ニュース
【ル・マン24時間 2018】トヨタ、ル・マン24時間優勝会見、この勝利を長い間待ち望んでいたと中嶋一貴選手
2018年6月18日 01:29
- 2018年6月16日～17日（現地時間）決勝開催
世界三大レースの1つ、ル・マン24時間レースは6月16日15時（現地時間、日本時間22時）に決勝レースのスタートを切り、日付が改まった17日15時（現地時間、日本時間17日22時）にゴールを迎え、TOYOTA GAZOO Racingの8号車 トヨタ TS050-HYBRID（セバスチャン・ブエミ/フェルナンド・アロンソ/中嶋一貴組、MI）が見事優勝を果たした。
優勝セレモニーが行なわれた後、表彰台に上ったクルーによる記者会見が行なわれた。本レポートでは、そうした記者会見の模様をお届けしていきたい。
長い間待ち望んでいたと中嶋選手、この1勝はトヨタのモータースポーツの歴史を変えると友山副社長
──フェルナンド、26人目のルーキーで優勝者になった感想は？
フェルナンド・アロンソ選手：最高の気分だ。ポールポジションは取れたけど、常にストレスを感じながらレースをしていて、テンションの高いレースだった。勝てて本当によかった、明日になったら実感できるかな。
──深夜のセッションでのフェルナンドの速さが勝利の鍵のように見えたが、どうだったのか？
フェルナンド・アロンソ選手：トラフィックにも引っかからなかったし、最後のセクターを上手くまとめることができていたし、何よりもラッキーだった。それが強さにつながった。本当に素晴らしいスティントをこなすことができて、車の限界性能を発揮することができたんじゃないだろうか。一貴やセブのお陰だよ。
──セブ、これまでル・マンでの優勝はなかったわけだけど、これはどういう意味があるかな？
セバスチャン・ブエミ選手：自分のキャリアにとってはとてつもなく大きな意味がある。2016年に一貴と一緒にもう少しで勝てそうな時があったけど、あの時は大変だった。そこから準備をしてきて、すべての要素がそろってようやく勝てたんだ。この勝利を堪能したいね。
──セブ、夜中にペナルティが出たときはどう思っていた？
セバスチャン・ブエミ選手：ペナルティが出たときは本当に大変だと思ったけど、その後フェルナンドが頑張って取り返してくれた。実はクルマのバランスがレース中にどんどん変わっていたんだ。序盤は本当にイマイチだったけど、中盤から終盤に向けてどんどんよくなっていったよ。
──一貴、優勝おめでとう、ル・マンに勝ってどうだい？
中嶋一貴選手：長い間この瞬間を待ち続けていたんだ。最後は本当にクルマをゴールに持っていくだけだけど、ようやく勝てたんだ。この勝利はトヨタにとって大きな意味があるし、勝利までの時間は非常に長い時間だった。
──2016年のことを聞いてもよいかな？
中嶋一貴選手：2016年もよいクルマで、本当によかったんだ。ただ、セブも言ってたけど、クルマの外で見ている方がつらいので、今回も乗っていながらそのことを思い出しながら走っていた。今回はここにこれて本当に嬉しい。
──可夢偉、2位だけど、どうだろう？
小林可夢偉選手：まず最初に8号車のクルーに、そしてトヨタにおめでとうを言いたいと思う。もちろん自分たちが勝ちたかったし、それができればいいと思ったけど……実はクルマは完璧ではなかった、メーカーにとって2台があれば1台はパフォーマンス重視で、もう1台は安全重視ということになるのは仕方がない。でも、自分たちが2位で、チームメイトが1位だったのは本当によい結果だと思う。一貴とは14歳の歳からずっと一緒にやってきて、一緒にF1ドライバーになったけど、どっちも成功できなくて（笑）、でも最後にここまでこれることができた。
──次はどうだろう？
小林可夢偉選手：その代わり本当によい写真が撮れたからいいよ（笑）。諦めないで次の機会はしっかりと獲りにいきたい。このトラックは本当に最高だからレースは楽しむことができた。
──ホセ、チームメイトとも競争があったようだけど、どうかな？
ホセ・マリア・ロペス選手：まずはみんなにおめでとうを言いたい。多くの人がこのプロジェクトのために働いており、トヨタにとってはよい結果だと思う。チームメイトのフェルナンドとの競争は本当にタフだったよ。可夢偉が言っていたように、クルマは完璧ではなかった。でも24時間レースだし、ときには速い遅いがあるのは仕方がない。2位はわるくない結果だし、次回ガンバルよ。何より、もう早く寝たいよね（笑）。
──マイク、どんなレースだった？
マイク・コンウェイ選手：非常に長い戦いだった。チームメイトの走りをテレビで見ながらお互いに切磋琢磨しながら走ったんだ。8号車のみんなにはおめでとうを言いたいね。でもシーズンはこれで終わりじゃないし、スーパーシーズンにはもう1回ル・マンがあるしね。
──レースではどんなところが大変だった？
コンウェイ選手：トラフィックの処理が本当に大変だったよ。
──友山さん、この勝利の意味は？
友山茂樹氏：トヨタはこれまで19回挑戦して1度も勝てなかったので、今回の勝利は最高だ。我々のモータースポーツ史を大きく変える勝利だと思っている。
