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トヨタ、WEC 2019-2020年シーズン開幕戦で7号車が優勝。8号車も2位で1-2フィニッシュ

スタートダッシュを決めて10月4日~6日の第2戦 富士に臨む

2019年8月30日~9月1日(現地時間)開催

2019-2020年シーズンのWEC開幕戦 シルバーストーン4時間レースで優勝した7号車のホセ・マリア・ロペス選手(左)、小林可夢偉選手(中央)、マイク・コンウェイ選手(右)

 TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ自動車)は、英国 シルバーストーンで8月30日~9月1日(現地時間)に行なわれたWEC(FIA 世界耐久選手権)2019-2020年シーズンの開幕戦「シルバーストーン4時間レース」で、トヨタ TS050 HYBRID 7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組)が優勝。トヨタ TS050 HYBRID 8号車(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組)も2位で1-2フィニッシュを飾ったと発表した。

 2019-2020年シーズンのWECではマシンレギュレーションの改定が行なわれ、トヨタ TS050 HYBRIDはライバル車より99kg重い車両となったほか、LMP1クラスでハイブリッドパワートレーン搭載車とそれ以外で同じ給油時間になるような調整も行なわれている。

WEC 2019-2020年シーズン開幕戦で優勝したトヨタ TS050 HYBRID 7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組)
トヨタ TS050 HYBRID 8号車(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組)は2位フィニッシュ

 レースではトヨタ TS050 HYBRID 7号車が予選トップ、トヨタ TS050 HYBRID 8号車が2番グリッドからスタート。降雨などで目まぐるしく変化する天候の中、7号車と8号車は激しいバトルを繰り広げながら順位を入れ替えつつ周回を重ね、最後は3位以下を周回遅れとしながら2台は1.9秒差という僅差でレースを終えている。

 この1-2フィニッシュにより、TOYOTA GAZOO Racingはチームタイトルのポイントを初戦から大きく獲得。10月4日~6日に富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催される第2戦 富士に弾みをつけて臨むことになった。

 以下はレース後のチーム代表と選手によるコメント。

TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表 村田久武氏

 新しいシーズンに、最高のスタートが切れました。天候が急変した難しいレースで1-2フィニッシュを飾ることができ、ファンの皆さまには楽しんでもらえたかと思います。チームは素早いタイヤ交換でライバルたちに対してタイムを稼ぎ、ドライバーたちは難しいコンディションでも冷静でした。今シーズンは事前の予想通り、LMP1のライバルたちと非常に接戦となっています。サクセス・ハンディキャップが初めて導入される次戦の富士ではさらなる激戦が期待されます。ファンの皆さまには、今後激しさを増すLMP1のレースを、シーズンを通してますます楽しんでいただければと思います。

ピット前でファンサービスを行なう7号車クルーの3選手
小林可夢偉選手(7号車)

 この結果は本当に嬉しいです。完璧なシーズンスタートを切ることができました。私自身のスティントは雨に見舞われたため大変でした。降雨の時間は短いのではないかと考えてスリックタイヤのまま走り続けましたが、予想以上に雨は激しく、かつ長く降ることとなり、ピットインせざるを得ませんでした。8号車とは、接近戦ながらフェアなバトルができましたし、チーム全員が素晴らしい仕事をしてくれました。この週末を通してTS050 HYBRIDは最高の仕上がりでしたし、ペースもよかったので、次戦富士が楽しみです。

マイク・コンウェイ選手(7号車)

 母国レースで勝つことができ、最高の気分です。これまでずっとこのレースでの勝利を目指してきましたがなかなか達成できず、本当に長い時間がかかりました。変わりやすいコンディションの中でも着実に走り切ってくれたチームメイトに本当に感謝しています。われわれ7号車は、レース中ずっと8号車の追撃を受けていました。常に接近戦を繰り広げていただけに、ようやく得られたこの勝利は格別です。とくに金曜日にモノコックの交換をすることになりながらも、この最高のTS050 HYBRIDを用意してくれたチームに感謝します。今日の勝利は彼らのものです。

ホセ・マリア・ロペス選手(7号車)

 チームにとって最高のシーズンスタートとなりました。チームメイトやLMP1クラスのライバルと接戦を繰り広げることとなり、とてもタフなレースでした。コンディションは目まぐるしく変わりましたが、マイクと可夢偉が素晴らしい走りで私に繋いでくれたので、あとは最後、一貴とのバトルでそれを守り切るだけでした。シルバーストーンはマイクのホームレースということもあって特別なレースですし、そこでトップを守りきってチェッカーを受けることができて本当に嬉しいです。

ピット前でファンサービスを行なう8号車クルーの3選手
中嶋一貴選手(8号車)

 チームの全員、とくに優勝した7号車のクルー、おめでとうございます。とても難しいコンディションの中、本当にいいレースをしたブレンドンと可夢偉は称賛に値します。彼らの走りはとても素晴らしかったです。われわれ8号車のレースペースもよかったのですが、残念ながら自分の最初のスティントで少しタイムロスしました。開幕戦が終わった今、富士でのホームレースを楽しみにしていますし、表彰台の中央にまた上ることを目指します。

セバスチャン・ブエミ選手(8号車)

 1-2フィニッシュという、チームにとって完璧な結果となりました。私自身、もちろんいつも優勝を目指していますし、ブレンドンのTS050 HYBRIDデビュー戦としての走りもとてもよかったです。4時間のレース中ミスもなく、7号車とは本当に僅差でした。7号車のクルー、優勝おめでとうございます。私たち8号車は少しだけ遅れましたが、いいペースで走行していたので、次戦の富士は楽しみです。

ブレンドン・ハートレー選手(8号車)

 今日はTOYOTA GAZOO Racingにとって素晴らしいレースとなりました。ピットストップも迅速でクルマの状態もよく、どのドライバーもミスをしませんでした。優勝できず少し残念でしたが、表彰台の一番上に上がれるのは1台だけです。トヨタでの初戦を、一貴、セバスチャンとチーム一体となり戦えたことには満足しています。ウェットコンディションとなった最初のスティントで、濡れた路面をスリックタイヤで、かつワイパーなしで走ったことは興味深かったし、今日の自分のパフォーマンスには満足しています。