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WEC第3戦「シルバーストーン6時間レース」決勝レポート。トヨタ優勝から一転、レベリオンレーシングの1-2フィニッシュに

2012年以来のノンハイブリッドプロトタイプの勝利

2018年8月19日(現地時間)決勝開催

 8月19日(現地時間)、WEC(FIA世界耐久選手権)第3戦「シルバーストーン6時間レース」の決勝がイギリス シルバーストンサーキット(全長5.901km)で行なわれた。

 シーズン開幕から3戦連続の1-2フィニッシュを飾ってきたLM P1のTOYOTA GAZOO RACINGの2台は、シルバーストンでも3位に4周差をつけてトヨタ TS050 HYBRID 8号車(中嶋一貴/セバスチャン・ブエミ/フェルナンド・アロンソ組)が優勝、7号車(小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ホセ・マリア・ロペス組)が2位に入ったが、レース後の再車検で車両規定違反(今回のサーキット改修で新たに設けられた縁石を乗り越えた時に発生したと考えられる衝撃により、車体前方下部にダメージを負っていたことが判明。結果、レース後の車検の車体剛性検査で不適合と判定)が発覚して失格になった。

 トヨタ陣営は抗議するも、裁定について控訴を断念し、3位と4位に入っていたレベリオンレーシング(3号車と1号車)の1-2フィニッシュが決定。SMP RACINGの17号車が3位になった。優勝が決定したマチアス・ベッシュ/トーマス・ローラン/グスタボ・メネゼス組のレベリオン 3号車(Rebellion R13 Gibson)は、スタート直後の右に曲がったところでスピンしてしまうが、最後尾から追い上げて3位に入っていた。これにより、2012年のスパ・フランコルシャン以来のノンハイブリッドプロトタイプの勝利となった。

 LM GTE AMクラスのCLEARWATER RACINGの澤圭太選手(61号車、フェラーリ 488 GTE)、MR RACINGの石川資章選手(70号車、フェラーリ 488 GTE)に加え、森義治選手がLM P2クラスのLARBRE COMPETITIONからリジェ JSP217 Gibson(50号車)で出場。総合9位、クラス6位だった。また、LM P1で出場しているSMP RACING 11号車のジェンソン・バトン組は23周でリタイアに終わり、ジェンソン・バトン選手は決勝を走行しなかった。

WECシルバーストンの看板など
トヨタの2台とピット風景
LM P2クラスのDRAGONSPEEDから出場のアンソニー・デビッドソン
SMP RACING 11号車のジェンソン・バトン
1回目のフリー走行でクラッシュしたニール・ジャニ/アンドレ・ロッテラー/ブルーノ・セナ組のレベリオン 1号車(Rebellion R13 Gibson)
ポールポジションを獲得した小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ホセ・マリア・ロペス組のトヨタ 7号車
トヨタ 8号車のアロンソとブエミら
ピットウォーク
ピットウォーク中のトヨタブース
LARBRE COMPETITIONの森義治選手
CLEARWATER RACINGの澤圭太選手
MR RACINGの石川資章選手。右はオリビエ・ベレッタ、左はエディ・チーバー3世
スタート前のセレモニー
スタートシーン
スタート直後にスピンするレベリオンレーシング 3号車
スタートから数周でポジションを上げる澤圭太組のフェラーリ 488 GTE(61号車)
2回目のフリー走行は走らなかったBYKOLLES RACINGのENSO CLM P1/01-Nismo(LM P1。4号車)
最後尾から追い上げるレベリオンレーシング 3号車
前半トップを走るトヨタ 7号車
LM P2の2台の争い
LM P2の森義治組のLARBRE COMPETITION(50号車)
最後尾から追い上げるレベリオンレーシング 3号車
SMP RACING 11号車
BYKOLLES RACINGのENSO CLM P1/01-Nismo(4号車)
BMWを周回遅れにするトヨタ 7号車
LM GTE PROクラスのポルシェ911 RSR(91号車)
トヨタ 7号車、8号車
数台での争い
トヨタ 7号車と8号車
BYKOLLES RACINGのENSO CLM P1/01-Nismo(4号車)
森義治組のLARBRE COMPETITION(50号車)
ニール・ジャニ/アンドレ・ロッテラー/ブルーノ・セナ組のレベリオン 1号車
SMP RACING 11号車
アンソニー・デビッドソン組のOreca 07-Gibson、DRAGONSPEED(31号車)
SMP RACING 17号車
澤圭太組のフェラーリ488 GTE(61号車)
トヨタ 8号車
LM GTE PROクラスのFord GT(67号車)
LM P2クラスで優勝したジャッキー・チェンDC RACINGのOreca 07-Gibson(38号車)
追い上げるレベリオンレーシング 3号車
LM GTE PROクラスで優勝したAFコルセのフェラーリ 488 GTE(51号車)
森義治組のLARBRE COMPETITION(50号車)
レベリオンレーシング 3号車
トヨタ 7号車
LM P2クラス3位に入ったアルピーヌ A470-Gibson(36号車)
アンソニー・デビッドソン組のOreca 07-Gibson、DRAGONSPEED
澤圭太組のフェラーリ 488 GTE(61号車)
今季からLM GTE PROクラスに参戦したBMW TEAM MTEK
LM P2クラスで優勝した ジャッキー・チェンDC RACINGのOreca 07-Gibson(38号車)
LM GTE PROクラス優勝した AFコルセのフェラーリ 488 GTE(51号車)
トヨタ 8号車
澤圭太組のフェラーリ 488 GTE(61号車)、森義治組のLARBRE COMPETITION(50号車)
LM GTE PROクラスのポルシェ911 RSR(92号車)
トヨタ 7号車
LM P2クラスで優勝したジャッキー・チェンDC RACINGのOreca 07-Gibson(38号車)
アストンマーティンとフォードの争い
TDS RACINGのOreca 07-Gibson(28号車)
LARBRE COMPETITION(50号車)、ピットストップペナルティでピットアウトする
ジェンソン・バトン選手はドライブせず、23周リタイアに終わったSMP RACING 11号車
右リアのスローパンクチャーでリタイアに終わったBMW(82号車)
石川資章選手
森義治選手
トヨタの1-2フィニッシュかと思われたが……
優勝が決定したレベリオンレーシング 3号車
3位表彰台でシャンパンファイトするマチアス・ベッシュらレベリオン 3号車
LM GTE PROクラスの表彰
LM P2クラスの表彰
LM GTE PRO-AMクラスの表彰

 なお、併催のFIA F3ユーロシリーズ 第6戦のレース2で、ミハエル・シューマッハの息子であるミック・シューマッハ(PREMA Theodore Racing)が2番グリッドから優勝。今季2勝目を挙げた。

レース1では4位を走行中、スローパンクチャーでリタイアに終わったミック・シューマッハ
今季2勝目を挙げたミック・シューマッハ