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【国際福祉機器展 H.C.R.2018】ホンダ、ホンダアクセス製「チェアサポートリフト」「フローリングチェアマット」装着車を初公開

「N-BOX」のスロープ仕様車を関東初展示

2018年10月10日~12日 開催

入場無料(登録制)

「第45回 国際福祉機器展 H.C.R.2018」のホンダブースで初公開されたホンダアクセス製の新製品「フローリングチェアマット」

 東京ビッグサイト(東京都江東区)で10月10日~12日の期間、福祉機器を一堂に集めたアジア最大規模の国際展示会「第45回 国際福祉機器展 H.C.R.2018」が開催されている。

 福祉車両のジャンルでブースを出展している本田技研工業は、開幕初日の10月10日に発売した2種類の新製品を会場内で初公開した。

「チェアサポートリフト」装着の「フリード 助手席リフトアップシート車」

「フリード 助手席リフトアップシート車」

 電動昇降機構を備えた助手席が車外に出ることで気軽な乗り降りを実現する「助手席リフトアップシート車」に架装された「フリード」の展示車には、ホンダアクセスから発売された新製品「チェアサポートリフト」が装着されていた。

 フリードのほかに「ステップワゴン」にも対応するこの新製品は、最大30kgまでの車いすを吊り上げ可能な電動式クレーンを採用。車いすの利用者が助手席リフトアップシートを使って車内に入った後、車いすを車両後方のラゲッジスペースに搭載する作業をサポートする。

 ブースの解説員によれば、最大30kgという対応能力は、バッテリーを外して作業すれば一部の電動車いすにも対応できるようにする開発目標が設定されていたからとのこと。また、アームの回転や折りたたみ格納などはロック解除を伴う手動式としているが、これは機構の簡略化によって軽量化を図り、装着車の走行性能をできるだけ損なわないようにすることと、提供価格の低減を目指しての選択と説明された。チェアサポートリフトの価格は、本体が8万6400円、取付アタッチメントが6万4800円の計15万1200円。

フリードとステップワゴンに装着可能なチェアサポートリフト
チェアサポートリフトを使った車いすの載せ降ろしデモも行なわれた
使用時以外はアームを格納
アームのヒンジ部分にロック機構を設定

「フローリングチェアマット」装着の「フリード+ハイブリッド 車いす仕様車」

「フリード+ハイブリッド 車いす仕様車」

 3段スライド式のアルミスロープをラゲッジスペースに備え、フロントシート後方のフロアに車いすを車内に引き入れる電動ウインチを設置する「車いす仕様車」に架装された「フリード+ハイブリッド」の展示車は、同じく新製品の「フローリングチェアマット」(3万2184円)を装着。

 フローリングチェアマットはフロアの段差を穏やかにして車いすのスムーズな乗降を助けるほか、発泡ポリプロピレン製で汚れや水滴などが拭き取りやすくなっている。また、表面は暖かみのある木目調のデザインとなっており、視覚的に温かみを感じさせるほか、実際に木目を模した凹凸が表面に施され、滑りにくいよう工夫されている。

アルミスロープの先に、新製品となる「フローリングチェアマット」を装着。発泡ポリプロピレン製で表面に木目を模した凹凸が施され、滑りにくくなっている

「N-BOX」「N-BOX カスタム」のスロープ仕様車

 このほかに会場では、4月にデビューした「N-BOX スロープ仕様」の2台も展示。関東で実施される大規模な展示会でN-BOX スロープ仕様が車両展示されるのは今回が初めてとなっている。

 なお、N-BOX スロープ仕様は4月の発売以来、受注が好調に推移しており、発売からの3か月で1800台以上を受注。現在でもN-BOXシリーズ全体の3%ほどの比率となっており、ホンダが販売している福祉車両の大半がN-BOX スロープ仕様と言えるほどの勢いになっているという。

「N-BOX カスタム スロープ仕様車」
「N-BOX スロープ仕様車」
車いすユーザーが実際に乗り込んでみるシーンも見られた