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タクシー配車アプリ「DiDi」、東京と京都でサービス開始。東京では迎車無料キャンペーン
中国発祥のサービスを2019年度内に全国13都市に拡大予定。5月末からはPayPay決済開始
2019年4月25日 00:00
- 2019年4月24日 開催
DiDiモビリティジャパンは4月24日、同日より東京都と京都府でスマートフォンアプリとAIを使ったタクシー配車プラットフォームサービス「DiDi」を開始するとともに、東京では迎車無料キャンペーン、京都府では1000円のクーポンがもらえるキャンペーンを実施すると発表した。
AIによるタクシーの配車を実現、大阪で実績で実車率アップ
4月24日に行なわれた記者説明会では、DiDiモビリティジャパンの取締役副社長 菅野圭吾氏が説明にあたり、DiDiが人の手を介さずAIによって配車サービスを実現していることを強調。「需要と供給がかなり高い確度でマッチングできるようになっている」とした。
また、2018年9月27日にサービスを開始した大阪府では、ユーザーがスマホのアプリで配車を申し込み、平均5分以内で車両が届くようになっているほか、迎車時の問題として、クルマが乗せるべき利用者に会えないという問題があるが、それが1分以内に乗車することができたケースが63%に達し、さらに秒単位で短くしているという。
そしてDiDiは中国発祥のサービスだが、中国では5億5000万人が使っており、日本に来る中国人観光客の大半がユーザーで、日本に到着してすぐに使える。中国本土で事前に日本で使えることを告知し、白タクの利用注意喚起も行なっている。
また、24時間365日対応のカスタマーサービスセンサーを開設しており、ユーザーだけでなくドライバー側にも提供している。菅野氏は「夜間でもわれわれが間に入って解決できる体制を整えている。こういったことが安心感、満足度を高めている」と自信を見せ、一部中国語対応も行なっている点も強調した。
DiDiでは、さらに実車率の改善も目指しており、現在、業界全体で42%となっている実車率を60%まで引き上げることを目標としている。すでにサービスを開始している大阪での実績として、DiDiを導入したあるタクシー事業者では、DiDi導入前と比べて実車率が5%アップし、営業収入が10%アップ。しかし、走行距離は変わらないという結果が出ていて「同じ距離でも効率よく稼げる」とした。また、将来的には需要を可視化するヒートマップ機能や、帰庫ルート上の注文のみを受注する「GoHome」機能も提供予定とした。
大阪での加盟会社数は、開始時は12社だったものが6か月で42社まで増加。サービスエリアも当初大阪市とその周辺、泉州エリアだったものが、池田市や高槻市といった北摂エリア、枚方市や寝屋川市などの河北エリア、大阪府北部の豊能郡でもサービスを開始している。
東京と京都で配車サービスがスタート
4月24日から東京と京都でサービスを開始するほか、同時にYahoo!乗換案内との連携や会員プログラムを開始する。
東京でのサービスは東京23区全域と武蔵野市、三鷹市、成田空港で、東京限定キャンペーンとしてはアプリ決済限定で、迎車料金無料のキャンペーンを実施する。キャンペーンの終了日は未定で、キャンペーン中は何度でも利用できる。迎車無料は乗務員には迎車料金ありで配車依頼されるが、アプリ決済時にDiDiが割り引くという。
京都でのサービスは京都市域交通圏として、京都市のほぼ全域と京田辺市や木津川市などを含めている。キャンペーンはDiDiアプリの初回利用時にクーポンコードを入力すると1000円分のクーポンがもらえる「初回利用キャンペーン」を実施する。
さらに東京と京都で、友達紹介でお互いに1000円OFFにするキャンペーンも実施する。
東京と京都でのサービス開始にあたっては、パートナーとなる会社や会社の数、タクシーの台数について現時点では非公開としたが、菅野氏は「あまりに少ないとユーザーにご迷惑をかける」とし、ある程度のタクシーの台数が用意できたためサービスを開始したという。
また、その先の予定として、北海道、兵庫県、福岡県など主要都市を中心にさらに10都市でサービスを開始。2019年度内に全国13都市でサービスを実施するとした。
Yahoo!乗換案内との連携や会員プログラム開始
東京と京都のサービス開始のほか、4月24日からはYahoo!乗換案内アプリにおいて連携を開始。移動手段にタクシー利用の目安を表示し、DiDiの配車へのリンクを設ける。
また、DiDiを使えば使うほど割引クーポンがもらえる会員プログラムを夏から提供開始。利用金額に応じて3段階で会員ランクがアップし、割引額が大きくなるという。