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ヤフー、Apple CarPlayに対応した「Yahoo!カーナビ」説明会
CarPlay向けにイチから再設計
2019年4月15日 21:32
- 2019年4月15日 開催
ヤフーは4月15日、iOS版の「Yahoo!カーナビ」がApple CarPlayに対応したことについて詳細な解説を行なった。車載器での表示・操作に最適化したインターフェースと「駐車位置保存」などの新たな機能についても紹介した。アプリ自体はすでに4月8日のアップデートで対応を完了しており、CarPlay対応の車載器があれば誰でも無料で利用できる。
CarPlay用にインターフェースを「イチから再設計」
「Yahoo!カーナビ」は、2014年にリリースされたスマートフォン用カーナビアプリ。iOS向けとAndroid向けがあり、インターネット上の最新の地図情報によるルート案内、JARTIC(日本道路交通情報センター)から提供される情報をもとにした交通規制などの表示、現在の渋滞状況表示と30日先までの渋滞予測、全国2万4000件以上の駐車場の満空情報をリアルタイムで確認できる機能などを備える。
また、最近では駐車位置を自動で保存して広い駐車場のどこに停めたかを分かりやすくする機能を追加したほか、スマートフォンのジャイロセンサーや加速度センサーなどを用いて走行状態を分析することで、トンネルなどGPS信号が届かない場所であっても擬似的に車両の動きに追従して画面に反映するといった処理の改善も進めている。完全無料ながらもこうした豊富な機能で人気を集め、2019年3月にはトータルで1500万ダウンロードを突破したという。
4月8日にCarPlayに対応したのはiOS版のアプリとなる。ヤフー ローカル検索本部の金木雄太氏によると、CarPlayに対応する車種が増加してきたこと、それに合わせてユーザーからの要望も多くなってきたことから対応に踏み切ったとのこと。
利用方法は、CarPlay対応車載器とiOS端末(iPhoneなど)をケーブル接続し、Yahoo!カーナビを起動するだけ。車載器の比較的大きな画面に最適化したインターフェースと、以前から定評のあるきめ細かなナビゲーション表示や音声案内、地図上から目的地を素早く設定できる機能などがポイントだとした。
また、ケーブルを外した際に自動で現在地を駐車位置として記録し、平置きの広い駐車場などでクルマをどのあたりに駐車したのかが地図上で後から確認できる機能も追加。再びクルマへ戻るときは、クルマまでのナビゲーションも可能となっている(GPS信号が遮られる屋根のある駐車場や、自走式立体駐車場では正しい位置が保存されない場合がある)。
開発に携わったローカル検索本部 デザイン開発部の菊池七瀬氏は、これまでのカーナビアプリ開発の経験を「総動員」したうえで、「Yahoo!カーナビでできることを違和感なく使えるよう、CarPlay向けにイチから再設計した」という。同氏はさらに開発中の手書きのラフデザインやモック画面を示しつつ、CarPlayの制限・仕様の中でアプリとの統一感や使いやすさを実現する工夫を盛り込んできたことも明かした。
今後については、iOS端末側でお気に入り登録した地点を車載器側からも利用できるようにするほか、複雑な交差点や高速道路上の分岐などを瞬時に理解してスムーズに通行できるようにする分岐イラストの表示、細かな動作のカスタマイズといった機能拡充を計画しているとのこと。サードパーティにSDKなどが開放されていないAndroidスマートフォンのAndroid Autoについては、開放され次第検討したいと述べた。