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トヨタ、WEC 2019-2020年シーズンはフェルナンド・アロンソ選手に代わりブレンドン・ハートレー選手が新加入

アロンソ選手「トヨタとともに新たなモータースポーツの世界へチャレンジしていきたい」

2019年5月1日 発表

ブレンドン・ハートレー選手

 TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ自動車)は5月1日、WEC(FIA世界耐久選手権)2019-2020年シーズンの参戦ドライバーについて発表を行ない、フェルナンド・アロンソ選手が2019年のル・マン24時間レースを最後にWECから離れ、新たにブレンドン・ハートレー選手が加入することを明らかにした。ハートレー選手は6月2日のル・マンテストデーでTS050 HYBRIDを初ドライブする予定という。

 ニュージーランド人であるハートレー選手は、2018年のF1参戦以前、ポルシェに在籍した2014-2017年の4年間にWECドライバーズチャンピオンを2回獲得するとともに、2017年のル・マン24時間レースでは勝利を収めるなど、WECで輝かしい戦績を残している。

 今後ハートレー選手は、マイク・コンウェイ選手、小林可夢偉選手、ホセ・マリア・ロペス選手、セバスチャン・ブエミ選手、中嶋一貴選手とともにTOYOTA GAZOO Racingの一員として9月1日にシルバーストーンで開幕する2019-2020年シーズンのWECを戦う。2台のTS050 HYBRIDのドライバー構成については後日発表とのこと。

 今回の発表に伴い、ハートレー選手は「TOYOTA GAZOO Racingで走る機会を与えられてとても光栄です。ライバルとして戦っていた時には、非常にプロフェッショナルで、かつ活気のあるチームとして見ていました。私に関しては、昨年のF1を経験したことで、さらに強いドライバーになってWECに戻ることができると思っています。早くチームに溶け込んでサーキットに向かいたいです。TS050 HYBRIDをドライブする日が待ちきれません」とコメント。

 また、TOYOTA GAZOO RacingのWECチーム代表を務める村田久武氏は、「TOYOTA GAZOO Racingは、ブレンドン・ハートレーがチームに加わってくれることを歓迎します。長年に渡り、彼を強力なライバルとして見てきました。それが今、同じチームとして戦うことになり大変楽しみです。彼はすぐにチームに溶け込み、力を発揮してくれるでしょう。その一方で、アロンソがチームを去るのは残念です。トヨタのモータースポーツの歴史に名を刻み、実り多いWECスーパーシーズンに多大な貢献をしてくれたことに感謝します。夢を追い続ける彼の情熱、勝利への渇望は大変印象的でした。残りの2レース、ル・マン連覇とワールドチャンピオンという2つの目標に向かって、最後までともに戦い抜きたいと思います」と述べた。

フェルナンド・アロンソ選手

 なお、アロンソ選手は「TOYOTA GAZOO Racingの一員として戦ったWECは楽しかったです。またル・マンで優勝できたことは、世界3大レース制覇を目指している私のレーシングドライバーとしてのキャリアの中で最高の出来事の1つです。昨年、チームとともに得た勝利は忘れられません。しかしながら、私にはやりたいことが多くあり、ここで1つの区切りを付け、TOYOTA GAZOO Racingとともに新たなモータースポーツの世界へチャレンジしていきたいと考えました。ハートレーの来シーズンの活躍を願うとともに、今までのチーム全員の努力に感謝し、引き続きTOYOTA GAZOO Racing がWECで成功することを祈っています。また今シーズンはまだ2つの重要なレースが残っていて、ワールドチャンピオンがかかっています。どちらのレースも優勝目指して最後までプッシュし、世界タイトルをTOYOTA GAZOO Racingと祝いたいです。最後にこの場を借りて、私を温かく迎えてくれたすべてのWEC、並びにACO(フランス西部自動車クラブ)関係者に感謝します」とし、今後の新しいチャレンジについてはTOYOTA GAZOO Racingと協議中であることがアナウンスされている。

TS050 HYBRID