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【ニュル24時間 2019】2018年総合優勝のポルシェ、550HPエンジン搭載の2019年型 Porsche 911 GT3 Rで2連覇に挑む

2019年6月20日~23日(現地時間) 開催

FIA-GT3の車両で争われる最上位クラスのSP9に、ポルシェは2019年型のPorsche 911 GT3 Rを投入

 6月20日~23日(現地時間)にドイツ ニュルブルクリンクで開催されている「第47回 ニュルブルクリンク 24時間レース」。2日目となる6月21日午前に、2018年の総合優勝を獲得したポルシェの記者会見が行なわれた。

 会見には、先週のル・マン24時間レースでシーズンが終わったばかりのWEC LMGTE Proクラス 2018-2019スーパーシーズンのチャンピオンに輝いたケビン・エストレ選手、マイケル・クリステンセン選手が登壇。WECチャンピオンとなった感想を語ったり、昨年のニュル24時間総合優勝を果たしたリチャード・リエツ選手などのポルシェドライバーが決勝レースに向けた意気込みを語った。

2019年型のPorsche 911 GT3 Rを投入して2連覇を目指すポルシェ

 2018年のニュルブルクリンク24時間レースで優勝したのはManthey Racingの912号車 Porsche 911 GT3 R(リチャード・リエツ/パトリック・ピレット/フレデリック・マコビッキー/ニック・タンディ組)。ポルシェのカスタマーチームが優勝したのは2011年の同じくManthey RacingのPorsche 911 GT3以来となった。

 Manthey Racingはポルシェのカスタマーチームとして位置づけられているが、事実上のワークスチームと見られており、ドライバーラインアップもWECやル・マン24時間レースで、ポルシェのワークスチームで走っているドライバーで占められている。

 昨年はプロドライバーが走るSP9クラス向けには911号車、912号車の2カー体制で参戦していたが、今年は912号車がディフェンディングチャンピオンのカーナンバーとなる1号車になり、911号車と2台体制で参戦している。

ポルシェ伝統の水平対向6気筒エンジンを搭載

 車両はPorsche 911 GT3 Rで変更がないが、車両は2019年型のPorsche 911 GT3 Rへと進化している。ポルシェのWebサイトによれば、Porsche 911 GT3 R(2019年型)は水平対向6気筒のエンジンを搭載し、エンジンの出力は最大550HP。ポルシェ製の6速トランスミッションと組み合わされている。

 この2019年型 Porsche 911 GT3 RはManthey Racingのほか、Falken Motorsports、IronForce by RING POLICEなどのカスタマーチームから総合優勝を争うSP9クラスに参戦しており、2年連続の優勝を目指している。

昨年優勝のリエツ選手は、簡単ではないが2連覇を目指すと意気込みを語る

ポルシェ 2019年型 Porsche 911 GT3 R 開発部長 セバスチャン・ゴルツ氏

 ポルシェ 2019年型 Porsche 911 GT3 R 開発部長 セバスチャン・ゴルツ氏は「昨年は優勝することができたが、2連覇は非常に難しい。そこで、この2019年型をステップバイステップで開発してきた。今年もカスタマーチーム全体としっかり情報を共有して、赤旗やイエローというイレギュラーな事態にもしっかり対応して優勝を目指して頑張っていきたい」と述べた。

ケビン・エストレ選手
マイケル・クリステンセン選手

 その後、ル・マン24時間レースで最終戦を迎えたWEC 2018-2019スーパーシーズンにおいて、LMGTE Proクラスのドライバーズチャンピオンに輝いたケビン・エストレ選手、マイケル・クリステンセン選手の2人が紹介され、LMGTE Proクラスのチャンピオン獲得を祝った。

ローレンス・バンソール選手

 2018年のニュルブルクリンク24時間レースでポールポジションを獲得したローレンス・バンソール選手は、「昨年は初参戦でポールが取れていい年だった。北コースはとても素晴らしいコースで、チャレンジのしがいがある」と述べた。

リチャード・リエツ選手

 昨年の優勝チームを代表したリチャード・リエツ選手は最後に登壇。「世界で最も勝つのが難しい24時間レースだと思う。昨年は素晴らしいチームメイトに恵まれて勝つことができた。レッドフラッグなどへの対応が鍵になると思う。もちろん僕達は2連覇したいと思っているけど、誰もが勝ちたいと思っているレースだから、簡単ではない」と述べ、2連覇を目指しているが、容易に勝てるものでもないと述べた。

ドライバー、チーム首脳陣