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WEC第7戦「スパ・フランコルシャン6時間レース」決勝レポート。TOYOTA GAZOO Racing 8号車が雪のレースを制す
最終戦を待たずTOYOTA GAZOO Racingがマニュファクチャラータイトル獲得
2019年5月9日 19:55
- 2019年5月4日(現地時間)開催
5月4日(現地時間)、ベルギーのスパ・フランコルシャンサーキット(7.004km)で、2018-2019年スーパーシーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦 スパ・フランコルシャン6時間レースの決勝が行なわれた。
34台が出走し、LMP1クラスのToyota GAZOO Racing(トヨタ自動車)中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ/セバスチャン・ブエミ組のTS050 HYBRID 8号車が総合優勝。今期4度目の優勝を飾り、後続に31ポイントの差をつけ2018-2019年のLMPドライバーズタイトル獲得に向けて前進した。タイトルは6月に行なわれるWEC最終戦 ル・マン24時間レースで決定する。
同じくToyota GAZOO Racingの小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ホセ・マリア・ロペス組のTS050 HYBRID 7号車は、ポールポジションから順調にスタートしてトップを走行するも、3時間経過前の16時20分前後にピットイン。ハイブリッドシステムセンサーのトラブルで交換に4周をロスしてしまい、結果は6位となった。
今回のレース結果により、Toyota GAZOO Racingは最終戦を前にマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。
LMP2クラスは、アンソニー・デビッドソン/パストール・マルドナド/ロベルト・ゴンザレス組のDragon Speed 31号車が初優勝。トヨタで活躍したアンソニー・デビッドソンの喜ぶ顔が印象的だった。
LMGTE-Proクラスは、アレックス・リン/マキシム・マルタン組のASTON MARTIN RACING 97号車が今期初優勝。また、ポルシェ 911 RSR 92号車が3位、91号車が8位となり、PORSCHE GT TEAMは総合順位で93ポイントを獲得し、最終戦を待たずにGTEのマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。
LMGTE-AmクラスはDEMPSEY-PROTON RACINGの77号車がセブリングに続き2連勝。自身が立ち上げたMR RacingからLMGTE-Amクラスに参戦している石川資章組は総合32位、クラス8位だった。
決勝日は朝から雪景色。最高気温は3℃までしか上がらず。スタートは曇り空のもとドライスタート。しかし、スタート後3周目に雪混じりの雨が降り出したかと思うと暗くなり、天候は氷混じりの激しい雪に変わりドライからウェットに激変。約30分後には雪が止んでコースが乾き始めるが、路面からの水蒸気と水しぶきで悪条件のコースコンディション。レース中盤はほぼドライ状況だったが、19時30分過ぎには再び氷混じりの雪が降り出し、各車タイヤ交換のためにピットイン。5時間経過ごろにまた雪が激しくなり、止んだかと思うと数分後にまた雪は激しくなる。激変する悪天候のために6時間を待たず、(約10分前に)赤旗でレースは終了となった。
激変する波乱のコース状況で数度のセーフティーカーやフルコースイエロー導入、赤旗終了となりながらも大きなクラッシュはなく、全車完走となった。