おさわりすると分かる、ハプテックインターフェースがもたらす未来。アウディブースにある新型「A8」のIVI展示 アウディブースに展示された新型A8のIVI。ハプテックインターフェースを採用している
アウディブースに展示された新型A8のIVI。ハプテックインターフェースを採用している

 東5ホールにあるアウディブースでは「アウディ・AI・エクスペリエンス」コンセプトを掲げ、レベル4自動運転のコンセプトカー「Elaine concept」や、レベル3自動運転機能を搭載する新型「A8」など、数々の革新的な展示を行なっている。

 そんなアウディブースで、ぜひ訪れてほしいのが新型A8のIVI(In-Vehicle Infotainment)展示。ここには新型A8に搭載されるセンターコンソール部分が単体展示されている。

 このIVI単体展示は動作可能なものとなっており、新型A8のタッチインターフェース体験できるようになっている。近年クルマの中には、自由な表現が可能なことから、液晶ディスプレイとタッチインターフェースが組み合わされたIVIや各種スイッチが搭載されることが多い。美しくデザインされたスイッチやナビ画面などは、各社の考え方やデザイナーの腕の見せ所となっている。

 しかしながらドライバーからの不満としては、液晶ディスプレイと単純なタッチインターフェースでは、液晶ディスプレイ部を見なければ操作できないこと。単純なタッチインターフェース部はフラットになっており、目で視認して該当箇所をタッチすることを前提に設計されている。

 アウディが新型A8のIVIに持ち込んだのは、ハプテックインターフェースというテクノロジ。これは単純なタッチインターフェースではなく、手でタッチすると、そこになんらかの突起物があるように感じるようできている。例えばスイッチであればスイッチ状の四角いものを、ボリュームであればスライダーを動かしているような感覚を得ることができる。

 そのため、視認があいまいでもある程度操作することができ、従来のフルフラットなタッチインターフェースより認識しやすいものとなっている。つまり、より安全な操作が可能となっているわけだ。

 現在、世界中で最も普及しているハプテックインターフェース製品は、アップルのiPhone 7および8だろう。この両製品のTouchID(指紋認証スイッチ)はハプテックインターフェースを採用しており、物理スイッチだったiPhone 6から進化。防水性も向上している。iPhone 7および8では、電源OFF時はTouchIDを押し込めないよう感じるのに、電源ON時はまるで押し込めているように感じる。アウディのIVIは、これと同様のものを液晶ディスプレイの操作部全面で感じることができる。

 その新しさ、その画期的なインターフェースは、触れた人だけが納得できるもので、いずれIVIのインターフェースの主流になっていくことを容易に予想でき、未来を感じることができるものだった。

編集部:谷川 潔