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ホンダ、新型「N-WGN」計9437台をリコール。電動パーキングブレーキアクチュエーターなどに不具合

2019年12月12日 発表

軽自動車「N-WGN」「N-WGN カスタム」の制動装置の不具合で計9437台をリコール

 本田技研工業は12月12日、軽自動車「N-WGN」「N-WGN カスタム」の制動装置に不具合があるとして、計9437台のリコールを国土交通省に届け出た。対象車の製作期間は2019年7月4日~8月30日。

 対象車両では、制動装置の「電動パーキングブレーキアクチュエーター」「スプリングパッケージ」に不具合がある。

電動パーキングブレーキアクチュエーターの改善箇所説明図

 電動パーキングブレーキアクチュエーターの不具合は、モーター配線接続部の圧着端子のカシメが不十分、あるいはモーターのコンミテータ及びブラシの製造が不適切なため、走行振動でモーター内の接触抵抗が一時的に増加するとモーター回路断線検知信号が乱れVSAが異常を検知して故障と判定することがある。そのため、警告灯、警告表示が点灯して、駐車ブレーキが作動しなくなる、または駐車ブレーキが解除できなくなるおそれがある。

スプリングパッケージの改善箇所説明図

 スプリングパッケージの不具合は、ドラムブレーキシューの拡張、収縮を
行なうためのスプリングパッケージの作動ストローク設定が不適切なため、パーキングブレーキ解除時に当該スプリングパッケージがシュースプレッダボディに干渉し、モーター負荷が高くなることがある。そのため、モーターの電流値がしきい値を超えてVSAが異常を検知し、警告灯、警告表示が点灯して駐車ブレーキが作動しなくなるおそれがある。

 改善措置として、電動パーキングブレーキアクチュエーターの不具合については、全車両の左右電動パーキングブレーキアッセンブリーを対策品と交換するとともに、VSAモジュレータのモーター回路断線検知プログラムを書き換える。スプリングパッケージの不具合については、全車両の左右電動パーキングブレーキアッセンブリーを対策品と交換する。

 不具合件数は電動パーキングブレーキアクチュエーターが302件、スプリングパッケージが20件、事故は発生していない。