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トヨタ、WEC 2018-2019年シーズン第7戦 スパで8号車が優勝。チームタイトル決定
「最大目標のル・マン連覇がどれだけ困難なものか、誰よりも心得ている」と中嶋一貴選手
2019年5月8日 04:00
- 2019年5月4日(現地時間)開催
5月4日(現地時間)、ベルギーで2018-2019年スーパーシーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦スパ・フランコルシャン6時間レースの決勝が行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ自動車)のTS050 HYBRID 8号車が優勝。この勝利により、TOYOTA GAZOO Racingは最終戦ル・マン24時間レースの前に2014年以来2度目となるWECのチームタイトルを決めた。
セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ選手がドライブするTS050 HYBRID 8号車は、今季開幕戦から数えて通算4勝目を挙げ、2位に31ポイント差のドライバーズポイント首位で最終戦ル・マン24時間レースに臨むことになった。
一方、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス選手が駆る7号車は、レース中の最速ラップを記録するなどレース前半戦を支配したものの、センサーのトラブルに見舞われ修理に11分間を要し、最終的に6位でチェッカーを受けた。
今回の勝利を受け、TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表の村田久武氏は「今日決めることができたFIA世界耐久選手権(WEC)ワールドチャンピオンをチームの皆と祝いたいと思います。これは、昨年からチームの全員がたゆまない努力を積み重ねてきた結果です。今日のレースはチャレンジングなものでした。非常に速かったにもかかわらず、センサーの問題で優勝のチャンスを逃がした7号車のドライバー達には大変申し訳ないことをしました。一方、8号車のドライバー達は不運があったにもかかわらず、最後まで素晴らしい走りで優勝を勝ち取ってくれました。おめでとうございます。今日のレースは非常に難しいものでしたが、悪天候にも関わらず駆けつけてくれたファンの皆さま、TMG(Toyota Motorsports GmbH)の社員たちも楽しんでもらえたのではないでしょうか。いよいよ次はル・マンです。昨年の優勝後から1年かけて準備をしてきた集大成をお見せしたいと思います」とコメントを発表している。
8号車のドライバーのコメントは以下のとおり。
中嶋一貴選手
目まぐるしく激変する天候に翻弄されたレースでした。7号車の不運によってわれわれが優勝することができ、申し訳なく思っています。何度も困難な場面に直面したことは、ル・マンに臨むための試練だと考えています。今回の1つの目標だったチームタイトルを決めることができて、ささやかながらお祝いをすることができました。次回は、最大目標のル・マン連覇とドライバーチャンピオン獲得の大仕事が待っています。それがどれだけ困難なものか誰よりも心得ていると思っています。
セバスチャン・ブエミ選手
もちろん優勝は嬉しいですが、今日は天候に翻弄されたレースでした。7号車はトップを走りながらもトラブルが発生してしまい、とても残念でした。今日の7号車の速さに追いつくことは難しかったので、本来ならばこんな結果ではなかったはずです。一方、我々は序盤に不運と無線不具合に見まわれましたが、最終的にはチームはチャンピオンを獲得出来たことはとても嬉しい結果でした。ドライバーポイントのマージンを広げて最終戦のル・マン24時間レースに臨みますが、タイトル獲得の保証は何もありません。正々堂々とル・マン24時間レースに臨みたいと思っています。
フェルナンド・アロンソ選手
激変する天候に加え、いくつかの問題が発生した前半は、本当に難しいレースでした。気持ちが上向いたり、沈んだりの状態でした。チームチャンピオンを決めることが今日の最大の目的でしたが、見事、トヨタガズーレーシングチームにタイトルがもたらされて、とても嬉しく思っています。今シーズンのここまでの結果は素晴らしい内容でしたが、最終戦のル・マン連覇とドライバータイトル獲得に向けて全力を尽くしたいと思っています。